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2023例大祭が終了、その裏側で

夏の例大祭が終わった。

僕が住む街のこの式典は地域の氏神社を軸に神輿台車を巡行するという華麗なもので、規模でいっても、1962年に施行されたいわゆる住居表示法でいう4地区が合同で行うという、ちょっとしたものだ。

しかも今年2023年は本祭りにあたる。人だけでなく、馬も出る。

神輿をバトンのように町内会間で担ぎ渡していく奉納巡幸が見せ場の一つで、わが町内会としてはこの神輿の担ぎ手確保が毎回の課題となる。

地域の祭りの人だしや支援も町内会の大切な活動の一つ。
しかしながら、町内会に"担い手減少"という大問題があることは第1回目の記事に書いた通りだ。

町内会の担い手減少問題こそシステムレベルの問題なのでは?|Cove (note.com)

もちろん町内会側も無為無策というわけではない。
一応、数年前に比較的年代の若い町内会有志で青年会を発足させ問題対策を進めてきた。しかしながら、コロナ禍もあり、青年会の結束は離散的で例大祭に対するアクションも鈍かった。

冒頭の規模感で練り歩くので10人20人の担ぎ手では心もとない。無理筋で人だしや支援を進めても「町内会の祭りに初参加したけど、人が居なくて、なんだかものすごく大変でした」じゃ、次回は"マイナスの貯金"が積みあがったところからのよーいドンだ。若い人や合理的な発想がベースにある現代人は町内会活動に寄り付かなくなる。

そんな中、結果として60着を超える半纏を出すことができた。「楽しかった」「盛り上がった」という声も少なからず聞こえた。

町内会住民の高齢化が進み、祭りの担い手が減少する中、がんばったほうなのではと思う。

都内23区と26市の自治会は、過去6年間で144減という。高齢化などによる自治会の担い手不足は帝都においても深刻だ。

(参考:自治会、都内で6年間に144減 「役員の負担重すぎる」相次ぐ解散)

そんな中、コレクティブインパクト的なアクション(以下CI的アクション)で、垣根を越えて地域の人々を繋げる舞台回しに努めたのだが、60着を超える半纏(はんてん、祭りの参加者が羽織る上着のこと)が出た。

前回、"必要な変化を実現するためのリソースや権限を単独で持っているプレイヤーがいない"と考察したが、事実本当にそうであったかはわからない。”チェンジマネジメント”を果たせていたかもわからない。たまたま運良くいい風が吹いたということもあろう。しかしながら、CI的アクションがこの街の祭りの成功に少なからず寄与していたのではないかと僕は思う。

結論からいえば、負荷率を下げて町内会の存続性をあげていく町内会のミニマム化と同時に、地域社会に対する関与率を引き上げてエクイティを実現していくという両面の活動が必要なのだ。

別の回に詳述するが、ついでにどういうことか4象限に整理しておこう。(これはどんな本にも書いてない。概念化したのは僕が初めてではなかろうか)

町内会に望まれるミニマム化とCI的アクション

(続く)


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