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「健康」はカラダだけの問題じゃなかった。WHO提唱の「健康」にビックリ

「健康」の意味ってこうだったの!?

WHO(=世界保健機関)の「健康」とは

健康とは、

カラダもココロも良い状態
社会的にも良い状態
これが「健康」と言える状態

だそうです。
以下は日本WHO協会さんの公式文です。

「健康とは、病気でないとか、弱っていないということではなく、肉体的に も、精神的にも、そして社会的にも、すべてが満たされた状態にあることをいいます。(日本WHO協会訳)」

引用:健康の定義 | 公益社団法人 日本WHO協会(1947年に採択されたWHO憲章より)


「そうなの?”健康”ってカラダだけじゃないんだ?ココロ的にも、社会的にも、とは初耳…」と、これを読んだ私は驚いたのですが、皆様はご存じでしたか?

「広辞苑」の「健康」とは

ハテナが頭に飛んでいたので、とりあえず岩波書店が発行している辞書「広辞苑」でも「健康」を調べてみました。

「身体に悪いところがなく心身がすこやかなこと。達者。丈夫。壮健。また、病気の有無に関する、体の状態。


「社会的健康」こそ言葉として入ってはいないのですが、健康はやはり「心身」に関するものだと明記されています。そうか、「心」も正式に健康・不健康と言っていいのか…。

厚労省の「ココロの健康」とは

「ココロの健康」について、厚労省は以下の4つを掲げています。

情緒的健康:自分の感情に気づいて表現できること
知的健康 :状況に応じて適切に考え、現実的な問題解決ができること
社会的健康:他人や社会と建設的でよい関係を築けること
人間的健康:人生の目的や意義を見出し、主体的に人生を選択すること

引用:厚労省「休養・こころの健康」


ん?厚労省の「ココロの健康」は、いわゆる「病い」だけを指しているのではないのか?この4つはフツーに生活やビジネスの現場においても重要なことですよね…

なぜでしょうか?

WHO「人間の健康は、基本的人権のひとつ!」

WHOには「健康は基本的人権のひとつ」という考え方がベースにあります。日本もWHO加盟国なので、厚労省が掲げた「ココロの健康」にもこの考え方が大きく反映されています。

健康を実現するには自分が考え学び、決断できる”環境”が必要で、その環境を整えるのも重要です。この4つはあくまで「目標」として掲げられていますが、とても重要な視点ですよね。

ちなみに先日noteにした「厚生労働白書」にも、重要項目として国民の「健康寿命を伸ばす」と明記されていました。
この記事を書いたときは
「労働人口少ないって話なのに、いきなり健康寿命の話が最重要課題として出てくるって、どういうこと?」
と思っていたのですが、このWHOの考え方からきていたのですね!
つまり、健康寿命は単にカラダだけのことではなく、ココロも社会的にも良い状態にして健康増進させ、社会をみんなで支えていくという意味も含まれていたのか…今更ですが納得です。


世界が決めた「健康」と歴史

世界的健康戦略「プライマリ ヘルスケア」

「プライマリ ヘルスケア」は、1978年にアルマ・アタ(=現カザフスタン共和国)にてWHOとユニセフの共催で開催された「プライマリヘルスケアに関する国際会議」で、正式にその内容が設定されました。
この国際会議で採択された「アルマ・アタ宣言」では「すべての人々に健康を」というスローガンのもと、「プライマリ ヘルスケア」含む宣言が10章にわたり明記されています。

「プライマリ ヘルスケア」を直訳すると「基礎的な健康管理」となります。
公式文章ではなかなか複雑に書かれているので理解も難しいのですが、多分これが本質かなと思います。

国家保健医療システムと個人、家族、 地域社会とが最初に接するレベルです。人々が生活し労働する場所にできるかぎり近接して保健医療ケアを持ち込み、継 続的な保健医療活動の過程の第一段階を構成しています。

「理念」と「活動」を見た方が、理解が早いかも。

「プライマリ ヘルスケア」の理念
・健康は人権である
・保健医療サービスは公平に提供されるべきである
・科学性
・社会的受容性
・ユニバーサル・アクセス
・住民完全参加
・費用負担ができること
・自立と自決

「プライマリ ヘルスケア」の基本活動項目
1.健康教育
2.安全な水供給と基本的な衛生
3.食料供給と栄養
4.母子保健と家族計画
5.予防接種拡大計画
6.地域で蔓延している感染症の予防と対策
7.簡単な病気やケガの適切な治療
8.基本医薬品の供給

ポスト・コロナ時代における プライマリヘルスケア(PHC)の再評価
日本WHO協会理事長 中村安秀氏(2020年9月16日)

健康には協働が必須

さらに「プライマリ ヘルスケア」の実現には協働が必須と書かれています。
以下の業界が挙げられています。
・農業
・畜産
・食糧
・工業
・教育
・住居
・公共事業
・通信
・その他の分野

残念ながら私の業界(広告サービス)については具体的な明記はされていませんが、つまり「みんなで力を合わせようよ!」ということですよね。


私のアクション!

以前モンゴルでの仕事をしたときに、教えていただいた話がありました。

「モンゴルでは基本、仕事格差はないんです。つまりドライバーも教授も生産者も同等で、仕事によって優劣は決まらないという考えがモンゴル人にはあります。きっと放牧してきた国だから、一つのことに固執しないし職を変えるのも珍しくないからかもしれませんね」

とても格好いいな!と思いました。

日本だと「この仕事はあの仕事より上だ、下だ」という感覚がまだ強くありますが、一歩日本を出たら、その”常識”とはまるで異なる環境が世界中に溢れているのですよね。そう思うと、一つの常識に縛られていたら健康を保つのはなかなか難しいかもしれません。

私個人としてはこれからも、お互いの人権を大切にしながら支え合い、健康的な環境に触れ、その環境をつくれることを知り、学び、決断し、前進していきたいと思っています。


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