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ヤンチャも失敗もあったけど、今の自分に後悔はない|代表の話

Co-Satenを運営するオープンロード合同会社代表の小川起生さん(おがわ・たつお、以下、起生さん)の見切り発車でがむしゃらに駆け抜けた起業当時の苦労や、実際について語ってもらった中編。

最終回では、起生さん自身の価値観やこれからの夢を聞かせてもらいました。


借金だけが残ったゼロ起業

ーこれまでの人生で後悔していることはありますか?
人間関係ですかね、、、遊んじゃってましたので、本当にすみませんと思うことは多いですね(苦笑)

あとは、借金かな。親に借金したりもしたし。俺のゼロ起業の話したことあったっけ?

ーゼロ起業?
専門学校に行ってる20歳のときに、一回起業してるんですよ。

ーあ、そうなんですか?
言えるほどのものでは全く無いんですけど(笑)

親父がもともと地元の国会議員の後援会長をやっていて、選挙選の手伝いをずっとやってきていたから、知り合いが選挙に出るときに応援してこいって、バイトとして送り込まれた。

そのときに選挙に出ていた人が不動産の社長をやっている人で、これからタイが伸びるから、張っていたほうがいいよと教えてもらって。

そのときは20年前だから、楽天ができて100店舗もなかったくらいのネットショップの黎明期。そういう時代で、宝石をタイで仕入れてネットで売るビジネスが当たるかもと言われて、僕はバカだったからじゃあ買いに行こって(笑)

それで、アコムとかプロミスみたいなところからお金を100万くらい借りて、タイに1ヶ月くらい住んだことがあった。

タイに行ったときの写真

現地の案内人の人を一人紹介してもらって、50万円くらいで宝石をいろいろ購入して、20万円くらいで滞在して、ネットショップを30万円くらいでつくってもらって…結果、一個も売れない(笑)

宝石を売っても二束三文だし、借金だけはめっちゃ残ったけど学生だから返せなくなって。だから、親にすみませんと頭を下げて払ってもらって、一回借金をリセットしました。それが、親に申し訳ないこと三段目くらいですね。二段目は、親が買ったばかりの新車を事故で廃車にするっていう(笑)それが、大きい後悔ですね。

ーなかなか波乱万丈ですね(笑)その経験があったのに、逆になんでもう一回起業しようって思えたんですか?
その思い出を忘れてた(笑)失敗を親が助けてくれたから、ある意味自分の中でリセットを掛けられているんだよね。

今はその代わり、仕送りさせてもらってますよ。たいして使ってないみたいだけどさ。


旅行と家族、お風呂が幸せ

ー恩返しですね(笑)じゃあそれとは反対に、どんなときに「幸せ」を感じますか?
旅行に行ってるときかな。新しいものを家族と見ると、自分とはまた違う視点で見れたりする。しかも、それを時間さえあれば実現できる状態にあるから、それは幸せだと思うよね。家族と、時間、お金のバランスがいい状態にあるときは、すごく幸せだなって思う。

あとは、風呂(笑)
温泉に行ったときとか、たとえば、お金を気にせず、条件で旅館を選択できるときはいいなと思う。自分ができないこととか、されたことがないホスピタリティの高いところに行こうと思えて、それを実現できるとき。視察も兼ねてはいるけど、そういうのは楽しい。

経営者としての壁を感じさせない気楽さが起生さんの良さですが、
真面目さが必要なところはビシッと締めてくれます(ほんと)。

コスパがいいところのサービスを受けたときも楽しいね。安い高いに関係なく、なんていいサービスなんだ!と思えたときは、満足度が高いよね。中途半端にケチって満足できないサービスだったときは、もっといいところ行くか、もっとケチればよかったと思ってめっちゃムカつく(笑)

あとは、やっぱり一番でかいのは、めいちゃん(娘)じゃないですかね。何してるかなって、たまに動画を見ちゃうもんね(笑)

娘のめいちゃんは、今年で3歳。

ー子どもの成長って不思議だし、感動が尽きないですよね。では、そんな今の起生さんの原点(転機)は、どこですか?
転職先で仕事に行き詰まって凹んでいたときに、知り合いの人に「あなたは、何を頑張っているんですか?」と問われて、自分が頑張るしかないと発奮させられたときと、起業したときかな。

五井周辺を本気で変えていきたい

ーこれから取り組もうとしていること、やりたいこと、夢を教えてください。
いっぱいあるなぁ。直近3年くらいでいうと、教育事業はやりたいし、Co-Satenも、子ども連れでも気軽に来られる設えに変えたいし、五井会館(Co-Satenの近くにある市原市所有の空き施設)にも関わりたい。本気で、五井周辺を変えていきたい。

Co-Satenのあるシンコープラザにて

それである程度片がついたら、家族で海外旅行に行きたいですね。リモートワーク化するのか、どういうかたちにするのかはわからない。みんなに任せるのか、分社化するのか、もしくは、そのときは会社を次世代にあげてもいいなとも考えてるし。

まだ具体的にはわからないけど、そんなところかな。

高校生の自分へ。「そのままいけ!」

ーでは、最後に高校生の自分にひとことお願いします。
そのままいけ、かな(笑)

ーそのまま(笑)
いや、今の状態に後悔はないもん、まじで。人間だから、もうちょっと勉強しておけばよかったとか、そういう思いはあるけど、今が楽しいからね。いいかな、そのままで。

Co-Satenのお隣、かつ泉さんの前で

ーそのままでいいと思える今があるのは、最高ですね。ありがとうございました!

編集後記
「大学生の頃、リアルな大人の働き方や生き方を知りたかったよね。」
そんなCo-Satenスタッフの経験から生まれたキャリアインタビュー企画。

企画を始めるときに決めたのは、ひとつ。「キラキラして充実している話だけはなく、失敗も挫折も赤裸々に語ってもらう」こと。なぜなら、もがきながら選択を重ね、自分なりに道を切り拓いて今をめいっぱい楽しんでいる人は、"最高にカッコいい大人”として、わたしたちの目に写っているから。

そして、そんな生き方もあると、後輩にあたる大学生や高校生の子たちに知ってもらいたい。キャリアインタビューの裏には、そんな意図があります。

そうして始まった起生さんへのインタビューは、発見と笑いの絶えない1時間。人生の先輩の話をギュッと聞ける貴重な体験でした。でもほんとは、この話を高校生や大学生にこそ、直接聞いてもらいたい。

だからこそCo-Satenは、そんな試みに参加してくれる人たちを募集しています。興味をもってくれた方は、ぜひフォロー&WADACHIワークショップへの参加をお待ちしています◎

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文・写真:Mizuno Atsumi


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