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気取った文章を書くのが好き。ネガティブな感情がおさまらない時のストレス解消として書くこ…

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気取った文章を書くのが好き。ネガティブな感情がおさまらない時のストレス解消として書くことが多いです。まともな人間ではないので、書いている内容もまともではありません。よろしくお願いします。

最近の記事

子どもに「いい親だ」と思われたい

 心の底にこのような幼稚な願望をもつ親は、はっきり言って毒親である。親になるべきでないのに親になってしまった人間である。子が親に「愛されたい」という欲求をもつのは自然であるが、親が子に同じ欲求をもつのでは関係が逆転してしまう。そのような親の下に生まれた子に待っている世界は地獄以外の何物でもない。  例えば、親は、自分が子どものころ、自分の親が仕事ばかりで全然自分にかまってくれなかった。それでずっと寂しかったのを我慢して生きてきた。本当は、同級生の家庭のように、誕生日パーティ

    • 自分しか見えていない人、言葉の表面しかとらえられない人

       息子の就職先について口出しするのを止めない母親がいる。息子にどこの会社に就職するつもりなのか聞いた。すると、他県のAやBという会社を希望しているという答えが返ってきた。しかし、母親は 「A、Bかぁ。地元で就職してくれると嬉しいけどなぁ。」 などと言ってやまない。長年のこうした減らず口についにしびれを切らした息子が怒りだして、 「うるさい! 口出しするな! 僕の自由だろ!!」 と怒鳴った。これに対して、母親は次のように言う。 「いや、別に強制じゃなくて、単なる提案のつもりだっ

      • 飯田真=中井久夫『天才の精神病理 科学的創造の秘密』(岩波書店・2001年)

         我々凡人は、しばしば天才に魅了される。現に、インターネットにしろ何にしろ、天才の名言や習慣などの情報を取り上げれば枚挙に遑がない。これらの情報を羅列したWebページなどはすでに目が腐るほどに見飽きているくらいである。  そして、これらの情報を参考に、天才を見習って自分自身も彼らのように秀でた頭脳を得たり、華々しい業績を残したりしたいと思っている人も少なくなかろう。このような態度は、凡人ならば誰もが一度は抱いたことのある天才への憧憬感情に由来する。むろん、筆者自身も例外では

        • 自己否定についての考察(Ⅳ・完)——自己否定フィルターの無力化、おわりに

           以下の記事の続きです。  5.自己否定フィルターの無力化 以上の内容を踏まえて、自己否定フィルターを無力化するために筆者が大事だと考えていることを以下に挙げる(もっとも、筆者自身もまだ治療中の身であるのだが)。  ⑴.自分の心の傷を自覚する  まずは、自分の心の傷を自覚することである。おそらくこれが一番難しいと思う。これまで関わってきた人たちを疑うのは、あるいは心苦しいかもしれない。とくに家族や夫婦、これまでの友人や恋人などの場合はそうである。彼らは大切な家族であり、

        子どもに「いい親だ」と思われたい

        • 自分しか見えていない人、言葉の表面しかとらえられない人

        • 飯田真=中井久夫『天才の精神病理 科学的創造の秘密』(岩波書店・2001年)

        • 自己否定についての考察(Ⅳ・完)——自己否定フィルターの無力化、おわりに

          自己否定についての考察(Ⅲ)——自己否定フィルターの形成

           以下の記事の続きです。  4.自己否定フィルターの形成 ⑴.過去に受けた心の傷  さて、この否定的な意味に満ちたフィルターを無力化するためには、第一に、これが形成された原因を探らなければならない。  筆者は、過去に受けた心の傷が自己否定の苦しみの根源なのではないかと考えている。親や家族に愛されなかったこと、信じていた友人や恋人に裏切られたこと、あるいは、いじめやハラスメントを受けた経験などが考えられる。いずれにせよ共通するのは、自分にとって重要な他者からありのままの自

          自己否定についての考察(Ⅲ)——自己否定フィルターの形成

          自己否定についての考察(Ⅱ)——自己否定フィルターの作用

           以下の記事の続きです。  3.自己否定フィルターの作用 自己否定フィルターの作用について、もう少し詳しく考えてみる。  ⑴.すべてを自己否定的に解釈することの恐ろしさ  2⑴で、自己否定者はすべての出来事を自己否定的に解釈すると述べた。言葉で表すことは簡単であるが、実際このような思考回路は想像を絶するほどに恐ろしい。  我々が直面している最も基本的な現実は、我々自身が存在しているという事実である。しかし、自己否定フィルターを通してこの現実を見れば、「本来存在してはな

          自己否定についての考察(Ⅱ)——自己否定フィルターの作用

          自己否定についての考察(Ⅰ)——はじめに、自己否定者の思考・行動様式

          [全体の目次] 1.はじめに  ⑴.自己肯定者と自己否定者  ⑵.本稿の展開 2.自己否定者の思考・行動様式  ⑴.頭の中の濾過装置——自己否定のフィルター  ⑵.自己否定的努力  ⑶.誇大な自己像 -----ここまで記事(Ⅰ)----- 3.自己否定フィルターの作用  ⑴.すべてを自己否定的に解釈することの恐ろしさ  ⑵.強迫的な努力と休むことに対する罪悪感  ⑶.対人関係における視野狭窄  ⑷.一人の過ごし方もわからない -----ここまで記事(Ⅱ)----- 4.自己

          自己否定についての考察(Ⅰ)——はじめに、自己否定者の思考・行動様式

          子育てについて——子どもの視点から

           1.はじめに これは、筆者が心の苦しみから抜け出すために勉強したことや筆者自身の経験を基に、子育てについて考えてみたものである。プロフィールには書いていないが、筆者は現在学生である。そのため、ここで書いたことは、子を育てる経験のない若造が持つ一つの理想論の域を出ない。それでも、子どもであった経験から、子どもの視点に立つことはできると思っている。予めご留意願いたい。  2.無価値感に苦しむ人 ⑴.「自分には価値がない」という思考  「無価値感」という心情がある。「自分に

          子育てについて——子どもの視点から

          自己肯定感について

           1.はじめに 問題解決の基本は、その問題の原因を除去することである。ケガをしているために足が痛いのであれば、そのケガを治せば足の痛みはなくなるし、電池切れのために時計が動かないのであれば、電池を入れ替えれば時計は再び動き出す。したがって、アプローチの第一段階は、その問題の原因を探ることから始まる。  ところで、現実には、様々な心の不調に苦しむ人たちが少なくないだろう。それは、対人恐怖であったり、「自分には存在価値がない」という無価値感や、それに伴って「自分なんかが生きて

          自己肯定感について