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2023年春 ウズベキスタン・タジキスタン③ セントブ→サマルカンド

ウズベキスタンのセントブ村での諸々の出来事を経て、ついに村を離れる朝に。ここからはタジキスタン方面へ進路を取ります。

前回の旅行記は下記からどうぞ。

セントブ村の朝(Day 4 AM)

翌朝、相変わらず少年たちには💪ポーズで朝の挨拶をされつつ朝食。やはり東欧から中央アジアにかけてのユーラシアでは子どもの頃から「力こそパワー」なのでしょう。おいしい朝ご飯をいただき、お気に入りのテラス席でにのんびりしてると少年が学校に行く時間。「ちゃんと勉強しろよー!」と見送る。


村の朝

9時前、名残惜しいですがセントブ村を離れる。国道に出るまでの道でたまたまグルムラートさんに会う。「また来いよ!」と言ってもらって国道へ。

国道に出たあたり

誤解解消編:町の中心でI should haveを連呼(Day 4 AM)

10時過ぎ、途中の町Bogdonで旅行会社のシェルゾードさんにお会いする。私と同年代か少し上の世代。

挨拶もそこそこに「昨日の顛末を聞かせてほしい」と言われてご説明。その後、シェルゾードさん側から予約サイトの文言など、事実ベースの話をお互いに積み上げる。ここで判明したのは「2泊3日トレッキングは湖コースと渓流コースのいずれかを選んで申し込む」ことがサイトには明記されていること。私は問い合わせフォーム記入時にふわっと「lake trekking(と別ツアーにも)に興味あり」と書いてやりとりが始まり、その後のメールで細かい詰めをやってる時にはすでに湖行きだとばかり思い込んでいました。この点は私の確認不足。一方でシェルゾードさんからもコース確認の念押しがなかったことも確認。予約の段階からすれ違っていたのが実態でした。

というわけで、ウズベキスタンの田舎町の真ん中で、おっさん2人が両方痛恨の表情で”I should have…”というフレーズを各15回、計30回ラリーする謎展開。周りからは不思議そうに思われてたでしょう。

以上が事実確認パート(約15分)。そしてこの先はディスカッション(約10分)。

シェルゾードさんには私の素性を含めて昨日のメールに記載しておいたので今回の背景まで突っ込んだお話しを伺えました。この件の背景は、一言で言えば「コロナ禍後の観光業従事者不足」。以下箇条書きにすると、

1. コロナ前はガイドが10名ほど居た
2. コロナ禍で客が途絶える中、ガイドは仕事がなくなってしまい出稼ぎ(主にモスクワ)に出てしまった
3. コロナが終わりつつある今も2の人たちは観光業に戻っておらず、充足率は5割ほど
4. とくに英語できて湖まで担当できるスキルの高い人が少なくてヤバい
5. そもそもコロナ云々以前から村の若い人は外に出てしまいがちで慢性的な人材不足
6. 今はとにかく英語ができるガイドを育成して村の外からもガイドを集めることに注力している

つまり、日本で起きてるのと何ら変わらない問題が背景にあることが掴めました。「モスクワに出稼ぎ」はこの地域ではよく聞く話で、「うちの息子はモスクワで働いてる」と誇らしげに話すおばあさん、という図はよく見ます。この地域の人にとってのモスクワは、日本の田舎(特に東日本)での東京のようなものらしい。「♪おらこんな村やだ〜 モスクワさ出るだ〜」という歌があるかは知らんけど。(多分ない)

以上がことの顛末。お互いが「こうだったらいいな」というバイアスの中でメールのやり取りしてたことが原因。今後に活きる教訓でした。

それにしてもシェルゾードさん、本当に真摯かつ的確に仕事をされていて、高いプロ意識をひしひしと感じました。業種は違うけど、もし同じ業界にいる人だったらすぐさまコラボを持ち掛けたいレベル。

ちなみに、ステマみたいになって恐縮ですが、以下にシェルゾードさんの旅行会社は以下です。

サマルカンドにて(Day4 PM)

その後、順調に走ってサマルカンドへ。サマルカンドの宿は名所、レギスタン広場近くの老舗宿Furkat guest house。午後1時過ぎの到着でもすぐに部屋に入れました。中庭でゆっくりしていると久々の日本からの旅行者2人組にお会いしました。ゴールデンウイーク期間に旅行しているのに、ルートも日程もマイナーなのでここまでほとんど出会っておらず。ちょうど翌日のタジキスタン方面へ日帰りされてたとのことなので、情報交換。こちらからも2018年夏に行ったキルギス・アルティンアラシャン関係の情報を提供。

これはキルギスのアルティンアラシャン

そのほかは洗濯、荷物整理と仕事。こういう休養日に「やること」があるのはある意味いいですね。連続で何日も行動しているとすぐに疲れが出てしまいますが、そこまで至急ではないデスクワーク(特に単純作業系なやつ)があれば、休養にもなるし、あとは裏で仕事が溜まっていく「うしろめたさ」を軽減することにもなります。

そんなこんなで夕方。夕食を食べにレギスタン広場をチラ見して通りのお店へ。テラス席が意外と混んでいたのですが、ここでも日本からのソロ旅行者の方を見つけて相席をお願いしました。旅情報を共有しつつ楽しい時間でした。

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