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これから団体やコミュニティとは、もっとドライに向き合ってもいいと思う

今回はこの記事を読んでの感想を。

「会社・職場が育ててくれる」というこれまでの常識ではなく、「自分が会社・職場を使って育つ」という発想」は、本当に納得している。
これが若いエリート層の考え方だから特殊だよねと講釈たれるよりも、会社なり家族なり様々なコミュニティとどう向き合って自分を高めていくかを求められている時代だし、その発想に全世代向き合っていかないといけないと思う。本来であれば。

 コワーキングスペースには人や個性が大事、コミュニティが大事という考えはその通りだと考えている。一方で、コミュニティの空気感に馴染むことが苦手で、コミュニティづくりという観点とはちょっと違うのではないかと疑問に感じて葛藤しながらやってきた自分としては、「会社や職場、コミュニティを使って育つ」傾向がわかるからこそ、コミュニティに付き合うとか参加するとかどっぷり浸かって生きていくというよりも、元あるコミュニティに期間とかも含めてどう関わって相互に成長できるように貢献して生計を立てていくかが、これからの生き方のカギになると感じている。もっとドライに言ってしまえば、勤務先という考え方よりも個人事業における取引先や得意先作りってだけでもいい。これを複数作って、自分自身足りないものを補っていったり、得意な分野において能力を発揮していったり、他人を助け合ったり、商取引をしたりと、所属するコミュニティごとに自分を使い分けて社会に貢献していきつつ、次の時代のための力をつけていくという価値観を社会の共通認識として持つことや、その認識に適合した会社や家族などのコミュニティのあり方を見出していくことが重要になるのではないかと考えている。いかにコミュニティに甘えないというか、依存して暮らしをしようとしないというか、そういう価値観が求められていると思う。

 取り上げられている問題に関しては、ひな型を丸写ししたような雇用契約よりも、業務内容の明確化や複数の企業でも就職が可能な柔軟性の高い労務契約にして(良さ悪さがあるが、業務委託契約でいい)、労働者側にこれからの成長の自由を確保しながら、どう会社というコミュニティに貢献してもらうかを雇用側が考えられるかがポイントになってくると思う。今考えているコミュニティミキサーは、本来ならそういう個人にもエージェントというコミュニティにも成長を見込め、自由に参加も離脱もできる労働を目指しているところがある。また、企業が取り組むワーケーションやリモートワーク、複数の企業での勤務というスタイルにも寄与できるのではないだろうか。

 そしてもうひとつ引っかかるのが、この「自分が会社・職場を使って育つ」という発想がこれからの就労移行支援の業界にあってほしいのに、まだ利用者に対して「就職を目指そう」という発想のままでいるのが危険に感じている。まだ自分で事業を起こそうとする人の方が実際にはマシに見えるし、事業を興したい人の社会的な信頼を作っていく場としてコワーキングスペースの役割があるべきというのを感じている。詳しい想いは以前にnoteに述べているので合わせて読んでほしいのですが、就労移行支援でも新しい働き方の価値観に対応したことができないと、仮に当事者が就職できたとしても会社都合などで短い期間で退職せざるを得なくなった場合の生活設計も含めて無駄になってきていることを意識していってほしい。


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