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海外在住の日本人が、将来日本に帰国する際の注意点[税金、相続等]

先日、アメリカにもう70年近く住んでいる親族から相談。老後は日本に帰国する可能性も含めて検討しているとのこと。しかし、アメリカに持ち家や銀行口座などの資産があるため、なるべく資産を減らさずに(節税しながら)日本に移すにはどうすればいいか?相談できる専門家を探しているとのこと。

これは、ビザやグリーンカードでアメリカに住んでいる日本人であれば、年齢に関わらず誰しも考えたことがある問題だと思った。いろんな弁護士や税理士を探しつつ、関連の講座にも参加したので、得た情報を記録として残していきたいと思う。

人生の後半戦を準備するための2つのフェーズ

老後に向けた準備には大きく2つのフェーズがあるという。それが、

①エステート・プランニング
②エステート・アドミニストレーション

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①は、現在から「婚姻・出産・離婚」や「財産購入」「会社設立」など、「退職」までの期間に様々な準備をするフェーズ。②は、自分や配偶者などが他界した時に手続きが発生するフェーズのこと。

様々な準備、というのは、例えば、
・婚前契約
・生命保険の加入
・婚姻後の財産の取り決め
・節税
・起業、事業継承
・リタイアメントに向けた手続き
・医療に関する委任状
・財産に関する委任状
・遺言書
・リビングトラスト
などがそれに当たります。

ここで重要なのは、①エステート・プランニングがしっかり行えていないと、②エステート・アドミニストレーションの時に揉めたり、税やそれにかかる手数料をたくさん持っていかれてしまうということ。そうならないために①のフェーズで準備をしっかりしておきましょう、というのが大前提の考え方になる。

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