かつて食堂車でつかわれていた部品から生まれたフライパン
ふちが内側にカールした鉄製フライパン「リミテッド」が、Makuakeにて先行発売を開始いたしました。
これ一つで炒める、 煮込む、 揚げものもOK。 ヘリを内側に反らせた「ひさし」形状で具材がこぼれにくく、 熱が通りやすいデザインです。 表面には「オキシナイト加工」を施して鉄製ながら使いやすさも向上しました。
ふちが内側にカールした鉄製フライパン
今回のフライパンの発想の原点は、かつて食堂車でつかわれていた特殊な器具でした。リング状のものをフライパンにかぶせてフチを高くし、列車の揺れで中身がこぼれ落ちたり、油が飛び散らないようにガードしていたのです。
この形状の「ひさし」という呼び方はその名の通り、雨よけのための窓の上に小さく付き出た屋根「庇」からとったもの。いわば油よけの「ひさし」なのです。
弱点を克服した鉄製フライパンは新潟生まれ
日本有数の金属加工の産地として名を馳せる新潟県、燕三条。今回のフライパンを企画、製造している「プリンス工業株式会社」はこの地にあります。
自動車の部品や医療器具といった業務用製品だけならず、近年ではデザイナーと組み、アイデアを凝らしたキッチン用品の開発に取り組んでします。
燕三条だけならず、日本のものづくりは分業が基本。フライパン本体部分の加工は、同じく燕三条の株式会社ツバメテックさんにお願いしています。
このフライパンは一枚の円盤から生まれます。機械にセットし、高速回転させながらゆっくり型に押し付けていく「へら絞り」と呼ばれる加工で一つ一つ作られているのです。
へら絞りだけではこの「ひさし」形状はつくれません。さらに一つずつプレス加工をすることで形にしていきます。
これは熟練の職人さんでも今まで経験がなく、少し間違えるとシワがよってしまう難しい作業なのだそう。
本体と取っ手をつなげるために、土台となる金具をリベットで強固に固定するカシメという工程。ネジが緩んだり、がたつくことが無く、一生モノとして永くお使いいただけます。
土台を取り付けたら、いよいよ取っ手の取り付けです。人の手でしっかりとネジを締めていきます。
こうして一つ一つ、何人もの職人の手と厳しい目によって作られる。地道でも、これが燕三条の信頼される品質をつくる大きな要因なのです。
新と旧をかけ合わせる
フライパンといえば、丸い器状の鉄板に持ち手がついているカタチを思い浮かべると思います。それもそのはず、フライパンは長い間形が変わっていないから。
しかし毎日使うものこそ、日々少しずつ進化させるべきである。それは私たちが手掛ける自動車のパーツであっても同じことです。会社のものづくり精神としてその考えが根付いているからこそ、今一度フライパンのあり方を見直し、今回のものが生みだす事ができました。
「歳をとってくると、新しいものを求める。でも若い人は古いものを求めるんだよ」そう語るのはプリンス工業の代表、高野さん。「ただ新しい」だけじゃなく、新しいもの、古いもの双方に倣い、掛け合わせること。これがより多くの人にとって「良いもの」を生み出す開発哲学なのだといいます。
「鉄」という昔ながらの素材に、「オキシナイト加工」という新しいものをかけ合わせる。さらに昔の食堂車の厨房や、建物の「ひさし」からアイデアを得た新しいデザイン。これらが今回のフライパンを生み出したのです。
「海外でも同じカタチはできるけど、ものづくりって魂がうつるんだよね。魂は真似できない。触ってみて、使ったら絶対にわかるもの。ものづくりってそういうものなんだよ」
プリンス工業の、そして燕三条のものづくりの挑戦はまたまだ続きます。
商品名:リミテッド
サイズ:W242×H400×D130mm / 1.6mm / 870g
材 質:本体=鉄(OXYNIT加工)
ハンドル=天然竹
金具=ステンレススチール
※ガス火、 IH両方対応
一般発売予定価格:10,350円
2020年1月27日まで の期間限定となっております。
リターンのお届けは2020年3月末頃 を予定しております。
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