見出し画像

30代半ば女性が次のキャリアステージに進む勇気をくれる本

"What got you here won't get you there"

これは、私が最近読んだ本『How Women Rise』の副題です。
(日本語訳書あり。ただ、邦語タイトルに違和感があるので、英語タイトルを紹介します。)

"今までのキャリアにおいて自分を助けてくれてきた武器が、次のステージにおいてはむしろ行手を阻む妨げになる。"
この副題は、まさに最近の自分が感じていた問題意識そのもの、exactly what my intuition has been telling meでした。

本の内容も素晴らしく、男性社会でキャリアに孤軍奮闘する中堅女性必携の書と感じましたので紹介させてください。

このタイトルに共鳴した背景について私個人の話をすると、

20代から30代初めの若い頃は
男性社会であっても、献身的に仕事に向き合い、勤勉に専門性を高め、誠実に目の前の依頼者に向かい合っていれば、
それがある程度の場所まで連れていってくれる希望と実感がありました。

だからこそ、
男性だけの打合せの中で私が発言した途端、兵士モードから「どうしたのお嬢ちゃん、なになに?」と猫撫でモードに急変する男性がいても、

また、会議に出てきた私が女性だと分かるや急に緊張感が緩みホッとした顔を見せる人がいても、

そして、女性の尊厳を否定する行動に対して私が毅然と発信したNoに対し、「怖い」と まるでこちらの問題であるかのように責任を転嫁し茶化してくる男性がいても、

「相手側の問題」と頭で割り切ってスルーできていました。
(会社の外でも、ぶつかりおじさん、妻サイドをガン無視する営業マンetc...事欠きませんよね。)


けれども、30代半ばになり自分のキャリア目線を一歩先に進めようとした瞬間に、
自分は男性から "まともに話を聞く価値のある一人の人間。対等の存在。チームに入れてやっていい人間" として見られる必要性があるのだ
という見えないほど高い壁、そして乗り越える意味があるのかも分からない壁が目の前に一気に立ち昇り、
それが私の仕事場での感情を日々支配するようになってきてしまいました。

上に挙げたような一つ一つの"当たり前の日常"、"悪気のない人々の言動"に大きく心が乱され、
社内を見渡しても似たような立場の駐在員女性がいないことで益々不安が募り、

女性であることのアウトサイダー性・部外者性を日に日に強く感じ、孤独が増していきました。

男性同士でツーカーの関係を作り上げていく "会社" というゲームの蚊帳の外に私は居て、
それなのに、男性の手によってただ都合よく活躍 "させられ" ようとしている…


まるで、男性サッカーチームに入りたいけども入れない女性マネージャーのような所在の無さと虚しさを味わっていました。

私はメンタル・気力強者ではありませんので、名誉男性になることは絶対にできません。
「もうこの場所での私のキャリアはここまでかな。」
と本気で思い詰める日々が3ヶ月程続きました。

(海外生活ですと、対面で話せる同性親友が近くにいないことも厳しいですね。)

そんな中で出会ったこの本。

以下で引用するように、多くの誠実で勤勉な女性が備えている12の武器を手放し、次のステージに進む為に新たなマインドセットを手に入れる重要性・方法を指南してくれます。

本を読み進めていく程に、
「メンタル・気力強者ではない普通の女性達が、同じような悩みに同じように向き合って乗り越えてきた。私にも仲間がいるんだ。」と確信を強めることができます。

そして、「環境や他人は変えられないのだから、自分が変わっていこう」と、腹を括りつつ初心に返らせてくれるのです。

実例も豊富で、自身に近い状況にいる女性のストーリーを見つけられる可能性も高そう。

「(以下で引用した12の )"今までの武器" を手放して、行きたいところに行ける足腰を鍛えよう!」と思わせてくれる良書、ぜひおすすめです。

女性を足止めする12の行動についてお話ししていこう。
1 自分の実績をきちんと言わない
2 あなたの仕事ぶりをほかの人が自然に気づいて報いてくれると期待する
3 専門性を過大評価する
4 人間関係を築くだけで活用しない
5 初日から協力者を得ようとしない
6 キャリアより仕事を優先する
7 完璧主義の罠に陥る
8 喜ばせたい病
9 矮小化する
10 やりすぎる
11 反芻する
12 自分のレーダーで注意散漫になってしまう

コーチングの神様が教える「できる女」の法則

この記事が参加している募集

最近の学び

人生を変えた一冊

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?