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教えて!ファシリテーターvol.21「ベテランとのコミュニケーション術がわからない若手編」


はじめに

この連載ではファシリテーターとして、企業や行政の会議や議論の場をまとめ成果に結びつけてきた渋谷健さんに、会議初心者でも取り入れやすい「ファシリテーション」のテクニックや、対人のコミュニケーションをより良くする、「初心者向けファシリテーション」をお届けしています。


ベテランと話すときに「学べる人」「学べるテクニック」


教えて!さん:今回も「ベテランとのコミュニケーション術がわからない若手編」の続きです。渋谷さん、今回は「学べる人」について詳しく教えていただけますか?

渋谷さん:もちろんです。「学べる人」とういうか職業ですね。実は接客業をしている方々から学べることが多いんです。彼らはお客さんに気持ちよく話してもらうために、言葉をとても柔らかく使っていますよ。

教えて!さん:接客業の方々ですか。どんなところに注目すればいいんでしょう?

渋谷さん:まず、断定せずに質問するといいです。「もしかして〇〇だったりしますか?」といった言い方ですね。こうすると、相手に押し付ける感じがなく、リラックスして話せるんですよ。

教えて!さん:なるほど、確かにそれなら相手も構えずに話しやすそうですね。

渋谷さん:次に、肯定的な接続詞を使うこと。「○○はしないんですね。それなら△△はどうですか?」と、相手の発言を受け入れてから新しい提案をするんです。それならば、と代替案を出す感じですね。

教えて!さん:ただ肯定するだけでなく、相手を受け入れたうえで次に進めるんですか。

渋谷さん:そうです。そして、相手の意見をしっかり受け入れることも重要です。「○○とお考えなんですね」と、一度相手の言葉を受け止めてから次に進めば、相手も安心してくれます。

教えて!さん:相手の意見を尊重するのがポイントなんですね。時には、ベテランの方に何か指摘するときもありますよね。そういう時はどうしたいいですか?

渋谷さん:ここで大事なのは、教えてもらう姿勢です。例えば、「なるほど、○○なんですね!理解を深めたいのですが、それは△△という考えであってますか?」といった感じで、相手に敬意を払いながら確認するんです。

教えて!さん:指摘というより、教えを請う感じですね。確かにその方が言いやすいです。

渋谷さん:そうなんです。年上や偉い人に対しても、言うべきことは言う必要がありますが、その際の言い回しが重要です。相手のプライドを傷つけないように、柔らかい言葉で伝えることで、スムーズな対話ができますよ。

教えて!さん:なるほど。接客のプロたちのやり方を参考にして、私たちも柔らかく、相手を尊重しながら話を進めていけそうですね!今回も勉強になりました。ありがとうございます!


まとめ

  1. 断定せずに質問する:「もしかして〇〇だったりしますか?」と相手に押し付けず、リラックスした雰囲気を作る。

  2. 肯定的な接続詞を使う:「○○はしないんですね。それなら△△はどうですか?」と、相手の発言を受け入れた上で次に進む。

  3. 相手の意見を受け入れる:「○○とお考えなんですね」と、相手の意見をしっかり受け止めてから次のステップへ進める。

  4. 相手のプライドを尊重する:指摘する際は、「教えてもらう」姿勢を持つ。例:「理解を深めたいのですが、それは△△という考えであっていますか?」と柔らかく質問し、相手のプライドを守りつつ対話を進める

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