キッチンカーについて、きっちんと調べてみた! Kitchen Meets Project
2021年2月、オンラインで開催されたアイデアソン/ハッカソン、「スマホとクルマ・バイクをつなぐSDLアプリを作る」に参加し、「キッチンカーを支援するアプリ」をテーマに活動しました。その後、SDLアプリコンテストへ応募し、特別賞をいただきました。その過程で、これまで、何気なく利用していたキッチンカーについて調べたので、まとめてみます。
キッチンカーのベース車両
主に軽バン、バン、軽トラック、1t~1.5tトラックなどをベース車両としています。一部、牽引車タイプというのもあるようです。
キッチンカーの製作
車内で調理するキッチンカーでは、立ち仕事ができる方が、効率よく作業できます。スペース確保のため、一般の市販車ではなく改造車両となることが多いようです。車両メーカーによる製造ではなく、オーダーメイドで板金工場などが製作を手掛けているようです。改造にあたっては、車両の構造変更申請というものが必要となります。軽自動車がベースであっても、基準を超えて普通車扱いとなる場合もあるようです。
キッチンカーの価格
新車キッチンカーの相場は、200万円~500万円 (参考 Foodtruck 職業:フードトラックな人たち)とかなり高価です!移動販売研究所によりますと、軽トラックをベースにしたキッチンカーでは、2,472,850円(ベース車両価格1,118,000円、キッチン部分改造費用 1,181,360円、作業台、冷蔵庫173,490円)。およそ、ベース車両の倍ぐらいの価格となるようです。
固定店舗 vs キッチンカー
集客方法 固定店舗では、集客が見込める場所に店舗を構え、お客様に来てもらいます。一方、キッチンカーでは、需要のある場所に店舗を移動することができます。
コスト 固定店舗では、開業時には店舗の内装工事費用、家賃や光熱費、撤退時には原状回復費用がかかります。一方、キッチンカーを購入する場合では、開業時にキッチンカーの購入費用、ガソリン代やメンテナンス費、撤退時に車両を売却して、購入代金の差額が戻ります。
業態変更のしやすさ 固定店舗では、店舗の内装やレイアウトが固定的なため、頻繁に業態を変えたりやジャンルの変更は難しそうです、一方、キッチンカーではスペースの制約はあるものの、需要に応じて、業態を変えたり、曜日や時間帯でメニューを変えることもできそうです。車両を派手にペイントしてしまうと業態変更が難しくなり、撤退時のコストも上がるので、営業中にのぼりや看板を立ててアピールするのがよさそうです。
コロナ渦におけるキッチンカー
コロナ渦でも、食の需要が失われることはありませんが、固定店舗の飲食店は非常に厳しい状況に立たされることとなりました。キッチンカーも、イベントの中止により出店の機会は減り、テレワークの推進などでオフィス周辺での需要は減っています。
オフィスビル周辺に集まるキッチンカー コロナ以前と比べると台数は減っています。キッチンカーの店員に聞いてみたところ、週に一回決まった曜日のランチタイムに来ているとのでした。夜は別の場所へ移動して、営業しているそうです。出店の登録は、フードトラックのプラットフォームを手掛けるMellowさんを介して行っているとのことでした。
キッチンカーの電源 この場所では電源を借りることができないため、ポータブル発電機を使っていました。加熱には使わないため、電源容量は足りているとのことです。
まとめ
医療従事者向けに心休まる食事を提供するキッチンカーや住宅地に登場するキッチンカーのように、キッチンカーは、コロナ渦の急激な環境変化に対応できる可能性があり、アジャイル型の飲食店とも言えそうです。 ぐるなびのような、固定店舗を対象としたポータルサイトは充実していますが、移動を繰り返すキッチンカーを対象としたサイトはまだ不十分で、テレワーカーが自宅周辺のキッチンカーをリアルタイムに探すのは困難です。キッチンカーと利用者とのマッチング支援や、キッチンカーの営業活動を支援していくことが、今、求められているのではないでしょうか。
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