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「『 デザインのひきだし 』と 編集長 津田淳子さん」

コスモテックの変革の歴史を語るにあたって、デザイン書籍 『 デザインのひきだし 』、そしてその編集長である津田淳子さんとの出会いを語らずにはいられません。

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コスモテックで加工のお手伝いをさせて頂いた、
デザインのひきだし32 』の表紙。
工業用包装用紙への全面エンボス加工。


コスモテックがグラフィックデザイナーや美大生などに周知されるようになったのは 『 デザインのひきだし 』 のおかげ、と言い切れるくらい、非常に大きな影響を与えた存在であり、それは今も変わりません。

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デザインのひきだし7 』の巻頭特集、装丁道場。
装丁は祖父江慎様( cozfish )。なんと、箔押しは9回押し!

出会いは11年前

『 デザインのひきだし 』 編集長の津田淳子さんとのはじめての出会いは今からちょうど11年前の2008年までさかのぼります。まさか10年を越えるお付き合いになるとは、その当時の僕は想像もつきませんでした。

僕がコスモテックのブログを開設したのが2005年。
その3年後に、僕にとっては奇跡とも呼べる、津田さんとの出会いがあったのです。

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デザインのひきだし13 』の表紙はペラペラの薄い青焼きの表紙。
写真は箔押しの調整の苦戦の痕が滲み出ております。


2008年、コスモテックのブログ上では、『 特殊紙と箔押しを組み合わせたコスモテック青木の名刺をプレゼントします! 』 というキャンペーンを実施していました。

今振り返ってみるとクスリと笑ってしまうようなキャンペーンですが、当時の僕は本気でした。

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凄まじい情報キャッチ力

コスモテックのブログは開設から3年目で、読者数も伸び悩み、どうにかしなければとあがいていた頃でした。そんな中でも10名の方々が 「 名刺を欲しい! 」 と言って応募をして下さり、当時の僕は救われた気持ちでした。

その10名の中に、まさかのまさか!『 デザインのひきだし 』 編集長である津田さんがいらっしゃったのです。

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デザインのひきだし22 』の表紙への箔押し加工。
役目・役割を終えたお札が最大で一冊あたり約5万3000円分
漉き込まれた紙( 紙幣混抄紙 )なのです。


今思うと、「 どこでこんな小さな箔押し印刷会社の情報をキャッチして下さったのか? 」 と思うほど、津田さんの情報収集力は際立っていました。ホームページは持ってない、閑古鳥の鳴くブログのみの小さな箔押し印刷会社であった当時のコスモテック。

僕は 『 デザインのひきだし 』 を愛読していたため、応募者の中に津田さんを見つけた時は目が飛び出るくらいの衝撃を受け、事態を理解した次の瞬間、「 よっしゃーーー!!! 」 と大きくガッツポーズしてしまいました。

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デザインのひきだし20 』の表紙はなんと3枚複写式伝票。
その1番上の紙に箔押し加工。程よい圧加減の調整に困難を極めました。


コスモテックが初めて誌面に掲載して頂いたのは、2008年出版の 『 デザインのひきだし5 』。2019年5月現在、『 デザインのひきだし 』 は36号発行されており、コスモテックはその内24回も登場させて頂きました。

憧れの書籍表紙への加工

『 デザインのひきだし 』 の顔であり、花形でもある表紙への加工は1320222632号の計5回をコスモテックでお手伝いさせて頂きました。お声がかかるのはいつも、津田さんからの突然の電話。

津田さん 「 コスモさんで表紙の箔押し加工をお願いしたいのですが 」
僕 「 お!来た!ぜひぜひ。一体どんな素材なんですか? 」
津田さん 「 ◯◯◯◯です 」
僕 「 どっひゃー!!!!!( 白目 ) 」

いつも驚くような素材や加工内容で攻めてくる津田さん。
圧倒されながらも、次はどんな加工?どんな素材?と、楽しみ過ぎる僕。

このやり取りや津田さんからの依頼を何よりも喜んでいたのが、箔押しの匠佐藤勇。想像のななめ上を行く素材でも 「 まずは押してみよう。それからだ。 」 という、前向きで前のめりな姿勢は、近くで見ている僕もたくさんの元気と勇気をもらいました。

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デザインのひきだし26 』の表紙はパルプシート
( 紙を作る原料のかたまりみたいなもの )
この極厚の素材に箔押し加工。


加工に臨む際は、一番は 「 読者に届け! 」 という気持ちがもちろん大きいのですが、実は匠も僕も 「 無理難題を出してくる津田さんをあっと驚かして、ぎゃふんと言わせたい! 」 という下心があったことは否定できません。

こうして、2008年から現在2019年まで、たくさんの刺激的な素材と驚くような加工に挑戦する機会を与えて下さった津田編集長と 『 デザインのひきだし 』。

11年前には、「 箔押しといえばコスモテック! 」 と皆様に言っていただけるようになるなんて想像もできませんでした。これからも向上心を忘れずに、期待に応えられるコスモテックであり続けるよう努めていきます。

【 コスモテック掲載号 】

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デザインのひきだし32 』の表紙の裏側。
工業用包装用紙への全面エンボス加工。 表紙の表側は真っ白。

・デザインのひきだし5 2008/6
・デザインのひきだし6 2008/10
・デザインのひきだし7 2009/6
・デザインのひきだし8 2009/10
・デザインのひきだし11 2010/10 [ 佐藤勇 名工の肖像へ掲載 ]
・デザインのひきだし12 2011/2
・デザインのひきだし13 2011/6 [ 表紙を加工 ]
・デザインのひきだし14 2011/10
・デザインのひきだし16 2012/6
・デザインのひきだし17 2012/10
・デザインのひきだし19 2013/6
・デザインのひきだし20 2013/10 [ 表紙を加工 ]
・デザインのひきだし21 2014/2
・デザインのひきだし22 2014/6 [ 表紙を加工 ]
・デザインのひきだし24 2015/2
・デザインのひきだし26 2015/10 [ 表紙を加工 ]
・デザインのひきだし27 2016/2
・デザインのひきだし28 2016/6
・デザインのひきだし30 2017/2
・デザインのひきだし31 2017/6
・デザインのひきだし32 2017/10 [ 表紙を加工 ]
・デザインのひきだし33 2018/2
・デザインのひきだし35 2018/10
・デザインのひきだし36 2019/2

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