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データサイエンティストにとって、これから必要な最大の能力は「物語り」なのではないか。

私は、小売業の購買データを分析するデータサイエンティストを生業にしているのですが、特に最近では自分でデータサイエンスを行う以上に、部下を持ち彼・彼女らの育成や、キャリアマネジメントといった仕事もしています。

そんな仕事柄かもしれませんが、最近データサイエンティストやデジタル人材の役割・スキルの記事が、最近多い気がします。
最近、見かけたもので次の通り。(去年のものも混ざってますが)

データサイエンティスト志望者が目指すべき5つの職種
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その中でも、最も気になった役割・スキルが、次の記事であったデータストーリーテラーというものです。

データストーリーテラーとは、データストーリーテラー:データが示す事実やその事実が意味することをひとつのストーリーにまとめて伝える役割を担う人材。データサイエンスプロジェクトの成果から何らかの行動につなげる助けとなる。

なぜ、我々はデータを分析するのか?
複雑なプログラムが欲しいからでも、綺麗な数表が欲しいからでもありませんよね。それの基づいて行動し、結果を生み出すためです。

ただ、行動するまで全てを1人ではできないため、ストーリーテラー的な役割で店舗や、商品部に広めていき、行動を生み出していく。
その役割をこれまでは、分析を行った人が兼務していましたが、これをメインでやる役割の人が、今後は必要になってくるように思います。

それではストーリーテラーになるためには、何をすればいいんでしょうか。
そう考えていた時に、振り返ったのがこの本です。

ハイ・コンセプト(ダニエル・ピンク)

ハイ・コンセプトの中で語られる、これから求められる六つの感性(センス)として、2つ目に上げられているのが、議論よりは「物語」というキーワードです。

情報とデータがあふれた今日の生活では、効果的な議論を戦わせるだけでは十分ではない。必ず、誰かがどこかであなたの議論の盲点を突き、反論してくるからだ。説得やコミュニケーション、自己理解に肝心なのは、「相手を納得させる話ができる能力」なのである。

業態による違いもあると思いますが、こと小売業においては店舗(店長等)から、店舗営業(企業によっては支社のケースも。スーパーバイザー当)、本社部署など様々な立場の人間が揃っています。
そして、データに対する理解度は、かなり異なっています。

それもあって、現場を理解しながらも、データを語れる。できれば、BI等をつかってデータを”わかりやすく”見せられる。そして、話を聞いた相手が、そのデータをみながら、他の人に伝えられる。
そんなスキルが必要になるかと思います。

ダニエル・ピンクは、ストーリーテラーになるためのエクササイズをいくつか挙げていますが、中でも気になったのが「自分史」を語るというもの。

このnoteでも、単純に本・映画等のまとめ・感想にせずに、自分の経験や思いと結びつける所感という形で書いていますが、ちょっと自分史とは違いますよね。
そう考えると、自分史なんてつくったことがなかったです。

これから、自分史づくり・語りにもチャレンジしていきたいと思います。

その様なエクササイズも通して、データサイエンティストとして物語りができるようになる。そんなスキルセットを身に着けていければと考えています。

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