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No.107食品って何?(炭水化物)

おはようございます。

前回No.106で述べました食品の6つの栄養素について一つ一つ、詳細を書きます。
資料は全て私が学んだ通信講座の「調理師講座」テキストからの抜粋です。

◼️炭水化物
炭素、酸素、水素の3つの元素からなる有機化合物で、糖質と食物繊維の総称。
糖質は消化、吸収が速く、燃焼しやすい性質を持ち、体温維持や活動のエネルギー源となる。
食物繊維は人間の体内ではほとんど消化、吸収されない。また、便秘の予防や血中コレステロールの低下など、生活習慣病の予防に効果がある。

◼️分類と種類
炭水化物が加水分解されてこれ以上小さい分子にならない状態になったものを単糖と呼び、炭水化物は単糖の結合数によって、単糖類、小糖類(主に二糖類)、多糖類に分類される。

◼️単糖類
①ブドウ糖(グルコース)
果実などに含まれる。血液中に約0.1%含まれ(血糖)、体内の各組織で利用される。

②果糖(フルクトース)
はちみつや果実などに含まれ、甘味が強い。体内で中性脂肪に変わりやすい。

③ガラクトース
乳汁に多く含まれる。ブドウ糖と同じように利用される他、脂質と結び付いて脳や神経系の成分になる。

④マンノース
糖たんぱく質や多糖類の構成成分。

◼️少糖質(二糖類の例)
①ショ糖(スクロース)
一般的に砂糖と呼ばれ、さとうきびやてんさいから作らせる。ブドウ糖と果糖が結合したもの。

②麦芽糖(マルトース)
大麦が発芽してできる。2個のブドウ糖が結合したもの。

③乳糖(ラクトース)
母乳や牛乳に含まれている。脳や神経系の成分になり、発育が盛んな乳児期には大切なエネルギー源となる。ブドウ糖とガラクトースが結合したもの。

◼️多糖類
①でんぷん
穀類やいも類に多く含まれる。ブドウ糖が直鎖状に結び付いたアミロースと、枝分かれして結び付いたアミロペクチンからなる。

②グリコーゲン
動物の肝臓や筋肉に含まれる。

③食物繊維
③-1 セルロース
植物の細胞壁および繊維の主成分で、ブドウ糖だけでできている。不溶性。

③-2 マンナン
マンノースのみが結び付いたもの、ブドウ糖とマンノースが結び付いたものなどがある。こんにゃくいもに含まれるグルコマンナンは、ブドウ糖とマンノースが結び付いたものである。不溶性。

③-3 ペクチン
果実に多く含まれる。不溶性のものと水溶性のものがある。

③-4 ガラクタン
ガラクトースが多数結び付いたもの、テングサなどの海藻に含まれ寒天として利用される。不溶性。

③-5 イヌリン
果糖(フルクトース)が多数結び付いたもので、ゆり根やごぼうに含まれる。不溶性。

③-6 アルギン酸
昆布やわかめなどの海藻に含まれる。水溶性。

◯不溶性食物繊維
水を含むと膨らんでかさが増し、腸の動きを刺激して便通を促す作用があるので便秘の予防・改善に効果がある。また、満腹感を与え、エネルギーなどの過剰摂取を予防する。

◯水溶性食物繊維
腸内環境を改善する他、コレステロールや胆汁酸を吸着して体外に排泄する。また、粘性があり、糖の吸収を緩やかにして食後血糖値の急激な上昇を防ぐなど、生活習慣病などに効果がある。

◼️食事摂取基準
・炭水化物の目標値は総エネルギーの50〜65%とされている。
炭水化物のうち、糖質が不足すると成長・発育が妨げられる。 
ただし、糖質を過剰に摂取すると、中性脂肪(皮下脂肪など)の形で貯蔵されて肥満の原因になるため注意が必要。
なお、糖質の代謝にはビタミンB1が大量に使われるため、ビタミンB1を十分に補給することが大切。

次回に続きます。

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