見出し画像

W55 マスターズ800m日本記録 その2 記録は「いつか」出るってことはない

30年ぶりのランニング再開から5年で日本記録達成。そこまでの道のりを書いています。

3kmダッシュの次に夢中になったのは200mのインターバルです。
自宅からそこそこ近いところにある済美山公園の競技場は、団体等の予約が入っていなければ無料で自由に使えます。開放感のあるとてもいい競技場です。

最初は200mを1本走ってみました。やっぱりトラックが好きだな~。そうして週に2日のトラック通いが始まり、2本、3本と本数を増やしていきました。

800mの初レースは、6月の大阪マスターズで3’06”95 
現役時代の大先輩、神戸ユニバのマラソンチャンピオン深尾真美さんと再会できてめっちゃうれしかったです。

画像1

当時シューズは、練習もレースもすべてスケッチャーズのGO WALK2。好きすぎて3足買いました。ヒモもついていないシューズってどういうこと? という感じですが、今や「アルファフライで走りました」という記事を書くようになったのだから進化したものです😆 スケッチャーズで走る竹内颯選手、応援しています!

2017年の成績はこんな感じ。
6月 800m 3’06”95 1500m 6’07”55
7月 800m 2’59”27 400m 1’18”43
8月 800m 2’50”41 400m 1’13”08
9月 800m 2'48"77 1500m 5’47”95
10月 800m 2'45"73 400m 1'12"77
なかなか順調です。

画像2

8月のレース。シューズがアシックスのソーティマジックに進化しています😄

10月の全日本マスターズでは、優勝しました。
この時、日本記録を目指そう、と思うようになりました。
当時私は52歳でカテゴリーはW50(50歳から54歳)。日本記録は2'29"です。
2'45"というのはまだまだ発展途上。
あと2年あるし、冬季トレーニングをしっかり積んでがんばろう、そんな気持ちでした。

順調だった2年目、ぐんぐん記録が伸びた!

2018年は春から、200mや400mに取り組みました。スピードをつけようと思ったのです・・・が、200mはスタートが難しすぎて断念。
4月 200m 32"59
5月 200m 31"25 400m 69"85
6月 400m 70"78 800m 2'35"51 
9月 800m 2’35”57 1500m 5’14”57 3000m 11’37”29
10月 400m 68"78 800m 2'36"99 1500m5'19"64 
12月 3000m 11'23"46

800mは2'35"まで来ました。1500mもいい感じです。
400mは狙っていた68”台に。ここからさらに記録を伸ばすには、もっと短距離的な動きを身につける必要がありますが、そこに労力をかける意味はないと思ったので、ここで終了。以降はレースに出ていません。

だけど800m、1500mも10月には打ち上がった感がありました。この先に進むにはどうすればいいのか。

この秋から冬にかけては、MK練習会や8プロ練習会に参加して長距離的なトレーニングにも積極的になり、ジョグの距離も増えました。20km走も2回ほど。2回目は4’45-30くらいでコンプリート。

世界室内マスターズにも出場。しかしその後原因不明の不調

2019年3月には、ポーランドで開催された世界マスターズ室内選手権にも出場(冒頭の写真はその時のもの)。
800m9位 2'37"74
1500m8位5'14"52

画像3

800m、1500mで優勝した先頭のドイツEva Trost は、東京五輪の1500mにドイツ代表として出場したKathi Trostのお母さんです。

1500mはわずかながらPB。800mもそれほど悪くはありません。
でも日本記録には遠い。

このあと体調がガクッと落ちてまるで走れなくなり、この年は、ほとんど記録は出せませんでした。
9月 800m 2’37”16
10月 1500m 5’33”71

完全に伸び悩んでいます。仕事が忙しくて練習が継続できない問題もありましたが、メンタル的にも落ちていました。「順調すぎると反動がある」という固定観念に縛られていたようにも思いますし、現役時代の「伸びなかった過去」に蝕まれている感じもありました。

やばい。どうやって立て直していくのか。

マラソンランナーに1500mでも太刀打ちできないのはなぜ?

2019-2020の冬は、かなり距離を踏みました。
私はトラックが好きで、長い距離が苦手と言っていましたが、マスターズで走るようになって、マラソンランナーたちの速さに舌を巻いていました。同世代の女性マラソンランナーたちは、800mや1500mも驚くほど速い。一緒に練習してもまるで歯が立ちません。

1500mのレースでサブスリーランナーの伊神佐登美さんとラスト200からスパート合戦を繰り広げ、ラスト50mで振り切られたこともありました。スピードでもかなわない。もうこれは私もしっかり距離を踏まないと勝てません。ちなみに伊神さんは1500mも5’04”で走ります。すごすぎる・・・。

全日本都道府県対抗マスターズ駅伝も兵庫代表として走りましたが、2年続けて区間賞が取れなかったんです。マラソンランナーたちが速い!
現役時代、私は都道府県対抗駅伝で8区(3km)で区間賞を取ったこともあり、400m、800mの選手というわけでもありませんでした。3kmくらいはなんとかなるだろうと思っていたんです。でもダメ。厳しい。思っていたより全然厳しい。

画像4

マスターズ駅伝で優勝した兵庫チーム。左から田中美香さん、私、鈴木純子さん、小林玲子さん、瀬口美香さん

これはもう心を入れ替えて長い距離に取り組むしかない。そこでジョグの距離を一気に増やしました。
2019年12月347km 2020年1月303km、2月314km、3月291kmと月間300km前後の走り込み。私にしてはけっこう頑張りました。

1月にはハイテクハーフにも出場し、1:32.04。このあとコロナの渦が広がりコロナ禍に突入。4月は仕事が忙しくあまり練習はできませんでしたが、5月6月とそれなりに走っていたつもりでした。

ところが・・・。
7月4日 1500m 5’36
7月12日 1500m 5’19
8月2日 1500m 5’12”56(PB) 800m2'36"

やっぱり伸びない。
そして2020年8月24日に誕生日を迎え、私は55歳に。
カテゴリーがW55(55歳から59歳)になり、W50の日本記録は永遠に出すことができなくなりました。タイムアウト。とてもあっけなかったです。

チャンス到来のはずがモノにできず


が、それは次のチャンスがやってきたことを意味します。
W55の日本記録は2'33" W50の2'29"よりもハードルが低くなります。チャンス到来。よっしゃ、がんばろう。

2020年の秋シーズン
10月 800m2’35”66
11月 1500m5’10”41(PB)

どういうこと??
800mで、どうしても35”が切れません。
私って最初から速いけど、そこから伸びないの?
また? また同じ?
現役時代と同じことを繰り返しているように思えてガックリきました。

自分ではランニングを再開して以来、ずっとコツコツやってきたつもりです。それなりに真面目に取り組んで、苦手のジョグも増やしました。ハーフマラソンだって走った。
それなのに。

30年間一切、陸上競技に触れなかったくらいのトラウマに負けそうになりました。
どうする?

この時、ただなんとなく練習しているだけでは記録は出せない、と気が付きました。
「真面目にやっていれば、いつか記録は出る」ってことはない。
昔のことなんかどうでもええやん。
しっかり気持ちを込めて練習するのみ。何がなんでも「出す」と決めよう。しっかり狙っていこう。
そう決めたのが、1年前のことでした。

画像5

シューズのダサさもさることながらウエアもダサかったです。「カーブスで運動を始めたばかりのおばちゃん」にしか見えませんでした😂




この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?