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雨の日のツーリング

 初めて行く場所、特に個人経営のお店などは少しばかり緊張します。
僕が人見知りだからか、それとも単に他人が怖いからなのかは分かりませんけれど、とにかく今までそういったお店は敬遠しがちでした。

そんな僕ですが先日、ツーリング🚗がてら個人というか夫婦で営んでいらっしゃる『Pecoぱん』というパン屋さんに行ってきました。
2か月ほど前に会社の先輩から勧められまして、先の理由もあってなかなか行けずにいましたが、一日雨の予報で他にやることも無かったので気分転換も兼ねて。

その小さなお店は、外観も店内の雰囲気もとても良い感じで、「なんか好きだな」と思いました。
店番をしていたご主人は優しそうな方で、そして僕は何を血迷ったのか「とても素敵なお店ですね」などと言ってしまったのです。

「ありがとうございます」

そう返してはくれましたけれど、僕は既に内心で後悔し始めていました。
だってもともと人付き合いが苦手、会話も苦手で、余程のことがない限り他人に話しかけるなどしないし、できない僕のことですから。

何故そのような暴挙に出たのかといえば、きっと覚えて欲しかったのでしょう。
柄にもなく“常連さん”への憧れを抱いたりするからですね。
その後は特に会話が弾む、なんてことはもちろん無く、そそくさとパンを3つ買ってお会計。良心的なお値段でとても良きでした。

「この先は行き止まりですので、帰るときは来た道を戻ってください。ありがとうございました」
帰り際にそう伝えてくださったご主人の優しさといったら。

僕なんかの為に、ご丁寧にどうもありがとうございます。生きててごめんなさいって感じでした。
同時に、レジの前のところに美味しそうなスコーンがあるのに気づきはしたものの、時既に遅し。
泣く泣くお店を後にしました。

お店の軒下から愛車をパチリ📷


思ったほど緊張でどうにかなることもなくて、何だかあっという間の出来事でした。
それだけに「素敵なお店ですね」などと余計で、かつ偉そうなことを口走ってしまったことが悔やまれます。

昔からそうなのです。普段は大人しくしていて、存在感が薄いとよく言われるくせに、たまに暴走というか、自分でも思いもよらないことをしでかしてしまいます。
そしてその度に激しく後悔するまでがお約束なのですが、学習しなさ過ぎますね。

気を取り直せていないけれど、『Pecoぱん』の次は近くにある『道の駅 ひたちおおた』へ。
こちらは会社の上司に勧められてから行こう行こうと思いながらも、なかなか機会というか用が無かったところ。
わざわざ行くのもな~、と思っていたのですけれど、調べたらさっきのパン屋さんの近くと分かったので今回出かけたついでに。

『道の駅 ひたちおおた』は比較的新しい感じがする綺麗なところでした。
道の駅好きなんです。人見知りでもぼっちでもその地域を感じられるところが良いと思ってます。
ここでは地元産の原材料を使ったお味噌と、かぶを購入。
機会があればまた来たいと思える良さげな道の駅でしたよ。

その後は大洗の海沿いの公園へ行って、『Pecoぱん』で買ったパンとセブンのホットコーヒー☕で海を見ながらの少し遅いお昼ごはん。
ただし雨☔。雨粒が車の屋根を叩く音が響いている車内は、少しばかり独りの寂しさを紛らわせてくれます。

左から豆乳パン、リスナッツ、カップ de チーズ


買った3つのパンはどれも美味しかったです。特に胡桃とザラメが中に入ったパンが気に入りました。また食べたいな。
ごちそうさまでした。😋

しばらく海を眺めてから帰宅。
ちなみに頭の中ではステキデスネー ステキデスネーがずっとぐるぐるしていまして、やっぱり慣れないことはするものではないと思いました。
ただの自意識過剰かもしれませんけれども。

僕はこんなに苦手なことが多くてしんどいのに、同じことを息をするように自然と、あるいは嬉々としてやっている人が多くいらっしゃるという事実に少々打ちのめされたり。

その日は慣れないことをやって、慣れない道を通って、何だか疲れたし悲しくなってしまいました。
好きで人見知りになった訳でも、口下手になった訳でも無いのに、何だか切ないです。
生きることが下手なのですね。

何事も他人に「してもらう」ことを考えてしまうのが良くないのでしょうから、自分で自分の機嫌を取れるようになるのがいちばんなのでしょうけれど。
そのためにはまず自分を否定しないこと。でも口で言うのは簡単でもなかなか難しいところです。
そして何よりも、感謝の気持ちを忘れないように、ですかね。

もし次に行くときは、楽しさや喜びをたくさん感じられたらいいなと思います。


読んでいただき、ありがとうございました。

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