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日本一速くて日本一遅い!?新潟県の「うさぎとかめ」

ご覧いただきまして、ありがとうございます!
タイトルの詳細は、記事の後半にて記載しています。

「勝手に鉄道検定」は、下記のような鉄道利用に関する不安を解消するために始めた企画です。

「どの路線がどこに行くか分からない」
「この名所はどの駅で降りれば近いのか分からない」
「目的の駅を通過する列車に乗ってしまった」

鉄道に自信がある方には「知識の整理」として、鉄道に自信がない方には「興味を持つきっかけ」として役立てば本望です。
「勝手に鉄道検定」の過去問題の一覧は、こちらをご覧ください。

勝手に鉄道検定:アーカイブ(一覧)

以下の部分から、「概要」「出題」「解答・解説」となります。
初めての方は概要から、以前から「勝手に鉄道検定」をご覧いただいている方は出題から、前回の記事から遷移してきた方は解答・解説からご覧になることをおススメします。


勝手に鉄道検定「概要」

勝手に鉄道検定は、冒頭でお伝えしたような鉄道利用に関する不安をクイズの形で解消していくことを目指した企画です。
1日1問、鉄道利用に関する不安を解消するのに役立つ問題鉄道や旅行などに関して興味が湧くような問題の作成を心がけています。

自分の周りにも、鉄道利用に関する不安を覚える方はいらっしゃいます。
もちろん、無理強いをするつもりはないですが、そのような方が1日1つでも知識を増やすことで鉄道利用に関する不安が少なくなれば幸いです。

感覚のズレなどから、あまり有用でないと感じる問題もあると思います。
そのような問題を少しでも減らせるように、問題のクオリティ向上更なる知識の拡充に日々努めていきます。

勝手に鉄道検定の記事は、出題&前問の解答・解説が基本的な構成です。
この記事では、

・問73の出題
・問72の解答・解説

を行います。
「勝手に鉄道検定」の動機について、より詳細に知りたい方はこちらの記事もご覧ください。


問73の「出題」

【問73】秋田新幹線こまちには、1号車が存在しない。〇か×か?

1923年8月31日は、JR田沢湖線の神代(じんだい)駅~田沢湖(たざわこ)駅間が開通した日だそうです。
これに関連して、田沢湖線を経由する秋田新幹線こまちに関する問題を出題してみました。

秋田駅へは、秋田新幹線こまちが便利です。
こまちを利用する場面をイメージして、この問題を作成しました。

明日9/1(火)の11:45頃までは、Twitterにて実際にご解答いただけます。
現在解答できる鉄道検定のツイートは、固定ツイートに設定しています。
https://twitter.com/cosine_travel

この問題の解答・解説は、こちらの記事をご覧ください。


問72の「解答・解説」

正解は、「」です。


北越急行ほくほく線には、「超快速スノーラビット」が走ります。
以下、詳しく説明します。


例えば、下記のようなやり取りがあったとします。

「クイズ番組で見たけど、くびき駅の駅舎が特徴的らしいよ」
「それなら、実際にくびき駅に行ってみよう」
「越後湯沢駅から、ほくほく線に乗って行けばいいんだね」
「くびき駅には、快速も停まるらしい」
 (越後湯沢駅にて)
「快速じゃなくて超快速が居るな…」
「多分、くびき駅も停まるでしょ」
 (約1時間後)
「くびき駅を通過してしまった…」

こうして悲しむ方が1人でも少なくなるように、ほくほく線について解説をしていきます。

ほくほく線沿線には、例えば下記のスポットがあります。
ちなみに、紹介はしますが自分は実際に行ったことがありません…
いつか行きたいなと思っています。

【美人林(びじんばやし)】
ブナの木が生い茂る「美人林」へは、まつだい駅からバスと徒歩を合わせて30分ほどで到着します。
紅葉の名所ですが、その美しいブナの立ち姿は一年を通して楽しめます。

引用元 : 美人林|【公式】にいがた観光ナビ

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自分がほくほく線に乗車したときは、ちょうど紅葉シーズンでした。
沢山の乗客が居ましたが、多くの方がまつだい駅で下車していきました。

【日本一うまいトコロテン】
衝撃的な店名の「日本一うまいトコロテン」は、ほくほく大島駅から徒歩10分ほどの場所にあります。
1本の箸でいただくそうで、店名のみならず食べ方も特徴的です。
目の前には池もあり、清涼感のある雰囲気でお食事を楽しめます。

全国のところてんを食べ歩いた方が、「ここのところてんが一番美味い」と言って「日本一うまいトコロテン」の暖簾をプレゼントしたことがこの店名の由来だそうです。

【くびき駅の駅舎】
くびき駅の駅舎は特徴的な形をしています。
下記のGoogleストリートビューで、実際にご覧いただきます。

「え?駅舎の話をしていたんじゃないの?」と思う方も居るかもしれませんが、これが駅舎です
まるで宇宙船のようです。
入口は裏側にありますので、ストリートビューを操作してご確認ください。

テレビのクイズ番組でも、くびき駅の駅舎を2,3回ほど見たことがあります。
今後また登場するかもしれませんので、その時には「あ、ほくほく線のやつだ!」と思いだしていただければ嬉しいです。


北越急行ほくほく線は、越後湯沢駅直江津駅間で運行されています。
越後湯沢駅には、東京駅や上野駅も通る上越新幹線が通ります。
つまり、先ほど紹介した「まつだい駅」「ほくほく大島駅」「くびき駅」へは東京駅から1回の乗り換えで到着できることになります。

越後湯沢駅は、上越新幹線の駅の中でも比較的多くの列車が停車します
便利な越後湯沢駅で接続するほくほく線に、是非乗ってみてください!
先ほど紹介した3駅には、快速は停まります超快速スノーラビットは通過します。(※豆知識のコーナーにて補足)
超快速スノーラビットをご利用の際は、停車駅に十分ご注意ください。

北越急行ほくほく線は、JR線ではなく私鉄です。
ですが、越後湯沢駅直江津駅ではJR線のホームに到着します。
ほくほく線の区間六日町駅犀潟駅であり、越後湯沢駅~六日町駅の間と犀潟駅~直江津駅の間はJR線に直通します。

このような運行形態からJR線と間違われることもありますが、ほくほく線は私鉄です。(大事なことですので2回目の説明です。)
青春18きっぷではほくほく線に乗車できませんのでご注意ください。

ほくほく線の特徴は他にも沢山あります。
引き続き、豆知識のコーナーでお伝えしていきます。


以下、上記の内容に関連する豆知識をお伝えしていきます。


◆ほくほく線を走る"うさぎとかめ"

ここまで度々登場してきた、超快速スノーラビット日本最速です。
とは言え、新幹線や特急などもっと速い列車はありますよね。

超快速スノーラビットは、乗車券のみで乗れる列車の中で日本最速です。
「乗車券のみで」とは、特急券や指定券が不要という意味です。
そして、最速なのは最高時速ではありません

ここで、小学校で「きはじ」や「みはじ」等と教えられた"はやさ"の計算式を思い出せるでしょうか?
"はやさ"は、"きょり"("みちのり")を"じかん"で割ることで求められます。

列車でも同じく、"はやさ"は走行区間の距離所要時間で割って求めます。
そして、超快速スノーラビットはこの"はやさ"が乗車券のみで乗れる列車の中で日本最速となります。

ここまで"はやさ"と呼んだ指標は、表定速度といいます。
最高速度は「瞬間的に速いこと」、表定速度は「全体的に速いこと」を表すイメージです。

超快速スノーラビットは「まつだい駅」「ほくほく大島駅」「くびき駅」を通過すると説明しましたが、一部の超快速がまつだい駅に停車します
超快速は、直江津方面の2本越後湯沢方面の1本が運行されています。
このうち、直江津方面の1本越後湯沢方面の1本まつだい駅に停車です。
まつだい駅に停車しない直江津方面の1本が、表定速度が最速の列車です。

ほくほく線には日本最速の"うさぎ"が居ますが、遅い"かめ"も居ます。
臨時で運行される「超低速スノータートル」という列車があります。
普通列車が1時間ほどで走る距離を、約4時間をかけて走ります。

こんなに遅いのは、普段は何気なく通過してしまうトンネル内をじっくりと見たりするからだそうです。
ちなみに、スノータートルの表定速度は15km/hほどです。

参考までに、マラソン世界記録保持者のエリウド・キプチョゲ選手は、42.195kmを2時間1分39秒(2.0275時間)で走ります。
表定速度を計算しますと、約21km/hとなります。
超低速スノータートルは、マラソン選手よりも遅く移動するんですね。

低速ランキングというものは存在しませんが、人間よりも遅い列車の超低速スノータートルは「日本で一番遅い列車」かもしれません。


◆トンネル内の美佐島駅

ほくほく線は、トンネルが多いことも特徴です。
そして、トンネルが多いのでホームがトンネル内に存在する駅があります。
それが美佐島(みさしま)駅です。

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これは、美佐島駅に停車中の写真です。
確かにトンネル内ですね。

駅の入口からは長い階段を下ってホームに行く必要があります。
時間ギリギリに駅に到着すると絶対に間に合いませんので、ご利用になる方は時間に余裕を持って美佐島駅にお越しください。

こちらの記事でも、美佐島駅を含めた特徴的な駅に言及しています。
解答・解説の部分をご覧ください。


◆ゆめぞら

先ほどの美佐島駅の写真ですが、車内の天井がやけに明るかったですね。
これは、トンネル内でイベント映像を上映する車両「ゆめぞら」です。

ほくほく線にはトンネルが多くて退屈してしまいがちなので、トンネル内も楽しめる車両が走っています。
全ての車両が「ゆめぞら」ではないので、ご利用の際は運行スケジュールとご乗車になる車両にご注意ください。

詳しくは、こちらの記事で解説しています。


是非、ほくほく線の超快速スノーラビットや「ゆめぞら」に乗って新潟県の観光をお楽しみください!


最後までご覧いただきまして、ありがとうございました!
明日以降の「勝手に鉄道検定」も、よろしくお願いします!

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