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W55マスターズ800m日本記録 その3フォームと基礎体力づくり

30年ぶりのランニング再開から5年で日本記録達成。そこまでの道のりを書いています。

その1 はじまりは3kmダッシュ
その2 記録は「いつか」出るってことはない

走り始めた時、まず考えたのは、今度こそ基礎からしっかりやろうということでした。現役時代は、何も基礎を身につけないまま全国レベルまで行ってしまったことが、その後の伸び悩みにつながったと思ったので、自分なりに基礎からしっかりランニング人生を構築したかったんです。

現役時代は、フォームもめちゃくちゃでした。テレビの実況アナウンサーや新聞の見出しなどに使われる言葉は「荒削り」。褒めようがなかったのだと思います。

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307が私です。まさに「荒削り。男子800mで優勝した星野有くん(120)は、当時からめっちゃ端正なフォームで走っていました。

そんなことから、2018年にドリルなどの走技術に特化したEVOLU(現在はつくばのみ)に入会して、弘山勉コーチ、近野義人コーチのもと、せっせと動きづくりに励みました。

近野コーチは感覚をつかませるのが上手いんです。私は言葉で説明されてもよくわからなくて、身体で覚える方が合っています。

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さらに現役アスリートが指導する、阿見AC DREAMでもドリル修業しました。今は世田谷から土浦に引っ越したため休会中ですが、コーチたちも会の雰囲気も大好きです!
冒頭の走っている写真は、楠コーチと私です。

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↑楠康成コーチと中谷浩崇コーチ。

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↑私の後ろは田母神一喜コーチです。

阿見AC DREAMで現役トップランナーたちの話が聞けたことはとても刺激になりました。ジョグの時間には本当にあれこれあれこれ質問して、終了後は必死でスマホにメモって。

例えば、この↑写真、私は前傾していますが、田母神コーチはすごく体が立っています。次の回では、田母神コーチに写真を見せて「私は前傾しすぎですか?」と質問。「大丈夫です。僕はちょっと立てすぎてるところもありますから」とか。「その程度のことも聞いていいの?」みたいなこともたくさん聞きました。本当に心から感謝していますし、まだまだ頼りにしています。

冬季は、ひとりでサーキットトレーニングもやっていました。ラダーやメディシンボールなどを使ったトレーニングも現役時代は、陸マガで見るだけ。一度やってみたかったのです。

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公園でひとりやっていると、なかなか寂しいものがありますが、がんばっている自分に酔えば、寂しさを忘れます😄

そんなこんなで、フォームは現役時代よりも相対的に言えばいいほうなんじゃないかと思います。

ランニング再開直後と比べてもこんな感じ。

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重心の位置がかなり変わっています(ウェアもかなり変わりました😊)
ただ一言付け加えておくと、左の写真の時の方が調子はいいんです😅 
左は2018年に1500mを5’14”、右は2019年に800mを2’37”で、タイム的な評価で言うと2018年のほうがいいかも。
2019年は低調なシーズンでしたが、フォームは改善していたということでしょうか。


体幹トレーニングもそれなりに取り入れ、地道にやっていたものの、2’35”の壁がなかなか越えられないままW50は過ぎてしまいました。日本記録は、惜しいどころかカスリもせず。

このままではダメ。点と点がつながっていない。だいぶいいところまで来てはいるものの、もう一段階上に行かないと記録は狙えません。

そして2020年。コロナ禍であちこちの練習会が中止になり、いよいよやばいと考えました。そんなときに考えるようになったのがオンラインコーチングです。

古くからの知り合い、鈴木彰さんは、eA というメールサポートプログラムを提供していますし、竹澤健介コートと九鬼靖太コーチによるnote「市民ランナー高速化プロジェクト」では、竹澤さんが考えた桃澤大祐選手や市民ランナーの寺田さんのメニューを紹介しています。

私は実際に寺田さんのメニューを3週間ほどやってみたこともあります。めっちゃラクでした。とにかくやることが決まっていると、どう実行するかを考えればいいだけなので日々の生活がとてもスムーズ。

こういうの、いいなあと思ったものの、私の場合、仕事が忙しくなると生活が完璧に仕事中心になります。ランニングどころでなくなる。
そんな私がそういうシステムでうまくやっていけるのか、と思ってあまり具体的に考えることのないまま月日が経ってしまいました。

そんな時に出会ったのが、RDC(SWAC)の中谷圭佑コーチでした。

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2020年の9月。忙しかった仕事がひと段落した時に、ちょうどFacebookで中谷コーチが主宰しているファルトレク練習会を発見して申し込んだのです。たぶん前日とか前々日とかそんな感じ。

ウサイン・ボルトも野口みずきも知らなかったくらいなので、中谷コーチが西脇工業を卒業して駒澤大学に入学し、箱根駅伝で活躍したことも知りませんでしたが、
この間まで現役選手だった感じが全然なかったんですね。完璧にコーチでした。私なんて一皮剥けば、いまだに現役時代のトラウマを背負っています(それがパワーにもなっていますが)から、そのすっきり感がなんかよかった。

そこで中谷コーチが所属しているRDCのホームページを見ていたら、オンラインコースがあり、「これ、ええやん」と即決。わたしは人生なんでも即断即決です。

それがちょうど1年前の9月でした。


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