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【株式会社CotoLab.】 創業7期目でCIを刷新、OKRでMVVを共有(後編)

こんにちは、コーポレート部門の栗原です。
前編では、CI刷新に至った背景とプロセスについて代表取締役の西村さんにインタビューを実施しました。後編では、「作ったMVVをいかに自分たちのものにしていくか」をテーマに質問していきたいと思います!

代表取締役 西村謙大

ーCIが無事完成し、2022年9月にプレスリリースも発表しましたね。

▼プレスリリース

はい。ですが、ここで満足してはダメで、ここからが重要です(笑)策定されたばかりのMVVをすぐにメンバーが社外で体現することは、実際のところ容易ではないですよね。MVVは自分たちで作っていますので、内容そのものに共感はできていても、日常で意識して行動に移し、習慣化するのは大変なことです。ですので、まずは“自分たちで決めたMVVを、しっかり自分たちの中に落とし込んでいこう”ということになりました。

そもそも「MVV」自体がその性質上、抽象的なものなので、上流で練り上げたままの言葉を僕が社内で伝えるだけでは、なかなか個人個人の目の前の現実とはつながっていきません。抽象的な言葉であればあるほど、良くも悪くもさまざまな解釈が入る余地があるので、いつの間にかその時々で意味が変わってブレていってしまう可能性をはらんでいます。

そうなるとやはり現時点でのビジョン達成までの道のりをイメージして、年度ごとの目標を設定し、定期的に現在地をチェックしていく工程が必要になります。そして、「このビジョンを達成するために自分は今、この仕事をしているんだ」とメンバー自身が自分の日々の業務の意義を理解し、会社の方向性とのマッチングを実感できることが大事だと思っています。ベンチャーだと特に、メンバーひとりひとりの影響力が大きいですから、ビジョン達成に向けて誰もが欠かせない存在であることを感じて欲しいです。

また、会社のバリューなどは表現を変えてさまざまな形で具体化して伝え、何度も繰り返し共有し続けることが必要だと感じています。

ーでは、刷新したCIを実際にどのように活用していったのでしょうか?

2023年現在まで、会社の売上はずっと右肩上がりで来ることができましたが、2022年という年はコロナの拡大によって環境が変化し、経営管理という点では、いろいろな課題が浮き彫りになって試行錯誤していた時でした。

コロナが流行する前は、当時乃木坂に構えていたオフィスで毎日メンバーと顔を合わせていました。キッチンもあったので、仕事終わりにお酒を飲んでコミュニケーションを取ることもありました。

左から仙石さん,江藤さん,西村さん,山田さん(コロナ拡大前の写真)

ところがコロナ渦になってからは、リモートワークに切り替え、オフィスも縮小し、直接的なコミュニケーションの機会が大幅に減ってしまいました。それにより、これまで場を共存することで取れていた統率やマネジメントがリセットされてしまった感があり、改めてマネジメントを再設計し直す必要性が出てきたんです。

私としては先に述べた通り、ビジョン・ミッションを年度の目標に落とし込んで、個人個人の仕事の現在地と会社の方向性を一致させたいということと、うまくメンバー自身の成長につながるような振り返りの機会を作れる目標管理の仕組みを採用できればと思い、OKRに興味を持ちました。

ービジョンの言語化をCI刷新で行い、マネジメント体制の再構築や目標管理をOKRを使って実践しようとしたのですね。

はい。私自身がMVVを定期的にメンバーに語り続けることは不可欠なのですが、それ以外にも、日頃からMVVを意識してもらえるような仕組みが必要だと感じました。個人的にあまり「評価」という言葉は好きではないのですが、評価制度と連動するような形にして会社の考えるバリューを浸透させて行けたらいいなと思い・・・。

ただ、評価制度作成やOKR導入の準備をスタートしたものの、スタッフの入れ替わりなどがあり、CI刷新の時ほどスムーズには進みませんでした。2022年10月にコーポレートメンバーとして栗原さんがジョインし、ようやく本格的に評価制度の作成に着手でき、OKRの運用システム「HiManager」の導入など一気に決まっていった感じです。その辺りの詳細は、今後アップされるであろう栗原さんのインタビューをご覧になっていただけたらと思います。


ーOKR/評価が両方できるということで導入したHiManager(ハイマネージャー)については、いかがでしょうか?

OKRを使おうと思い立った当初は、情報管理ツールのNotionやExcelで運用する可能性もあるのかなと考えていたのですが、試しにそれらで作ったテスト画面を栗原さんに見せてもらったところ、膨大なテキスト情報を階層ごとに手作業で関連づけながら追っていく形だったので、このスタイルで毎週のKR(Key Result/成果指標)を更新してもらうのはちょっと厳しそうだなと思いました(苦笑)

その後、OKR管理ツールをいくつか比較検討してもらいましたが、HiMangerはこれからのCotoLab.に必要なOKR/評価の仕組みが実装されていることと、直感的に使えるUIだった点が大きく、導入することに決めました。CotoLab.もSaaSサービスを開発しているので思うのですが、やはり複雑に感じてしまうツールだとメンバーがログインする習慣が作れないので、使いやすいものであることは重要でしたね。基本的には、HiManagerカスタマーサクセスのご担当者と栗原さんが設定や管理をフォローしてくれていますが、メンバーが日常的に使うレベルであれば、あまり使い方を説明しなくても感覚で使ってもらえていると感じています。

ー具体的にOKRなどをどのように運用しているのでしょうか?

まだ始めたばかりですが、運用方法としては、四半期ごとにミッション・ビジョンに向かうための設定を会社OKRで定め、事業部OKR→個人OKRと降ろす形で、優先度の高いKRを1番から順に設定してもらっています。

全員で毎週金曜日に数値を更新し、週単位では1on1を実施、3ヶ月に一回に全体会議をして各自のOKRを振り返り共有する場を作り、その全体会議のあとは任意で参加してもらう締めの打ち上げ🍺でお互いを労います。そして別日に1期ごとの自己評価・上長評価・360°評価を行って1Qのサイクルが完了です。

CotoLab.はベンチャーですし今の音楽業界は変化が早いので、OKRを忠実に運用する方針ではなく、短いサイクルで「いま」を捉えて、柔軟に対応している形にしています。色々と試してみて設定した個人OKRが「違った」となればいつでも変更OKにしていますし、基本的なKPIは別途定めているので、OKRでは「成果につながりそうな活動に集中してアクションを起こす」というチャレンジそのものを評価するようにしています。

また、一般的にOKRで取り入れられている対面でのウィンセッション(良かったことを称賛し合うmtg)はCotoLab.では行っていませんが、HiManager上の「称賛」機能は積極的に活用しています。会社のバリューを登録しておき、それに沿った行動をしてくれているメンバーがいたら、誰でもシステム上で称賛カードを送れるようになっています。

例えば、事業部を超えて案件を見つけてきたり、良いシステムを紹介したりすると、「#チームの成果に責任を持とう」というタグで称賛カードをもらう人がいます。他にも、新メンバー歓迎会の準備を進めてくれた人へのささやかなお礼として「#とにかく楽しもう」タグの称賛カードが送られているのも見ました。「称賛」と言っても、褒めるというよりは「ありがとう」「あなたがいてくれて助かりました」というメンバーへの感謝とチームへの貢献を伝える意味合いが強いです。

実際の称賛カード

この機能は最初、「使ってくれる人いるかな?」と思っていたのですが(笑)、意外とCotoLab.のメンバーは気軽に使ってくれて、ホッとしました。称賛カードは社内チャットツールのSlackに通知が来て全員が見ることができる仕組みなので、会社のメンバーが自分たちで決めたバリューを日常で目にする機会が増えます。この「バリュー行動」については、クウォーターごとの評価にも組み込んでいます。

あと、メンバー同士のちょっとした「ありがとう」のやりとりの場面など、リモートだと見ることが少なくなってしまいますから、どんな交流があったのかを少しでも垣間見ることができるのはいいですよね。

ーMVVをベースにOKRを導入してみて、どのように感じていますか?

マネジメントの重要性ですね。個人OKRになると、僕が把握しきれない部分も出てくるので、マネージャーの判断に委ねる部分が大きいです。そうなると、マネージャーとチームメンバーの認識合わせや信頼関係が本当に大事になってきます。

そのためには、何よりもまず僕とマネージャーで共通認識をしっかり持たなければいけないということです。上流でずれてしまうと、全てがずれていってしまうので。

「OKRは組織のマネジメント力が試される仕組み」と聞いたことがありますが、本当にその通りだなと思います(苦笑)OKRを軸にした1on1、評価フィードバックなどでコミュニケーションの量が一気に増えましたし、実践して報告する側としても、フィードバックする側としても、それなりに大変です。ですが、一緒に働いてくれているメンバーと本質的な意見交換をせずに会社を良い形にしていくことはできないので、OKR導入をきっかけにコミュニケーション方法の再構築ができたことは、とてもよかったと感じています。

〈バリューを意識してもらいつつ、アクションして、記録して、振り返って、またチャレンジする〉という一連のサイクルを可視化して進める環境が整いましたので、2023年、新たな成長フェーズに入っていくにあたり、CotoLab.チームとして良いスタートが切れたのではないかと思います。

最後に

CotoLab.にはさまざまなバックグラウンドを持ったメンバーが集まり、日々精力的に活動しています。“Let's enjoy anyway(とにかく楽しもう)”はCotoLab.の7つ目のバリューです。ぜひ、一緒に仕事を楽しみながら、音楽の未来を作っていきませんか?

CotoLab.に興味を持ってくださった方はもちろん、「こんなところが知りたい」「まずは話を聞いてみたい」など、カジュアル面談も大歓迎です!
コーポレートサイトのCONTACTからお気軽にご連絡ください。

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