あはれ私は娼婦
終わるまでの時間をやり過ごしていた
何も感じることはなかった
「気持ちええやろ」「感じてるんやろ」
和姦に持ち込もうとする声も息遣いも
すべてがどうでもよかった
そのとき私は声が出なかった
声が出ない私への罰なんだと
不思議な理屈をぶつけられた
すべてがどうでもよかった
やり過ごし方だけは手慣れていた
こんなことは何度目だろう
そのまま人魚姫のように消えたかった
こんな世界に付き合いきれない
涙を流れに委ねた
なのにローレライは私を選ばず
消えることすら赦されず
すべてがどうでもよいはずなのに
絶望して笑うしかなかった
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