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映画の裏側

Intouchablesという映画が丁度10年前に公開されたが、見た人も多い気がします。このドキュメンタリーは基本的にIntouchablesを見るにあたって製作でのいろいろを伝えるものとして作られたも映像のようです。

フィリップ・ポゾ・ディ・ボルゴという首から下がパラグライダーの着地失敗で不自由となった富豪のフランス人とアルジェリア出身のアラブ系移民の介護人アブデル・ヤスミン・セルーの話ですが、このドキュメンタリーでは本人たちが出演しています。

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映画は3度くらい観ましたが、このドキュメンタリーは初めてです。映画の中であったことの多くは本当にやったことだったり、かなり事実に基づいたもの。このドキュメンタリーを通して思うのはフィリップの考え方が非常にユニークであること。


「私は人を雇う時に履歴書を見ないんだ。

絶対にね。

見ると“答え”を知ってしまう。

答えがあるものだと思い込み、それだけで人を判断してしまう。

だから見てはいけない。」


これ、簡単にジャッジできないと思う。彼ならではの信念に基づいているけれど、それでも学歴だの過去の経験だのって実はよくわからない、もっと言えば過去の学歴や経歴は今に本当に有効かどうかなんてわからない、いやむしろ通用しないはずなのに、それが下敷きになっているなんて、おかしい。多分そういうことを含んで全部見通した上で彼はそういう決定の仕方をしてるんだろう。

今の社会にそういう面白いジャッジができる人が増えていったら随分面白くなると思うんです。

彼はこうも言っています。


「我々は人間であり、理解しにくいこの世界で生きている。

貴族やチンピラのように振る舞うのは簡単だが、それは人生における答えではない。

ごまかしだ。

人間の美学とは現状を受け入れることだと思う、常軌を逸したこの“現実”をね。」


達観した人が大凡必ずと言って良いほど同じようなことを言う。

多くの啓示に富んだドキュメンタリー、是非一度ご覧になると良いかと思います。

こういうことを言えて、達観した大人つまり大粒の大人が増えることを願わずにはいられません。


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