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初めての障害者雇用への挑戦

こんにちは、コルクです。

私は最近まで障害者雇用の就活を行っており、先日無事に内定を頂くことが出来ました。

今回の就活が初めての障害者雇用の就活になります。

そのため、私は一般就労と障害者雇用の2種類の就活を経験してきました。

本記事ではそういった違いについても書いております。

また、初めて障害者雇用を挑戦するに当たって、私が壁に感じた部分やつまずいたところも書いています。

もし障害者雇用を挑戦する方がいらっしゃいましたら何か参考になれば幸いです。

私が障害者雇用を始めたばかりの頃は戸惑うことばかりあって苦労してきました。

障害者雇用の始め方や進め方など分からないことだらけでした。

今回は私が体験した障害者雇用を始めてから内定に至るまでの過程について紹介したいと思います。

障害者雇用を目指すきっかけ

私は前職、体調不良により短期離職をしました。

この状態だと就職してもまた体調不良になって短期離職を繰り返してしまうと思ったので、これまでと違った働き方が必要だと考えていました。

障害者雇用に挑戦するまでに本当に紆余曲折ありました。

簿記に挑戦しようとしたり、メルカリで売買しようとしたりなど様々なことをしていました。

自分に合った働き方ついていろいろ調べているうちに障害者雇用という制度を知りました。

会社が病気の事を知ってもらえた状態で働くことができ、入社直後は時短勤務で働いて徐々にフルタイムで働けることを知って私にとってピッタリな働き方だと思い、障害者雇用を視野に入れるようになりました。

障害者雇用の弊害

障害者雇用は私にとってはとても働きやすい制度でしたが一つ問題がありました。

それは障害者として働かないといけないことです。

当たり前のことですが健常者が障害者雇用枠で働くことが出来ません。

障害者雇用で働くためには障害者手帳を取得する必要があります。

私の立ち位置として障害者手帳を取得する条件は満たしていたので役所に申請することは出来ます。

ですが手帳を申請せずに一般就労で働くことも出来ます。

つまり、この段階では健常者・障害者どちらの選択も取れました。

ついこの間まで健常者として一般就労で働いてた人間が障害者として働くことにかなり抵抗を感じていました。

「うつ病は治る病気なのに障害者として扱われるのが嫌」「働くのに人の手を煩わせてもらうことが嫌」「なんか情けをもらっていて嫌」など完全にプライドが原因で障害者雇用に対して前向きではありませんでした。

ですが今の自分の状況を考えて一般就労として働くのは厳しい状態でしたので物凄く葛藤しました。

障害者雇用を目指そうと思うまで2か月間悩みました。

悩んだ末に渋々障害者雇用を始めてみました。

障害者雇用の就活を開始したはずが・・・

障害者雇用を進めるにあたって、まず必要なこととして障害者雇用の手帳の申請です。

私は障害者雇用を受けようと思った時に手元に手帳を持っていなかったので、手帳の申請からスタートしました。

手帳の申請にもいろいろと条件がありましたが私は長年、うつ病で心療内科に通っていたこともあって、すんなり申請することが出来ました。

ただ、申請は出来たのですが発行されるまで結構時間がかかりました。

手帳が手元に来るまで時間があったので就活だけはしてみようと思い、障害者雇用の転職サイトに登録しました。

転職サイトをいろいろと見て回ってのですが、一般就労と比べて障害者雇用専用のサイトの数がかなり少なくて驚きました。

障害者雇用のエージェントの大手であるdodaチャレンジやatGPに登録しましたがそれでもやはり一般就労に比べると情報は少なかったです。

登録してからしばらくするとエージェントから連絡が来ました。

するとこのような返答が来ました。

現在、紹介出来る会社がありませんとのことでした。

やはり、手元に手帳がないと紹介出来る会社は限られるのかなと思いました。

ハローワークでもいくつか会社を紹介してもらいましたが、手帳が手元にないと障害者雇用では入社することが出来ないという話を聞きました。

手帳が手元に来るまでどうしようか悩んでいた時にハローワークの担当者から障害者雇用の就活の進め方についてアドバイスをもらいました。

障害者雇用は就労移行支援に通っていると有利になるとの話を聞きました。

就労移行支援は以前にも通っていたので「また通うのか」という気持ちはありましたが、就活に有利になるならやるしかないと思いました。

私の知る限り前に通っていた就労移行支援では障害を開示しないで就職する人が圧倒的に多かったので障害者雇用に関してはそこまで強くありませんでした。

また、前回の就労移行支援では通勤に1時間くらいかかっていたので今回は近いところに通いたいと思いました。

ネットで家から近くにあって障害者雇用に強いところ探したところ、たまたま現在通っている就労移行支援を見つけました。

いざ見学へ

家から割と近くにあった就労移行支援に早速連絡をして見学することになりました。

見学は3日間行われ他の通所者と同様にプログラムを受けました。

プログラムは自己理解系や障害者雇用の進め方についてでした。

今回通うことになった就労移行支援では障害者雇用に強いということもあって障害者の方がたくさん在籍しています。

前に通っていた就労移行支援ではメンタルに特化していることもあって通所者の方々はうつ病や双極性障害の方が大半でした。

一方、現在通っている就労移行支援では車いすの方や発達障害の方など様々な障害や難病の方がいるので独特な雰囲気がありました。

就労移行支援によってここまで違うのかとカルチャーショックを受けた覚えがあります。

身近に障害者の方がいないのでどう接したらいいか分からなかったです。

障害受容に悪戦苦闘

就労移行支援で無事に契約を結び本格的に障害者雇用の就活に向けてスタートしました。

プログラムを受けたり、障害者雇用のインターンに行ったりしました。

そんな中でも就労移行支援のスタッフさんと面談する機会がたびたびありました。

スタッフさんと面談していくうちにある課題が出ました。

それは障害需要が出来ていないことです。

もっと言えば障害者雇用をチャレンジする覚悟があるかと問われました。

就労移行支援に入る前でもこの問題について悩んでいましたが、就労移行支援に入った後でも自分が障害者だというのが認められなくて悪戦苦闘をしていました。

プライドが完全に邪魔をしていて、どうしても障害者雇用に抵抗感を感じていました。

このプライドの原因として、そもそも私はうつ病が障害だと思っていないからです。

うつ病はそのうち治りますし、うつ病が原因で今の生活に影響が出ている訳ではありません。

ですが、うつ病が原因で体調不良になって短期離職をしているのですが、それが自分で認めることが出来なかったのです。

当時の私が目指していた働き方としては職場の周りが大半が健常者で障害者の人は少ない会社を目指していました。

こう考えた理由として私は障害者手帳を持っているけど、軽度なものだから健常者と一緒に働けると思っていました。

ですが、実際にはこういった職場は限られていて多くの場合、障害者の為に作られた特例子会社や部署に配属されることが多いです。

私は情けをもらって仕事させてもらっていることに凄い抵抗感を感じていました。

このような考え方をする理由として商社の営業をやっていたこともあって仕事は貰うものではなくて、自分で見つけに行くという考えて方がこびりついたことが原因です。

そのため、障害受容するまでかなり時間がかかりました。

障害受容するためにしたこと

私の場合は障害受容するためにまずしたことは、本当に障害者雇用にするのか今一度考え直したことです。

就労移行支援に入る前にも考えていた時期がありますが、足りなかったのかなと思っています。

安心して長く働くためにはどうするべきか考えました。

時には両親にも相談しながらひたすらに考えました。

最初に考えていたころはしんどかったですし、うつ病になったことを後悔した時期もありました。

ですが、いろいろ考えているうちに「何のために働くのか?
」という素朴な疑問が出てきました。

もちろんお金の為に働きますがそれ以外にもないかと考えました。

そこで私はあることに気づきました。

それは今までの仕事をモチベーションを他社からの評価に依存してたことです。

そのため、周りからどう見られているかすごく気にしていました。

なので、レッテルを張られることがすごく嫌なので障害者雇用に抵抗があると気づきました。

私は仕事のあり方やモチベーションを変えるために別の見方で考えるようにしました。

いろいろと考えた結果、仕事は自分の為にすればいい、スキルを磨くために仕事をすればいいと考えるようになりました。

この考え方にするまでに物凄く時間がかかりました。

このような考え方に変えてから障害者というレッテルには気にしなくなるようになり、特例子会社や障害者雇用の部署に入ることに対する抵抗感がなくなりました。

また、障害者雇用の偏見が減ったきっかけもありました。

それは障害者雇用のインターンです。

インターン先は障害者だけで仕事をしていたのですが、この人たち本当に障害者なのか?と思う場面が多く、私の障害者雇用のイメージが大きく変わったことが大きかったです。

一般就労と違う履歴書

障害受容をしながら同時並行で進めていたのは書類作成です。

書類と言っても履歴書と職務経歴書を作成していました。

一般就労とは違って履歴書にはうつ病の発症時期や経緯について詳細に書きました。

職務経歴書には今まで通った就労移行支援の経歴を付け加えました。

書類を制作するにあたって一番手こずったのが病気の経緯についてです。

「なんで発症したのか?」「きっかけは何だったのか?」「今の症状は何か?」と細かく書かないといけませんでした。

私はうつ病になってから、かれこれ5年以上経つのでうつ病の発症のきっかけはほとんど忘れていたので思い出すまで苦労しました。

あと、履歴書には合理的配慮を書かないといけませんでした。

合理的配慮とは仕事をするにあたって障害の特性上必要とされる配慮のことです。

例えば、車いすの方だったら階段が上るのが物理的に厳しいため坂道やエレベーターが必要とされる配慮です。

車いすや聴覚障害などの障害は何となく必要とされる配慮はイメージ出来ましたがうつ病に必要とされる配慮は何だろうかと悩みました。

私が障害受容に苦戦していた時にこの合理的配慮を考えた時があって、その時の私の結論として合理的配慮はいらないだろうと思っていました。笑

本当に何も思いつかなかったですし、配慮がなかったら企業側も楽だろうと思っていました。

もちろんこのことを話したらスタッフさんには怒られましたけどね。笑

私の合理的配慮の作り方としてスタッフさんに相談しながら作りました。

久しぶりに仕事をするから最初は時短で働いて徐々にフルタイムにしていくことや大きな音がすると集中できなくなるからイヤホンをするなどを書きました。

求人検索開始

履歴書などの書類を作りつつ求人検索も開始しました。

私はハローワークの求人を中心に検索を行いました。

障害者雇用のハローワークの求人を見たことがある人なら分かると思いますが、ネットで検索すると会社名が伏せている企業が結構あります。

この名前を伏せている会社はハローワークに実際に行くと教えてくれます。

そのため、私は何度もハローワークに通いました。

私の就活の軸の一つに「会社の事業に興味を持つこと」があるため会社名を知ることはかなり重要な要素でした。

障害者雇用も一般就労と同じで様々な雇用形態があるのでその求人が正社員か契約社員なのか見極める必要がありました。

ただ、障害者雇用は正社員の求人票はかなり少なく、契約社員やアルバイトが多かったです。

私はこの会社で働いてみたいというのが少なかったので求人検索で苦戦しました。

私の求人検索の仕方として最初は自宅からなるべく近くで事務的な仕事を中心に探していました。

そこから徐々に広げていって会社の事業内容が面白そうなところを選び応募しました。

2週間に1回の模擬面接

私が通っていた就労移行支援では申請を出せばいつでも模擬面接を受けることが出来ました。

よくスタッフさんに「2週間に1回は模擬面接をした方がいい」と言われました。

正直、模擬面接を受けるのがめんどくさかったですが、障害者雇用の面接は今まで一度も受けたことがなかったので模擬面接をひたすら受けていました。

私は今まで面接をたくさん受けてきたので少し自信があったのですが初めて障害者雇用の模擬面接を受けたとき、一般就労ではまず聞かれない質問のオンパレードでした。

一般就労の面接では志望動機や今までの経歴を聞かれるのがメインですが、障害者雇用の面接では病気のきっかけや経緯を中心に聞かれました。

あと、普段のストレス対処法や生活リズムも聞かれました。

私の知っている面接とはあまりにも違ったので模擬面接はたくさん受けたほうがいいなと思い、定期的に受けるようになりました。

いざ面接へ

気になった企業の求人に応募を出したら、書類選考が無事に通り面接を受けることになりました。

障害者雇用の面接では就労移行支援のスタッフさんと同席することが多いです。

基本的には私が話して、時々スタッフさんに質問が飛んできました。

一般就労の面接では一人で話すことが多いので、スタッフさん同席の面接はいつもとは違った緊張感がありました。

初めて障害者雇用の面接を受けたときはスタッフさんが横にいる状態で話していたので少し恥ずかしい気持ちがありました。

ですが、面接に集中していくとその恥ずかしい気持ちがなくなっていきました。

面接では基本的には模擬面接で受けた質問が飛んできて、うつ病の発症にきっかけや経緯などを細かく聞かれました。

他にも履歴書に書いた合理的配慮の確認も行いました。

上の記事に書いたのですが、個人的にも驚いた質問があって「服薬している薬の種類は何種類ありますか?」「なんでこの通院頻度なのですか?」と聞かれました。

障害者雇用の面接ならではの質問だと思いました。

面接が終わって結果を待っている時、思った以上に時間がかかったことにも驚きました。

これは会社によってまちまちだと思いますが、平均して1週間ぐらい待ちました。

一般就労では2,3日で面接結果が来ることが多かったので、障害者雇用の面接ならではのことかなと思いました。

無事に内定を獲得

2度の面接と筆記試験を受けて無事に内定を手にすることが出来ました。

あとは入社日まで待つと思いきや、まだやることがあります。

就労条件の確認の面談と合理的配慮の確認の面談です。

就労条件の確認の面談は一般就労でもしたのですが、仕事内容の確認や給料、休みなどの確認をするために面談を行いました。

合理的配慮の面談では私、就労移行支援のスタッフ、企業の3者で合理的配慮の確認を行います。

終わりに

障害者雇用を受けようか悩んだ月日が約3か月、就労移行支援で過ごした月日が約8か月、トータルにして約1年かけて障害者雇用で就職することが出来ました。

本当にいろいろあって悩んで考えた1年だと思います。

平坦な道のりではなかったですが無事に就職できて良かったと思います。

もし障害者雇用を考えている方がいらしたら、私の経験が少しでも活かしてもらえれば幸いです。

ここまで読んでくださってありがとうございました。


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