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印(しるし)

行く道が閉ざされ
何者かに遮られ
途方に暮れる

運をすべて使い果たして
何も残らない

過去に歩いた道さえ
消え失せて
戻る道も見えない

一番大切にしてきた言葉を
思い出せず
一番大切な君にも
会いに行けない

世間がそうだとしても
ぼくは違うと思ってきた

未来を歩く覚悟はあるの
君を誘いに行く勇気はあるの
丸裸の夏にさらけ出す

途方に暮れた空は
深く閉じて
目を覚ますときがあるの

使い捨てた覚えのない愛が
名残惜しい空から反射する
うつむいたままでは拾えない

ぼくはここに印をつけた
戸惑い 絶望に苛まれ
途方に暮れた場所に

ぼくはここに印をつけた
歩きはじめるために
道はなくとも
目指す地点は見えている


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