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『図書館のお夜食』原田ひ香

タイトルが魅力的すぎて、
ずるいなぁって思いながら読むことにしました。
こんなタイトル、絶対スルーできない。

亡くなった作家の蔵書のみを取扱う、
夜だけ開館している図書館が舞台。
樋口一葉と1文字違いの樋口乙葉は、
寮付きのこの図書館で働くことになり、
東北からやってきた。そこで働くのは、
過去に何らかの形で本に関わってきた人ばかり。
図書館の司書、書店の店員、古本屋のオーナー。
本当ならば利益相反もあり関わりのない人達が、
この図書館では垣根なく働いている。
誰も姿を見た事のない、謎に包まれたオーナー。
乙葉はその存在をずっと気にしている。
謎は多いけれど、平和な図書館。
そんな平和な日々にトラブルが舞い込みます。

伏線回収があるものの、
ものすごく消化不良で物語は終わってしまった。
読みながら、
(え?もう頁が少ないけど?終わりそうだけど?)
なんて思いながら、本当に終わってしまった。
あの後どうなったの?みんなは?
どうしても自分の中で整理しきれない。
もう少しだけ描いて欲しかったなぁ。

この図書館には、
作品にちなんだ料理を出す食堂がある。
各章でそんなご飯が登場するのだが、
その中でも食べてみたいなぁと思ったのは、
向田邦子の妹がやっていたお店、
「ままや」で出された人参ご飯。
人参と油揚げだけとは思えない旨みだという。
ちょっと検索したらレシピもありました。

【材料】
米 3合
人参 1.5本
油揚げ 2枚
水 適量
❬煮汁❭
出汁 1カップ
酒 大2
濃口醤油 大2
砂糖 大1

【作り方】
①米は炊く30分前に洗い、ざるに上げておく。
②にんじん、油揚げは長さ3cmの千切りにし、
煮汁を煮立てた中に入れて煮る。
粗熱を取る。*煮すぎないこと。
③②の煮汁は米と一緒に炊飯器に入れ、
1割少なめの水加減にし、
にんじんと油揚げを上に乗せ、
普通のご飯と同じように炊く。
④炊き上がったらご飯と具をざっくり混ぜ、
器に盛る。
これは作ってみたいなぁ。

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