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piccolotakamura
童話「盲聾の星」第六話
第一話→童話『盲聾の星』第一話|ひとり 杏 (note.com)
さて、季節が一巡りしたころ、増えた星々のはじめの一粒は、とうとうちびになってしまいました。いつしか、相手をなるべく傷つけないで済むように、自分の躰をすり減らす癖がついておりました。そうして星を増やして空を彩っていったのは、半分はお姫様の見上げる夜空を華やかにするため、もう半分は自分の償いのためです。
今や南の夜空は、額縁のない、どこまでも限りのない点描の絵画のようでした。或いは、大所帯のオーケストラ楽団が舞台いっぱいで合奏しているようだと言ってもよいでしょう。
ともかく、満天の星空というものは、あらゆる芸術の祖なのです。
いつしか仲間たちのなかで一番小さくなってしまって、躰のあちこちが欠けてしまった、こんな痛々しい姿をもしもラムダの父さんと母さんがご覧になったら、誰の手前であったとしてもわっと泣き出したに違いありません。それでもラムダは、たくさんの仲間たちに囲まれて幸せでした。
それに、みんなが一緒に、病めるお姫様を見守ってくれるのです。
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