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集団の考えはこうやってシフトする

こんにちは!

こしあんです。

下の記事でも書きましたが、学び続ける人、成長する人は「再考」することができるという話をしました。


今回は、私たちが集団に所属することでこの「再考」が難しくなるという話をしていきます。


【シフトする集団思考】

人は誰もが固定観念を持っています。
そして、これは一度形成されるとなかなか払拭されることがありません。

これには個人的な原因以外にも社会的な原因もあります。

そもそも人は同じ思想を持つ人と交流する傾向があるので、自分と似たような集団に所属するようになります。
話が合わない、意見が合わない人と長く居ることはありません。
そうすると違う意見の人たちとの交流も少なくなっていきます。

その結果、偏った思想はどんどん強くなっていくことがあります。

学校でもこういった傾向は顕著に表れるのではないでしょうか。
ひと月も経たないうちにグループが出来上がりますよね。
気が合うもの同士、居心地が良いもの同士で固まります。
ものの見方や考え方が同じなら気が合います。

また、自分の意見を肯定されると脳内の快楽中枢が刺激されるという研究結果もあります。
所属しているグループでそれが繰り返されれば依存度は高くなるのではないでしょうか。

こうなってくると、まるで自分がたくさんの仲間を得たような気持になります。
「みんな私の意見に賛同している」とか「私の意見は正しい!」と考えたりします。
そして発言力の高い人の意見が、そのグループ全体の意見のように発信されていきます。

心理学ではこのような状況を集団極性化しゅうだんきょくせいかと呼んでいます。
研究者たちは、人は同じ思想同士で集まり、極端な方向に流されやすいものだと考えています。

そしてこの集団の思考の移り変わりには2種類あり、危険なほうに向かう「リスキー・シフト」と、より慎重なほうに向かう「コーシャス・シフト」と呼ばれるものがあります。


最近ではSNSなどで自分と似た意見、信条を持つ人が簡単に集まれるようになりました。

すると何が起きるのか?

自分と似た意見にたくさん触れることで「自分の意見が正しい」、「私の信条は間違っていない」と確信し、発信が極端になることがあります。

また、同じ路線でより極端な意見に接すると、その人よりも一層極端なことを言って集団の中で自分の評価を上げたくなり、その意見はさらに過激になることがあります。
こうやってリスキー・シフトが起こります。

では、この問題は発言をしている少数の人だけのものなのか?


実はそうではないんです。

この極性化は「従順」によって強化されるといいます。
誰が従順になっているのかと言えば、周りの人たちです。

この人たちは集団の中で強い意見を持つ中心的なメンバーに同調することでステータスを得ています。

たとえば、やたら原則や規則に厳しい人たちが集まってルールを決めたとします。
誰も反対しませんし、周りの人も「みんなの考えは一緒です」とか、「私も同じ思いです」と同調することでその地位を守っています。

そうするとやっぱりルール違反の罰は重くなることがあります。
こうやって従順によってある一定の考え方が強調され、望んでもいない結果が出ることがあります。


誰かの意見に「そうだ!そうだ!」と思ったとき、私たちはある集団の意識に飲み込まれているのかもしれません。
これが行き過ぎると違う意見に触れるだけで、憎悪や敵意をむき出しにして相手を屈服させようとします。

つまり、「私は正しい、あなたは間違っている」という気持ちがどんどんエスカレートしていきます。


では、この思考から脱出するにはどうしたらいいのか?


一つの方法としてあなたの中に憎悪や敵意があるかどうか考えてみてください。

あなたは自分の意見を主張するために相手を倒さなければならないのか?

このような敵意があるとき、多くの人は「自分の信念が間違っているかもしれない」と気づいていることがあります。
そのせいで不安になったり、否定されたように感じることがあり拒否反応を起こします。

だからといって相手を憎む必要はありませんよね。
個人的なことを言われたのであれば腹も立ちますが、ちゃんとその人の考え方や意見を言っているのであれば敵意は必要ないはずです。


まとめ

「私は正しい」「同じ考えの人は沢山いる」という気持ちは精神的な支えになることは間違いありません。
しかし、これが集団になると過激になることがあります。

そして、違う意見に対して憎悪や敵意が生まれ、いつの間にか「相手は間違っている」、「言い負かしてやる」といった感情に囚われていきます。
もっと過激な意見が称賛され始めたとき、あなたの思考はシフトし始めているかもしれません。

相手と意見を交わすとき、自分の感情にも目を向けてみてくださいね。


今回はここまで

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最後までお読みいただきありがとうございます。

それではまた次回お会いしましょう。

※この記事は読んだ本をもとに考察し、私の経験したことなども踏まえて書いています。
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