見出し画像

#040【絵本】せかいいちのねこ

今日もほっこり絵本の世界へ📚
絵本を読んだ記録として、感想を書いています。



はじめに

noteでこの記事を拝見して、「おぉこれは!」と感じたヒグチユウコさんの絵本。

たしかに・・・ハマリました( *´艸`)



今日の絵本


『MOEのえほん せかいいちのねこ』

絵と文 ヒグチユウコ
発行所 白泉社(2015年)



感じたこと

図書館に3冊あったので、まずは出版日の古いモノから1冊借りてきたのですが・・・想像以上にハマリました。
絵も繊細でリアルな上に、ストーリーもほっこりあたたかい。

著者のヒグチユウコさん調べれば調べるほど有名な方なんですね。画家さんでもあるようで、この絵本にはたくさんの猫が登場するのですがそれぞれの描写が細かくて!
巻末にモデルねこちゃんの写真が掲載されていて、見比べてみると特徴をとてもうまくとらえられているのが分かります。猫ってこんなにも顔が違うんだなぁ~と当たり前ながら感心しました(=^▽^)σ

猫ちゃんの表情以外にも、描かれているモノや花や洋服の色使いやセンスも可愛いくてシュール。この絵本に漂う空気感がハマる要因なのかもしれません。

主人公のニャンコは、実はネコのぬいぐるみ。
持ち主の男の子は7歳になったばかり。そろそろぬいぐるみに飽きてくる頃だと心配したニャンコは、ずっと男の子と一緒にいられるよう、ほんもののネコになるためにネコのヒゲ探しに出掛けていくというストーリー。

一緒に付いて来てくれる仲良しのアノマロは、ツチノコのようなエビのような甲殻類?の不思議なぬいぐるみ。言葉は発しませんが、何ともキモかわなキャラクターです。
2人でヒゲ探しをしていたある日、急にアノマロがいなくなって…。

この絵本には色んなねこ達が出てきます。
ぼうしねこ、本屋のねこ、やさしい猫たち、旅をしている猫と犬、お姉さんねこ、赤ちゃんねこ、釣りをしている大きなねこ、そしていじわるねこ。
いじめられて傷ついていたり、食いしん坊でちゃっかりしていたり、気を使っていたり、損得勘定したり、でも本当は相手のことを思っていたりして優しかったり。人間みたいね^^

別で著者のインタビュー記事を読んだのですが、この絵本は息子さんの大切にしていたぬいぐるみについて書いたもので、読者に伝えたい思いがあったわけでなく、この絵本を読者がどのように解釈してくれてもよいというようなことを語られていました。

私はこの絵本からとても本質的なことを感じていて、このことを可愛い絵とストーリーで伝えてくれるヒグチユウコさん凄い!スキ!と思っていたので、この記事を読んだ時は意外でした。
でもそれだけ本質的なことって、伝えたいと強く思う必要もなく、無意識に絵のなかにストーリーのなかに入っているのかもしれません。それに誰の心のなかにもあることは、伝えようとしなくても自然と理解できるものなのかもしれません。

よく本や食べ物のレビューを見ていていつも思うのですが、本当に色んな意見や感想があるってこと。色んな人がいるのだから、感じ方も人それぞれ。だから、どんな風に解釈することも間違いではないし、みんな正解なのです^^絵本でもネコちゃんたちがたくさん出てきて、そういう姿も見せてくれていました。


「だいじょうぶ、おまえは もうりっぱな
せかいいちのねこだから」
ニャンコがびっくりしていると
「だって おまえの大好きな人間にとって
いちばんのねこだろうよ」

ニャンコは いじわるねこも いままで会ったねこも
みんながせかいいちのねこだと思いました。

『せかいいちのねこ』より

ほんものにならなきゃなんて思わなくていい。
だれもがみんな、せかいいちなんですよね^^
個人的には、いじわるねこスキです(笑)


ちょっと自信をなくしかけた子どもたちや、大人になった私たちでも凹んだり落ち込んだりした時に開くと、自分がじんわり戻るような絵本でした!
他の2冊も楽しみ(#^^#)



この記事が参加している募集

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?