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銘酒をマイナス5℃で熟成。日本酒に魅せられた2人が選んだ道とこれから

全国の酒蔵から仕入れた日本酒を氷点下で貯蔵するという、国内でも珍しい酒屋の「さくら酒店」のMakuakeがスタートしました。マイナス5℃で熟成した飲み頃の日本酒が毎月届くプロジェクトがいま人気を博しています。今回は、さくら酒店の創業者であるふたりのストーリーをご紹介します。

大学時代の友情からスタートした「さくら酒店」

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こんにちは!「さくら酒店」の近藤、そして駒澤と申します。

私達は岐阜県大垣市に拠点を構える、創業8年目という若手の「酒屋」です。とはいえ、ただの酒屋ではありません。蔵元から仕入れた「搾りたての日本酒」を、マイナス5℃で貯蔵するという徹底した品質管理設備を備えた酒屋なのです。

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日本酒は搾った瞬間が最もフレッシュなもの。その後は時間が経つほど徐々に劣化が始まっていってしまいます。

たとえば問屋を経てスーパーなどの店頭に置かれると、温度や紫外線の影響を受けてさらに劣化は進んでしまい、皆様が口にする日本酒は、本来の美味しさとは多少なりとも離れたものになってしまうことが往々にしてあるものなのです。

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そこで、さくら酒店では劣化を最小限に留めるといわれている温度「マイナス5℃」で日本酒をゆるやかに熟成。お酒にストレスを与えない状態をキープしつつ熟成させ、皆様のもとにお届けする取り組みをしています。

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私たち「さくら酒店」は創業8年目という、酒屋としてはまだまだ若手。しかしこの手間とコストの掛かるマイナス5℃熟成は、日本の酒屋の中でも数少ない取り組みなのです。

熟成された日本酒は「立体感」があり、フレッシュながらも熟成した、未体験の美味しさです。

海外留学で持ち帰ったのは「日本酒」への熱量

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私たち近藤と駒澤は、大学の同級生でした。将来自分たちが何をしたいかと考えていた時に、近藤はアメリカへ、駒澤はオーストラリアへそれぞれ留学。

そこで「海外」というものに大きなショックを受けました。現地にはいろいろな国からの留学生がいましたが、その誰もがしっかりと目的意識を持って来ていた中で、そもそも自分たちは自分の国についてすら全然理解できていなかったという事実を突きつけられたのです。

帰国した私たちは、お酒を飲みながらこの経験について議論を重ねました。もともと二人とも「海外に出たい」という気持ちをもっていたのですが、もっと日本のことを見直して、文化をちゃんと学んで、それを海外に持っていく。こっちの方が大事なんじゃないか、と気づいたのです。

それを踏まえた上で、これから先の人生で何をするか。せーので同時に「日本酒」と言ったことが始まりだったんです。

ここからすぐに創業したわけではなく「まずは勉強しないと」ということで、駒澤は海外でお酒について学びたいと考え香港でバーテンダーを、近藤はお酒の魅力を伝える力をつけたいと考え、当時一番辛そうだと考えた「先物取引」の営業として勤務。さらに東京の「はせがわ酒店」、大阪の「山中酒の店」と、東西を代表する酒屋でそれぞれ修行を積みました。

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私たちには「日本のものを海外に持っていきたい」という理念が根本にあります。

日本には日本酒という、素晴らしいものがある。それを当たり前に誇って語れるような価値観を、酒屋という立場から少しでも創っていきたいのです。

日本酒の海外への輸出量はどんどん増えています。反面、日本における日本酒の消費量は、昭和48年をピークに減り続け、今ではピーク時の3分の1以下にまで落ち込んでいます。日本人が全然日本酒を飲んでいないという事実に気づきました。

それにはいくつか理由があると思いますが、日本人は自分たちの物の良さに気づかないということもあるんじゃないでしょうか。海外で評価されて初めて、そのものの良さに気づくことも往々にしてある。だから私たちは海外への輸出も積極的にしていますし、この日本酒の素晴らしさをもっともっと表現していきたい、していくべきだと考えているんです。

お酒の道しるべになりたい

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「日本酒」というお酒は、人によってはもしかしたら「おやじくさい、二日酔いがひどい」というイメージがあるかもしれません。でも昔と比べて今の日本酒のレベル、造り手の技術はとても上がっているんです。

たとえば若い頃初めて口にして美味しくないと思った方も、今飲んだらきっと感動すると思います。実際にお酒の会を開いたりするのですが、そこで日本酒を毛嫌いしていた方も「初めて日本酒を美味しいと思った」と口にする方が多くいらっしゃいます。

日本酒嫌いな人を好きにさせるのも、私たちの得意なことなんです。

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日本酒が好きな方の中でも「どうやって選んだら良いのか」がわからない方も多くいらっしゃいます。品質管理を徹底しにくいスーパーやコンビニで、ラベルだけ見てなんとなく選ばれている方も多いと思います。

そんな中で、私たちがコーディネートした、品質がきっちり管理されたお酒が皆様の日本酒を選ぶ指針になってくれたら。お酒の道しるべとなる酒屋になりたいと思っているんです。

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私たちがお酒をセレクトする上で、もちろん美味しいことは大前提。そのさらに根本の、お酒の造り手さんのこともいっしょにお届けするのが私たちの仕事です。

実際に蔵元に足を運び、お話を聞いたりした上で、その造り手さんの酒造りに対する想いを受け取らせて頂いています。この蔵元さんなら間違いなく良いお酒を造ってくれる、という信頼もまた選ぶ理由。そして私たちも選ばれる酒屋でなければいけない。そうやって信頼関係を育んできました。

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こうした背景の造り手さんのことを記した「SAKEシート」という解説書を全てのお酒にお付けしています。味わい方や料理とのペアリングのことはもちろんですが、「どんな人がつくっているのか」ということを皆様に是非知っていただきたいからです。

お酒単体の美味しさで選ぶわけではなく、蔵元さんと、そして皆様と一緒にお酒を育てていきたいという想いがあるからこその取り組みです。

おうち時間に最高の「日本酒」を届けます

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今、蔵元さんたちは新型コロナウイルスの影響を受けた自粛ムードの中でお酒が売れず、かなり厳しい状況に立たされています。

春先にお酒づくりを終えて、今では来年のお酒の原料となるお米の発注を終えてしまっている状態。なので急に止めることもできず、止めてしまうと造り手の技術も失われることに繋がり、農家さんにも影響が及びます。

蔵の倉庫にお酒が余ってしまっている現状がある中、私たちの徹底した品質管理のもとでそれを保管し、半年後、1年後にまた世に出す。これが少しでも助けになったら。
私たちは酒屋としては新参者です。創業当時、まだ右も左もわからず、何も持っていなかった2人を蔵元さんは信じて助けてくれました。おこがましいですが、私たちのこの取り組みが、プロジェクトが少しでも助けに、恩返しになってほしい。

酒蔵とのオンライン飲み会権も

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リターンには日本酒のお届けだけではなく「酒蔵とのオンライン飲み会権も」を含むオプションのリターンもご用意しております。

この厳しい状況の中、日本のお酒文化をこの先に残していくためにも、何卒、ご支援をよろしくお願い致します。

セレクト内容:
文佳人 雄町 純米吟醸 マイナス5℃ 2年半熟成(高知:アリサワ)/山の井 60 マイナス5℃ 1年半熟成(福島:会津酒造)/THE REBIRTH Time-Machine TOKI-ROMAN 生原酒 マイナス5℃ 8ヶ月熟成(新潟:天領盃酒造)/津島屋 吟風 純米 無濾過生原酒 マイナス5℃ 10ヶ月熟成(岐阜:御代桜醸造)/七田 雄町 七割五分磨き 無濾過生原酒 マイナス5℃ 1年熟成(佐賀:天山酒造)/勝山 献 純米吟醸 マイナス5℃ 1年熟成(宮城:仙台伊澤家勝山酒造)/射美 WHITE 無濾過生原酒 マイナス5℃ 1年熟成(岐阜:杉原酒造)/楽の世 山廃純米 無濾過生原酒 マイナス5℃ 1年熟成(愛知:丸井合名)/WAKAZE France Sake さくら酒店PB マイナス5℃ 6ヶ月熟成(パリ:WAKAZE FRANCE SARL)/伯楽星 純米大吟醸 マイナス5℃ (宮城:新澤醸造店)/作 雅乃智 中取り純米大吟醸 マイナス5℃ (三重:清水清三郎商店)/東洋美人 生 さくら酒店PB マイナス5℃ (山口:澄川酒造場)


「お家で日本酒の新体験を。マイナス5℃熟成で未知の美味しさをお届けします」は、2020年7月29日までMakuakeにて先行発売を実施いたします。リターンのお届けは2020年8月頃から順次発送を予定しております。
https://www.makuake.com/project/sakurasaketen/


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