Bad Boy ここに極まれり Horrid Henry シリーズ~[英語]多読のための読書ガイド 2022年6月号②~
児童書編 ~2022年6月号~
執筆:黛 道子(日本保健医療大学教授)
昨年度に引き続き、今年度は、読書力をつけるのに最適なやさしく読める本 chapter books*をご紹介します。
子ども向けですが、大人も意外に楽しめるものです。
イギリスの"悪ガキ"代表 Horrid Henry シリーズ
今回ご紹介するのは、イギリスの Orion Early Readers に含まれる Horrid Henry シリーズです。
小学生の Henry の学校や身の回りのできごとを扱っています。
“horrid”という形容詞が付くように、Henry はいわゆる「よい子」ではありません。
家でも学校でもいろいろな騒ぎを引き起こし、怒られてばかりですが、子どもらしいエネルギーにあふれ、創造力も豊かです。
登場する子どもたちは、“Perfect Peter”、“Moody Margaret” のように、それぞれの特徴を表す形容詞が韻を踏むように付けられています。
現在、40冊以上、出版されていますが、 Henry を中心に個性的な子どもたち が活躍するので、現在、31言語に翻訳され、世界中で大人気です。
著者 Francesca Simon の web ページコーナー、“Bad Children’s Room” では、月替わりで、お話のひとつを聞くことができるのでお試しください。
(1) 『Horrid Henry’s Sports Day』 (Orion Early Reader)
Henry は Sports Day が苦手で、どの種目も勝てた試しがありません。
それに引き換え、弟の Perfect Peter は好成績でトロフィーをもらっており、Henry は肩身の狭い思いをしています。
Henry は Peter をトラブルに巻き込もうと画策したり、クロスカントリーで優勝する方法を考えたり・・・・・・。
物語の行方が気になり、つい最後まで読んでしまいます。
(2) 『Horrid Henry and the Bogey Babysitter』 (Orion Early Reader)
Henry の両親は出かける予定があり、babysitter 探しで大変です。
これまで何人もの sitter を雇ったものの、みんな Henry に辟易し、誰も来てくれそうもありません。
やっと見つけたのは、子どもにはやたらに厳しく、早くから寝かせて、自分はお菓子を食べながらテレビを見ようというとんでもない人でした。
Henryはどうやってこの sitter に対抗するでしょう?
(おまけ)広がる Horrid Henry シリーズの世界!
Orion Early Reader シリーズ以外にも、Horrid Henry のシリーズは色々あります。
(A) 今回紹介した Orion Early Reader
Orion Early Reader は、公式サイトによると、ネイティブの 5-7 歳向けです。(They’re perfect for children from 5-7… と書いてあったので)。
幼い子ども向けに、文字を大きくして、章を増やして、イラストをカラーにして……と読みやすくしているシリーズです。多読には最適です。
(B) オリジナルの Storybooks
こちらは、もともとのオリジナルシリーズ。ネイティブの小学生向け(おそらく7~11歳くらい)に編まれたシリーズです。
Early Reader に比べると文字が多め。といっても小学生向けなので、やっぱり読みやすいシリーズです。
(C) アニメ版 Horrid Henry
アニメ化もされていて、全250話あります。You Tubeなどで気軽に視聴することができるので、イギリス英語の勉強にぜひ!
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