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#041【絵本】いらないねこ

今日もほっこり絵本の世界へ📚
絵本を読んだ記録として、感想を書いています。



はじめに

ヒグチユウコさんMOEの絵本、シリーズ2冊目。
2016年~2017年にかけて月刊MOEに連載されたものを加筆、構成してまとめた作品。
なんとも悲しいタイトルですが・・・。


今日の絵本


『MOEのえほん いらないねこ』

絵と文 ヒグチユウコ
発行所 白泉社(2017年)


感じたこと

1冊目の主人公ぬいぐるみのニャンコが世の中の闇の部分を知り、こねこのお父さんになる話。

ニャンコにとってねこはあこがれのそんざいです。
目からながれる涙をふくこともできず
そのつめたいからだをなでました。
(中略)
「ぼくがもっとはやく見つけてあげられたら
きみたちも生きていたかもしれないのに」
動かない2ひきに
そのままおいていくことを 心からあやまりました。

『いらないねこ』より


ニャンコはよく泣きます、心優しいぬいぐるみです。
涙をぬぐうシーンがたくさん出てきます。

世の中の実態を知り悲しみお父さんになると決意し、こねこのことを大切に想い、幸せをかみしめ、成長にまた涙します。ホントによく泣く(笑)

こねこもおとうさんニャンコがいちばんスキです。身体の大きさを抜いてしまうけど甘えるこねこに、ニャンコがおとうさんらしく振舞う姿がクスっとします(笑)人間のおとうさんらしく大きくなった我が子に寂しさも感じます。


突然の別れから、もらわれていったおうちから逃げてきたこねこ。
そのわけをなかなか言わないのでニャンコ達は心配するのですが、本屋のねこは冷静に接し、わけを聞き出します。

こねこは自分がいらないねこだった事と知りショックで、もらわれていったおうちの人にひどいことをたくさんして逃げてきたのでした。本屋のねこはぶっきらぼうに、でも大切なことをこねこに気づかせてくれます。


衣装持ちの本屋のねこのクローゼットから新しい服を選ぶときに、こねこが真っ黒なワンピースを選んだのも、図らずもニャンコが最後に巻いてあげたピンクのリボンがとても映えるセレクトでした。そのリボンはこねこと離ればなれになった時に取れてしまったピンクのリボンをニャンコがずっと持っていたんですよね~。にくい!

最後に泣き虫のニャンコは(後でやっぱり大泣きするのですが笑)涙を見せずにこねこを見送ります。こねこを大事にしてくれる家族がいると知り、自分が引き止めたらこねこを悲しませると思ったのかな^^親の愛ですね。

過去がどうであれ、今あなたを大切に思う人がいるということ。その人を大切におもうこと。
そんなことを忘れずに。

親の愛、子の愛、仲間をおもう愛がいっぱいの絵本でした。


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