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未来の見えない道が一番ワクワクする。クリエスタ代表の行動の源泉

こんにちは!伴走支援やWEB制作事業を行う株式会社クリエスタです。

今回から新たに、クリエスタのメンバーインタビュー企画を始めます。どんなメンバーがどのような思いで働いているのか、素顔に迫っていきます。

第1回は、クリエスタ代表の青山晃広さん。学生時代の経験やクリエスタを設立した経緯についてお聞きしました。

青山晃広(あおやま・あきひろ)
株式会社クリエスタの代表・クリエイティブディレクター。鹿児島県曽於市出身。大学院を卒業後、経営者直下の事業責任者として2年間働き起業力を身に付けるプログラム「VENTURE FOR JAPAN」に参加し、株式会社トラストワンに入社。2023年1月に独立し、同年8月に株式会社クリエスタを創業。経営戦略の策定やディレクションなどを行う。


二度の就活も、モヤモヤ。2年間の休学へ

——新卒で、経営者直下の事業責任者として2年間働き起業力を身に付けるプログラム「VENTURE FOR JAPAN」に参加しましたよね。どんな経緯で「VENTURE FOR JAPAN」に挑戦したんですか?

実は就活ではめっちゃ迷走していて、最終的に行き着いたのが「VENTURE FOR JAPAN」だったんです(笑)。

最初の就活は大学3年生のころ。とりあえず就活を始めたものの、特にやりたいことがないことに気付き、大学院への進学を決めました。それまでは機械工学を学んでいたのですが、就活を辞めてからロボット工学の研究を始めました。

——ロボット工学の研究って、具体的にどんなことをするんですか?

僕が所属していた研究室では、サッカーロボットをつくっていました。ロボカップという大会があって、ロボットが5対5でサッカーをするんです。1台30キロほどのロボット同士が衝突し合いながらのサッカー。これがめっちゃ面白くて。

研究室では、ロボカップで勝つために日々、ロボットの開発に取り組んでいました。結果、ロボカップではアジア大会や世界大会に出場。タイ、イラン、ドイツに行かせていただき、貴重な経験をさせていただきました。

ロボカップのアジア大会での様子

——大学院での就活はどうでしたか?

修士1年で二度目の就活をしたんですが、このときもめっちゃモヤモヤしていました。僕の所属する大学院では、日本を代表する大企業へ就職する学生が多いのですが、実際に大企業で働いているOBの方は「お金はもらえるけど、正直中学生でもできるようなことをしている」とおっしゃっていて。

その話を聞いて、自分も先輩方と同じ道に進んでいいのか、疑問に思ったんです。妥協して就職先を決めたくなかったので、就活をいったん辞めることを決意。さまざまな経験を積むために2年間休学することにしました。

——休学中には、どんな活動をしましたか?

休学の一番のテーマは、新しい世界を見ることでした。それまでずっと工学の畑にいて、関わる大人は教授くらいしかいなかったので、いろんな世界に出ていって、いろんな人と会おうと考えました。

休学して最初にしたのは、ヒッチハイクです。当時住んでいた福岡から東京までの往復を全てヒッチハイクで移動。途中、広島では西日本豪雨の災害ボランティアを3週間ほどしました。

他にも、内閣府の青年国際交流事業「世界青年の船」に参加してメキシコやケニアなど10ヶ国の若者と交流したり、カンボジアの孤児院にミュージカルを届けるボランティアをしたり、福岡のコワーキングスペースの代表に弟子入りしてWEB制作を学んだり、新しい経験をたくさんしました。

休学中にヒッチハイクに挑戦(本人右)

事業責任者、法人代表を経験

——休学のあとは?

休学の2年間を終えて、三度目の就活をすることに。当時、選択肢は4つありました。1つ目は大企業への就職。2つ目は地域おこし協力隊に挑戦すること。休学中に協力隊の短期体験をさせてもらい、地域を盛り上げる活動は自由度も高くて面白そうだと感じていました。

3つ目はフリーランスとして働くこと。休学中にWEB制作のスキルを磨き、すでに個人事業主として仕事を受けていたので、このまま仕事を増やしていくのもいいかなと。自分が最終的に選んだのは4つ目の「VENTURE FOR JAPAN」。2年間で起業する力を身につけようと思いました。

——4つの選択肢の中から「VENTURE FOR JAPAN」を選んだ決め手を教えてください。

未来が見えない道だったからです。休学中にさまざまな経験をして、自分は未来が見えないことにワクワクするタイプだと気付いたんです。ヒッチハイクもカンボジアのボランティアも「世界青年の船」も、全部「これやったら自分、どうなっちゃうんだろう?」と、想像できないワクワクに突き動かされていました。

4つの選択肢のうち、一番未来が想像できないのが「VENTURE FOR JAPAN」でした。就職や地域おこし協力隊の道は、先輩方がいるのである程度、将来が想像できるなと。フリーランスの道も、今の延長線上でこんなサイトをつくっていくんだろうな、と見通しが立ってしまいます。

でも、「VENTURE FOR JAPAN」は2年後に自分がどんな姿になるかがイメージできなかったんです。僕が申し込んだのは3期生で、まだ1、2期生ともにプログラム期間中だったため、卒業生の進路や評判が見えていない状態でした。未来が見えないからこそワクワクするし、きっと成長するだろうと考えました。

——「VENTURE FOR JAPAN」のプログラムでは、どのような経験をしましたか?

「VENTURE FOR JAPAN」に参加すると、成長意欲の高い若者を受け入れたい企業さんと出会うチャンスがあり、面談を経て選んだ会社に入社することになります。僕は3社とお話しさせていただき、飲食店や商業施設の内装や家具の製造を行う株式会社トラストワンに入社しました。

最初に取り組んだのが、新規事業「空気清浄機付きのテーブル」の立ち上げ。入社前からジョインし、入社後も営業やLP・PR動画づくり、仕様書の作成などを半年間やりました。最初はプロジェクトメンバーの一員だったのですが、気付けばプロダクトについて一番詳しくなっていて、事業責任者のような立場になっていました。

トラストワンに勤めていた当時の様子

その後、DIYの動画配信事業を立ち上げる際に別法人を設立することになり、その代表を任せていただくことに。入社2年目で代表を務めるのは怖さもありましたが、とてもうれしかったですね。

——法人の代表を経験して学んだことを教えてください。

毎日が学びだらけでした。事業計画書を書いて、補助金を申請して、採用活動もして。ありとあらゆる経験をさせてもらい「会社を運営するのってお金がかかるんだ」と実感しました。立ち上げたばかりで売り上げがない中、人件費でどんどんお金が吹き飛んでいく。

やりたいこと、やらなければいけないことがあっても、それをやるお金がない。苦しかったですね。でもおかげで、クリエスタを設立する際には当時の経験を生かすことができました。

40人から5人に。未来の見えない道を突き進む

——2023年8月に株式会社クリエスタを創業。その元となる「クリエイター集団」を結成した経緯を教えてください。

最初のきっかけとなったのは、2022年5月のあるツイートでした。当時やっていた副業で、地方自治体の方と打ち合わせする機会があったんです。そこで、地方にはWEBサイトや動画などのクリエイティブを制作できる人材がなかなかいないという話を聞いて、ピンと来たんです。僕たちで地方の課題を解決できないかなって。

というのも僕が所属していた、旅好きな若者が集まるコミュニティ「POOLO」には、動画編集やWEBデザインなどのスキルをもったメンバーがたくさんいたんです。さまざまなスキルがあるメンバーを集めたチームをつくれば、課題解決できるだろうと。

なんとなくつぶやいてみた投稿でしたが、思いのほか反響があったので、すぐにPOOLOのコミュニティ内でメンバーを募集。40人ほどが「関わりたい!」と興味を示してくれました。

——最初は40人ほどの大所帯だったのですね。そこからなぜ人数を絞ったのでしょうか?

実際に40人で動き出してみたものの、いろいろと難しさを感じたからです。たくさんのメンバーが集まってくれたのはうれしかったのですが、ゼロから組織を立ち上げる段階で人数が多すぎると、コミュニケーションを取るのも難しいですし、熱量の差も生まれてきてしまいます。

なので、一度仕切り直して少人数でやろうと。2022年10月から、カメラマンやライターなどの5人で再スタートを切ることになりました。

クリエスタのメンバーたち

——当時から会社設立を視野に入れていたのでしょうか?

いえ、正直、実験という感覚でした。もともとビジネスには興味があり、チームで何かを成し遂げることにもチャレンジしたいと思っていました。前職でもビジネスの経験はさせてもらいましたが、会社の後ろ盾があったわけです。

自分を突き動かしていたのは「何も後ろ盾がない中で、クリエイター5人が集まったらどうなるんだろう?」という思いでした。やはり未来が見えない道だったので、ワクワクしていましたね。

——そこからどのような流れで会社設立にいたったのでしょうか?

未来が全く見えない状態だったので、メンバーには「とりあえず3ヶ月やってみよう」という話をしていました。ビジネスとして回るのかどうか、またメンバーそれぞれの「できる」と「やりたい」がうまく噛み合うかどうか。それらを実験的に見ようと。

最初は、佐賀県の和菓子屋「あけぼの菓子舗」WEBサイト制作とInstagram運用をさせてもらいました。どうなるか分からない状況で走り出したわけですが、サイトが無事完成したときに、確かな手応えを感じたんです。

このメンバーなら、ちゃんとつくれる。ちゃんと価値を出せると思ったんです。2022年の年末には、他のInstagram運用のお仕事もいただき、引き続き5人で頑張っていくことを決めました。

その後も、おかげさまでさまざまな案件をいただけるようになり、2023年8月4日に「株式会社クリエスタ」を設立。それまでは個人事業主で集まって仕事を受ける形でしたが、フリーランスの集団ならではの限界も感じていました。会社がある方が社会的な信用も得られると思い、法人化を決めました。ちなみに、法人登記を8月4日にしたのは最強開運日だったからです(笑)。

「どうすれば会社が生き残れるか」を常に考えている

——クリエスタでは代表とクリエイティブディレクターの役割があると思います。代表の仕事って、ズバリなんですか?

代表の一番の仕事は、経営戦略を考えることです。クリエスタがどうすれば生き残っていけるかを常に考えています。自分のアイデアをいろんな人に話してみて、リアクションをもらって軌道修正して、実際に行動に移しています。2023年12月にリリースした新規事業立ち上げの伴走支援サービス「ONE team(ワンチーム)」は、まさにそのような動きで生まれた事業です。

——理想のリーダー像を教えてください。

具体的に「この人みたいになりたい」というのはないんですが、メンバーの「やりたい」を応援するリーダーでありたいと考えています。「好きこそ物の上手なれ」というように、自分が好きでワクワクすることなら全力を注ぐことができて、結果的に上達すると思うんです。

だから、メンバーのやりたいことには積極的に応援やサポートをしていきたいです。社内でも、社外でも。

——クリエイティブディレクターとしては、どのような業務を行っていますか?

SNS運用の案件であれば、アカウントのコンセプトやターゲット、投稿内容を決めたり、スケジュール管理をしたり。他には、契約書周りや定例報告など、クライアントさんとのやりとりも担当します。

基本的にはプロジェクトマネジメントの役割ですが、案件によってはサイト制作の作業を行うこともあります。

クリエスタのメンバーたち

次なるアクションを起こす時期が来た

——これからの目標を教えてください。

まずは新規事業「ワンチーム」を軌道に乗せたいですね。これまで事業構想をカタチにすることに苦戦する経営者の方をたくさん見てきたので、クリエスタの価値を最大限提供して、一緒に事業作りを進めていきたいです。

もう一つは、根本から課題解決をできる企業になること。クリエイティブの制作は手段であって、目的ではないはずです。自分はもちろん、他のメンバーにも「これはなんのためにやるのか?」「目的を達成するためには、どういうアプローチがいいんだろうか?」と根本から考えられるようになってもらいたいです。そうすれば、もっともっと地場企業のみなさんに貢献できると思っています。

——未来の見えない状態が一番ワクワクすると話していました。今は、未来をイメージできますか?

正直、若干イメージできちゃうんですよね。

今、ありがたいことにご縁でさまざまなお仕事をいただいている状況です。今後も努力を続けていけば、ある程度の売上は得られるかもしれません。ただ、現状の延長線上では成長が「それなり」に留まってしまいます。もっと未来の見えない「ワクワク」に飛び込みたい。

これまでは法人化という目標がありましたが、次なるアクションを起こす時期が来ているなと感じます。

これからはtoC向けのビジネスや予算の少ない地場企業への伴走支援など、今まで取り組んだことのないワクワクするチャレンジを仕掛けていきたいです。


取材・執筆:岡村幸治

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