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花水木の季節

学食がよっぽど食べたくないと思わなければ、私は食堂でお昼ご飯を済ませるのが好きだ。たとえ2限の後すごい行列ができている日でも。

今日はご飯を食べながら、それはなぜだろうと考えていた。

食堂にいけば、嬉しそうな、寂しそうな、幸せそうな、恥ずかしそうな、冷たそうな、温かそうな、焦っていそうな、解放されたそうな、落ちつかなさそうな顔々を、目にすることができるからと思う。

自分がそんなに感情があふれている空間にいると、その様々な感情を敏感に察知し、反応する自分が生きているんだと実感できる。周りが込み合っていて、騒がしいが、自分の中は静かだ。

そして、自分にもこんな時期があったなと感嘆する。

学部のときは、周りの人をゆっくり観察することができなかった。

一人の場合は、返却口のすぐ隣に座っていて、ご飯がおいしい時はそのおいしさをよく味わう。まずい時はさっさと済ませる。友達と一緒の場合は、友達とのおしゃべりに熱中する。季節の変わり目には窓の隣に座って、ご飯を食べながら季節の変化を楽しむ。寂しい時もあれば、楽しい時もあった四年間だった。

時が流れ、そんな時期を過ごした私は、そんな時期を過ごしている彼らを見ると、不思議な気がする。自分の人生が繰り返されたように。

いまの私は、誰の人生を繰り返しているのかな??

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