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対決の海外ドラマ【ホームドラマ対決】

米国のホームドラマを家族そろって見ながらアメリカ英語の日常会話表現を学習するのはいかがでしょう。ただし、どちらも十分に個性的なホームドラマです。

スイート・マグノリアス』は、100冊以上の著書を発表してきた全米の人気作家シェリル・ウッズの小説シリーズが原作。舞台はサウスカロライナ州の小さな町セレニティ。

医師の元夫と離婚したばかりの主婦マディ(ジョアンナ・ガルシア・スウィッシャー)、シェフのダナ・スー(『私はラブ・リーガル』でヒロインを演じたブルック・エリオット)、弁護士ヘレン(ヘザー・ヘッドリー)という幼なじみの女性3人が、スポーツジムもあるスパの経営に挑む姿を通じ、大人の女性たちの友情を描く、さわやかな感動作です。

3人がまるで家族のように仲がよく、マディとダナ・スーには子供がいるので、ホームドラマの現代的バリエーションと呼べるでしょう。米国南部が舞台ですが俳優陣のなまりも比較的少なく、米国で大人の女性がしていそうな日常会話を聞くことができます。

『スイート・マグノリアス』
シーズン1(全10話)、1話50分前後、英語字幕あり Netflixオリジナルシリーズとして独占配信中


ファミリー・ストーリー 〜これみんな家族なの?〜』は、『フラーハウス』あたりでそろそろ打ち止めと考えられたシットコム(シチュエーション・コメディ)の最新版です。

シットコムは、俳優陣がスタジオで実際に観客たちの目の前で演じ、観客たちの笑い声が聞こえるコメディ(本作も公開生収録)で、『フレンズ』などの名作があるジャンルです。

本作は、故郷ジョージア州から遠く離れた西海岸シアトルでプロアメフト選手をしていたパパのモズ(アンソニー・アラビ)、その妻のママ、ココ(ティア・モーリー)に小さな子供4人を加えた一家がパパの引退を機に、パパの両親の家で暮らすようになる物語です。

驚くほど正統派のホームコメディで、ジョージア州のアフリカ系市民のなまりやスラングをギャグにすることもありますが、今どき珍しい家族そろって安心して楽しめるドラマです!

『ファミリー・ストーリー 〜これみんな家族なの?〜』
シーズン1〜2(全19話)、1話30分前後、英語字幕・日本語音声あり、Netflixオリジナルシリーズとして独占配信中


池田敏(海外ドラマ評論家)
1967年生まれの海外ドラマ評論家(映画も大好き)。「SCREEN」に毎月寄稿し、時々「映画秘宝」誌にも寄稿。WOWOW「アカデミー賞中継」「ミニシアターに愛をこめて」でアドバイザーを担当。著書『〈今〉こそ見るべき海外ドラマ』(星海社新書)ほか。『これが面白い! 海外テレビドラマ ベスト・テン2011-2012』監修。

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