予定ぎらいとお料理 #21

週末に記事を書きためておいて、平日に粛々と更新していく、と云うスタイルを確立したいとおもい、この土日は書くぞお!と意気込んでいたものの、子と図書館のおはなし会(絵本の読み聞かせ)へ出かけたり、妻と録画した『うる星やつら』を観たり、AppleTV+の『レッスン in ケミストリー』観たり、土曜日は母の誕生日で、近所の洋菓子店へ買いに行ったらブルターニュ地方のケーキが美味しかったり、ちくま新書の『日本の物流問題』を読みはじめたら面白かったりしていたら、noteは一文字も書かず過ぎ去ってしまった。

充実の週末、である。

僕は、先々を見越し予めやっておく、と云うのがとことん苦手らしい。

昔むかし、友だちと飲み会へ誘われていた頃も、みな忙しく日程がずいぶん先になる、なんてことがよくあったが、自分がまとめ役であるか否かとは関わりなく、その日程調整に巻き込まれること自体が鬱陶しくもあり、忌避していたらいつしか誰からも誘われなくなった。

落語が好きで、かつてはよく聴きに行っていたが、ホール落語は何ヶ月も先に事前にチケットを取っておかなければならず、それが厭で、専ら寄席ばかり通っていた。

僕は不確実性を好むのかもしれない。

かと云って日常は規則正しい暮らしを愛しており、休みでも早くに起き夜更かしはしない。
不測の事態が起きると途端に苛々するし、ペースを乱す者に憤る。
と云っても、子は和を乱す最たる存在で、儘ならないことのほうが多いのだけれど。

noteも決まった時間に書く習慣を身につけ、日常の規則の内に組み込んでしまうといいのかもしれない。

この週末は久しぶりにお料理をする。

豆腐が余っているから麻婆豆腐を作ってほしい、と家族に提案されたからであるが、冷蔵庫を開けたらトマトが美味しそうで、豆腐の代わりにトマトマーボーを作ることにする。

言われたとおりにやるのが気に食わない、ただの天邪鬼なんである。

ニンニクと生姜の微塵切りを胡麻油で熱し、豚挽肉を炒める。
唐辛子を入れ、醤油、酒、味噌、オイスターソース、片栗粉のタレで煮たら、刻んだトマトを加え、さいごに玉葱(微塵切り)を散らす。

子どもの食べる分を取り分けたあと、豆板醤を加え、辛味をつける。

ほんとうは花椒とか豆豉とかも適当に加えると旨味が増すのだけど、複雑にすると子が食べなくなるかもしれないので、控える。

中華は足し算掛け算で誤魔化せるから、料理素人の僕でもそれなりに美味く作れている。

肝心の、消費してほしいと頼まれた豆腐はどうしようか、とトマトマーボーのレシピの載っている古い「きょうの料理」のテキストを、パラパラ繰っていると、「豆腐半丁余ったら」と云う、今のウチにピッタリのコーナーが天啓の如く目に入って、その内の、豆腐の照り焼き、が簡単そうで、作ってみる。
因みにだが、これもトマトマーボーも、『男子ごはん』で始終お世話になっている、栗原心平のレシピだ。
心平ちゃん、いつもありがとう。

水抜きした豆腐に片栗粉をまぶし、胡麻油で全ての面に焼き色がつくまで、焼く。
醤油、味醂、砂糖のタレを絡め、器に盛る。
大葉、茗荷、葱、生姜の微塵切りに白胡麻をまぶした薬味を、たっぷりのせて、いただく。

豆腐というよりは、薬味を食べるための料理だ。薬味が美味い。

妻の作ってくれた料理もあり、食卓には五品が並んだ。
昭和の家庭料理みたいな賑やかさ、だ。

各品少しずつ食べたが、それでもお腹いっぱいになった。

記事は貯まらなかったが、お腹は大いに充たされた週末であった。

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