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おがつのね-匂い #02 小島 - ある漁師の日常 ogatsu no ne #02 ojima - a daily life of the fisherman

おがつのね #02 小島 - ある漁師の日常 ogatsu no ne #02 ojima - a daily life of the fisherman
おがつのね - ogatsu no ne "sounds of ogatsu"
撮影:おがつくりえいてぃ部(中村真菜美・四倉由公彦)
編集・音楽:四倉由公彦
撮影場所: 小島 2021年5月〜8月

ある漁師は、雄勝町小島で生まれ小島の自然を相手に育つ。 天候などの表情一つ変化することで、動植物の動きが変化する。 時には大きな牙をむくことも。 その全てを受け入れる、そして今あるものでこなしていく。 自然(人も)が育つものを見守る目。そんなある漁師のテーマ。

https://youtu.be/MUncYydpRSc?si=XbIzUGRGdTR-9UkQ

MusicトラックはこちらのBandcampから視聴、ダウンロードできます。

制作後記:
創作和太鼓や郷土芸能関係のイベントなどでもいつもお世話になっている小島の漁師さんにお願いをして銀鮭養殖の朝の作業に同行させてもらえることになる。

企画展の総合監督かつ「おがつクリエイティ部」という様々な媒体の広告物や映像や写真のアーカイブを作っていく自主的な個人の集まり、、的な?(笑)曖昧な衆の中心人物である中村真菜美ちゃん。(メンバーは僕と中村真菜美ちゃんと、画家の宮本悠合の三人くらい)
東日本大震災の時にコスタリカから急遽石巻へ来て地域のかなり深い部分まで掘り下げた復興ボランティアをして、団体や地域や世代の垣根を超えてリーダー的存在な方。真菜美ちゃんに関してはネットで調べると何か色々と出てくると思うのでここでは書きませんが(書くと、とても長くなる笑)、その彼女が一旦つけた音楽について、

「なんか、こう、もっと諦めの感じで」

と言う。彼女に音楽の方向性のことを言われることは滅多に無いが故に色々と音を見直してみる。言っている「諦め」とは、決してネガティブなものではなくて、言わんとしていることはなんとなく分かる。漁師さんの自然に対する姿勢で、自然をコントロールするのではなくて、受け入れて流れる、何か思うような結果にならなくて淡々と自然を見ながら世話をしていく様、、、な感じのことなのかなと。

最初は割と音を細かく入れつつ船のエンジン音に乗せて少しずつテンションを上げていく長調な感じで作っていたけれど、もっと自己、自然との対峙を意識した音作りをした。

その後は特に何も言われず(笑)映像も、僕が撮れなかった別日に真菜美ちゃんがiPhoneを海に突っ込んで撮った養殖生簀の中のカットなどをつなぎ音楽と合わせる。

映像の方は、住民の人たちや当事者が普段当たり前のように目にして、耳にしている音や景色を改めて意識できるような感じでという共有しているテーマがあるので、色々と試してみる。

企画展の時にその漁師さんに見てもらい、いつも見ている光景と音と自分の目線が入っている感じで良いねと何度も繰り返して見てもらえて嬉しかった。

「作る時に真菜美ちゃん、諦めな感じで言ってたんですよ笑」

と、少し冗談交じりで言うと、

「えっ、よくわかんないけど、自然を受け入れて対峙しているってことだよね?なんとなく、そう見えるけど」

と、言わなかったことをそのまま当てられる、というより伝わっていたんだと驚きました。本当に丁寧に物事を見て、感じたことを丁寧に動く大切さを学んだ制作の一風景でした。


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