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チームワークが個人をより「プロ」にする?「プロのデザイナー」の才能をより高めるには

はじめまして。デザイン×エンジニアリング×ディレクションをベースに「新しい価値観」を創造するクリエイティブ集団、crage(くらげ)株式会社でUI/UXデザイナーをしているナンシーです。

「プロ」のデザイナーみなさま。技術力、どのように向上させていますか?
「プロ」になればなるほど、自身の技術力を向上させることは難しいのではないでしょうか。

私の場合、デザイナーになったばかりの頃は、手を動かせば動かすほど、デザインの当たり前を学び、アイディアの引き出しが増え、自身でも成長を感じられていました。
ところが、ある一定のレベルを過ぎるとそれまでと比較して明らかに成長の鈍化を感じるタイミングがありました。

これをどのように解消していったのか、私の体験ベースでお伝えできればと思います。同じような悩みを抱えている方の一助になれば幸いです。


【1】「おつかれさまです」が言える関係の人がいると「成長」できる

みなさんはコンフォートゾーンをご存知ですか?
コンフォートゾーンとは、「居心地のよい環境」のことです。ストレスのないこのゾーンを抜け出し、自分にとって未知の世界である「ラーニングゾーン」に入ると、人は成長すると言います。

コンフォートゾーンの図解

この「コンフォートゾーン」を出て自分にとって未知の世界に踏み出さないと成長できないとよく言われますが、この心地よいゾーンを自ら抜け出していくことは大変で、勇気がいることだと思います。それも何か新しいスキルを習得したばかりであれば、なおさらです。
しかし、自分の周囲に助けてくれるメンバーがいると、この「コンフォートゾーン」を出ることも乗り越えられてしまうのです。

たとえば、

ちょっと行き詰まって執務室に遅くまで残ってる時。
「何の案件ですか?」「何に詰まっているんですか?」といったちょっとした会話ができる人がいる。

遅い時間にレスキューを求めるSlackをした時。
オンラインになっている人がいる。

抽象度が高く、説明が難しい依頼をしたい時。
「よろしく!」「もちろん!」と任せられる人がいる。

「おつかれさまです」と言える関係の人がいる。
その言葉が、心の中で「大丈夫、できる」という自信に変わり、未知の「ラーニングゾーン」でも冷静に進むことができるのだと思っています。
声を掛け合える、助け合える仲間がいるから、自分にとって少しハードルが高い環境にも、飛び込んでいけるのではないでしょうか。

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【2】同職種のメンバーが周囲にいると「成長」できる

これはイメージしていただきやすいのではないでしょうか。
先輩、後輩、異なる領域のデザインであれ、同じデザイナーとして学ぶことは日々山のようにあります。

もちろん、日々の会話や案件でも、学びや成長を感じますが、事業会社にいたメンバー、制作会社にいたメンバー、DTPをメインにしていたメンバー、コーディングがガッツリできるメンバー、元々他職種だったメンバーなどなど、crageにはバックグラウンドが多岐に渡るデザイナーが多いからこそ、より成長を感じられるのかもしれません。

たとえば、

トンマナやパターン提案資料作成を我流でやってしまっていたが、よりお客様に伝わりやすい型を身に付けられることができたのは、資料を丁寧に作成することが得意なメンバーがいたから。

管理システムのデザイン比率が多く、なかなかビジュアルのデザインから縁遠い私がUIでのシャドウにこだわれるのは、グラフィック領域のメンバーが「物の影の付き方」を教えてくれたから。 

デザインデータと同じline-heightなのにどうにも実装後の見た目が異なる時、コーダーさんとうまく会話できたのは、コーディング経験豊富なメンバーがサポートしてくれたから。

提案資料のレンプレート一例
資料などはみんなが使えるようにまとめてくれていたりします

社外で新規サービスを知り合いと作っていた時もあったのですが、メンバーの中に同職種(デザイナー)がいないと、デザインできること自体に価値があり、それ以上求められませんでした。結果、楽しかった一方で、成長の実感はありませんでした。

同職種のメンバーが周囲にいる。
それぞれのユニークな経験とスキルセットが集まることで、新しい視点が増え、できるスキルを磨き、知識に肉付けができる
だから、一人では到達できない、一人だと習得に時間がかかってしまう新しい領域に行けるのだと思っています。

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【3】他職種のメンバーが周囲にいると「成長」できる

同職種だけではありません。他職種がメンバーにいることも、デザイン自体の専門性を高めることに繋がると思っています。

crageには、エンジニアもディレクターもPMもいます。社外でも他職種の方と関わる機会はありますが、社内だからこそ、情報の共有スピード、濃さ、フィードバックのダイレクトさが異なると思っています。

たとえば、

ディレクターとmeetでFigmaを投影しながらデザインに関する打ち合わせをした。その場で意見をもらいながらデザイン調整をした。

キャンペーンバナー作成にあたり、PdMから過去の施策のデータの共有を受けた。それを元に、X(Twitter)とInstagramでは各要素の訴求の強さを変更して提案した。

納期前日にディレクターからLPのメインビジュアルに関して意見があった。納期前日という時間を言い訳にせず、よりクオリティの高いものを作れるようギリギリまでメンバーと協力して調整した。結果、お客様に納得いただけるものになった。

他職種のメンバーが周囲にいる。
社内のメンバー同士だからこそ、信頼関係があって遠慮なくダイレクトに意見が言える多角的な情報やフィードバックが、早く、濃く、ダイレクトに存在する
だから、「デザイン」自体の専門性も高まる

デザイナーとして素直に「悔しい」と思うこともあります。「自分はデザイナーなのに気が付かなかったのか」と。素直に受け入れて、改善していくことがスキルアップにつながると思っています。
そして、「デザインはデザイナーだけのものではない」という意識が自然と身につき、デザインの視座が高まるように思っています。

crage社内の職種比率
crageは職種の人数のバランスがいいので、
他職種のいろんなメンバーとお仕事する機会があります

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【4】案件チームで動くと「成長」できる

前提として、私は成長を「自分軸」で考えていました。なぜなら「デザイナー」になるということを目標においていたからです。
ただ、振り返れば、これはデザイナーの「プロ」ではありません。「デザイン」はあくまで過程の1つであって、ゴールではないからです。
これは案件単位でデザイナーとして動く時、いわゆる「デザインスキル」だけが、「プロ」の要素ではないことがわかります。

たとえば、

お客様の置かれた状況として、リリース時期を変更できないことを知った。なので、エンドユーザーを思い、デザインとしての最良を考えつつも、開発工数で3段階のパターンを提案した。

ディレクターが提案する上で、絵がある方が会話がスムーズそうだと感じた。完璧にしたいデザインを(まだそこはデザイン中だから〜〜という気持ちになるフィードバックが来ることがわかっていて)一旦70%の完成度で出した。

デザインと開発が五月雨に走っており、お互いに手戻りが発生するがそれが最良な状況だった。できることとして、デザインの変更箇所が分かりやすくなるようにデータを作成した。

どの職種もそうかと思いますが、ゴールに向かって自分のスキルでできることを考えることが「プロ」であるように思います。
これは一人で作業していたり、全体の状況を知ることができなかったり、「デザインすること」のみを求められていたら、そもそも不可能です。

案件チームで動く。
「デザイン」以外を知ることで、「自分のデザイン」ではなく「みんなのデザイン」にする
プロジェクト全体のコンテキストを理解する能力を身につけることで、他職種と同じベクトルでゴールに向かえるようになる。
自分の領域だけではなく、いちデザイナーとしてプロジェクトに入ることを意識することは、「プロ」として一段階台を登るステップのように感じます。

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【5】メンバーと動く中でもメリハリをつけられるから「成長」が続けられる

ここまで、メンバーと過ごす、チームで動くことでプロでも「成長」できることをお伝えしましたが、チームやメンバーという意識が過度に向かうと、正直...疲れませんか?

私は、映画館も美術館もデフォルト1人、読書とかヨガとか1人でできることが趣味、お散歩なら昼より夜が好き、おしゃべりするならゆったり話したい、いわゆるTheコミュ障タイプです。

でも、お仕事の「チーム」はすごく好きです。「すごく好き」と言い切れるのは、おそらく「メリハリ」を持って働けているからではないかと思います。

たとえば、

社内でお誘いいただいた飲み会を私は結構お断りしています。仕事を残して飲みに行くと、心から楽しめないタイプだから。

二次会には基本行きません。明日の仕事に支障が出そうという心配は、自分にとって負担だから。

でも、忙しそうなメンバーを尻目に、公開初日の映画に行ってしまうこともあります。ずっと楽しみにしていて事前予約していたから。

もちろん、飲み会も二次会も行くメンバーもいます(割合としてはこちらの方がcrageは多い)。私も映画の予約をしていなかったらお手伝いしていたかもしれません。
でも、それを各自の個性として理解している環境は過ごしやすいなと思っています。
仕事では仲間で動きたい、けれどプライベートは大切にしたい。それが叶う関係性は過ごしやすいです。

メンバーと動く中でもメリハリをつけられる。
適切な人間関係でプライベートな時間も大切にできるからこそ、より仕事に熱が入る。熱の入るプロジェクトでも、個性やプライベートを尊重する文化がある
だからこそ「成長」が「継続」できる
これはある種の信頼関係で、これも「プロ」の要素の1つのように思います。

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【まとめ】チームと共に成長する「プロ」の道

プロとしての道は時に孤独なものだと感じることもあるかもしれません。しかし、私の経験から学んだことは、一人では到達できない領域への挑戦が、チームやメンバーと一緒であれば可能であるということです。

私がcrageで感じているのは、単なる「仲良し」や「馴れ合い」ではなく、共に良いものを作り、成長しようと志す仲間との「信頼関係」です。チームとしての連携は、個人の技術的な向上だけでなく、人としての深みも与えてくれるように思っています。

プロの道を究めるみなさんにとって、この記事が何かしら新たな視点を提供でき、仕事と成長に対する新しいアプローチを開拓する一助となれれば幸いです。

私たちと一緒に、「プロ」への道を探求しませんか?crageでは、共に学び、共に成長する仲間(正社員はもちろん、パートナーとして入ってくださる業務委託の方も!)をお待ちしています。

デザインチームのページはこちらから


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