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ゆとりだと、ダメなの?

その世代が社会に出始めた関係だか、なんだか、数年前から「ゆとりが、ゆとりが」、と耳にしていましたが、「ゆとり教育」や「ゆとり世代」に関して全く明るくなかったので、ちょっと調べてみました。

「ゆとり教育」
無理のない学習環境で子供たちがみずから学び考える力の育成
を目指した教育。暗記中心の知識の詰め込み教育や過度の受験競争が,いじめ,不登校,少年非行を誘発しているとの批判をうけ,偏差値重視の教育を廃止してゆとりのある教育に転換し,生きる力を育成しようという趣旨のもと実施された。1977年の学習指導要領改定で「ゆとりと充実」がうたわれ,1999年の全面改正(2002実施)によって実質的に始まったといわれる。教科にとらわれない「総合的な学習の時間」の新設,絶対評価(→相対評価)の導入のほか,学校週 5日制を完全実施,土曜日の授業時数が減り,各教科の学習内容は一律に 3割程度削られた。
出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典

「ゆとり世代」とは、諸説あるようですが、狭義では1996~2003年生まれの世代を指すようですね。なるほど、自分自身とも、自分の子世代とも微妙な距離関係なので、よく知らなくても当然かな、という気がしました。かく言う私はロスジェネです。人口も多い世代だったので、まさに詰め込みに詰め込まれて、競争厳しい世代でした。(私たちの世代も、もっと上からは「ゆとり」扱いのようですが笑。いつの時代も、自分より若い世代に文句をつけたいし、自分のした苦労は、倍にして経験させたいものなんでしょうかね…。)

ゆとり教育の結果、国際学力テストの成績が下がったとか、この世代は挫けやすいとか、評判はよくないようです。

しかし、上記の定義を読んでみて、まさに理想の教育方針では?と感じるのは私だけでしょうか

「自ら学び考える力をつけ」させ、「生きる力をつける」教育が失敗に終わったというのなら、それは単に、運用する組織の能力が足りていなかっただけではないかと。(「教師の能力」といいたいところですが、急に全く新しいカリキュラムに対応するのも大変だったかな、と思うので…)

具体的には、絶対評価の意味を理解しておらず、年齢に応じた「絶対必要な学力基準」がないまま、「努力」や「先生の心象」で評価を行う等。

そもそもテストの平均点が下がったからといって、学力が下がっているかは一概には言えないと思うし、学力なんて、みんながみんな高学力でなくてもいいですよね?

正直、今の若い世代の「考える力」や「つながる力」はすごい。社会問題に目をむけ、問題解決のため、弱者を救うために社会起業家として活躍する人が多いのもゆとり世代なのでは?

なんで失敗なんていうんだろう?どうして方針転換しちゃうんだろう?

小中学校での学習内容が3割少ないとしても、(学力が必要な人には)高校で辻褄あわせればいいんじゃないの?

近年、今度は「脱ゆとり」だそうですが、今の時代に、しかも閉塞感いっぱいの日本で、詰め込み教育にもどるだなんてまったく馬鹿げていると思います。今こそ「ゆとり」、だと思うんだけどなぁ。


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