「3つの資本」とは? これからの時代を豊かに生きていくための条件
日本において新型コロナウイルスが蔓延し始めて、早2年程度が経過しようとしています。
現在においても日に日に感染者数が増えていたりと世間やメディアではあまり明るいとは言えないニュースがほとんどかもしれません。
一方で、この時代だからこそ急成長している業界・企業、あるいは個人も多くいることは確かです。
今回は、これからの時代をより「豊か」に生きていくためには何が必要なのかについて書いていきたいと思います。
はじめに
物事に対してどのように捉えて生きていくかが今後の人生の命運を左右することは言うまでもないかと思います。
混沌とした時代のなかでも、今後の未来を「豊か」に生きていくにはどのように動けばいいのか。
そして、その豊かさを実現するためには何を手にすればいいのかを考えていく必要があります。
豊かさを表現する意味で「幸福」という言葉があります。
作家の橘玲氏の「幸福の資本論」という書籍にて、その幸福の概念について詳細が書かれています。
豊かさとは
「幸福」という言葉を用いると少しスピリチュアルだったり自己啓発チックな印象を思い描きますが、この本では「幸福」とは「人生においてどれだけ資本を築いていくか」という観点で描かれています。
著者の橘玲氏曰く、幸福の条件を3つに集約しています。
(1)自由
(2)自己実現
(3)共同体=絆
そして、これらに対応するのが、
(1)金融資産
(2)人的資本
(3)社会資本
であると言います。
金融資産は「自由」を、人的資本は「自己実現」を、社会資本は「共同体=絆」という幸福をそれぞれ生み出すと言われています。
それぞれの資本の特徴について見ていきたいと思います。
金融資産
金融資産とは、すなわち経済的独立に必要なインフラを構築することです。充分な金融資産を築くことによって「自由」が得ることができます。
金融資産を築くということは十分な貯蓄や不動産資産があれば、労働しなくて済むので「自由」を得られるということです。
人的資本
人的資本とは、仕事から「やりがい」「生きがい」を得ている状態のことを指します。
言わば、仕事において「自己実現」している状態が幸福な状態を生み出すと言われています。
例えば、いくら会社の給料や福利厚生等の条件が良くても、それに比例して人々の幸福度が高まっていくとは限りません。
さらにはただ好きなことだという理由だけでお金稼ぎのためにやると、それ自体が好きでなくなってしまうこともよくある話です。
やりがいや生きがいというのはお金に換算できないモノだと言われています。
一方で、やりがいだけを求めてその他の金銭や待遇等の条件を見捨てるのも本当の意味での幸福とは言い難いと思います。
やはりお金とやりがいなどのバランスだったり、人の価値観や心理に左右されることも大きいが、共通して言えることは仕事や特定の領域に「自己実現」していくことが幸福な条件といえるでしょう。
社会資本
社会資本とは、幸福を考える上で最も重要な要素であると言えるでしょう。それは仲間やコミュニティの存在、いわば「共同体」です。
従来より社会的な動物であるヒトは、共同体の仲間から評価されたときに幸福を感じるようにプログラムされていると言われています。
たしかに仕事でもスポーツでも何事も同じかと思いますが、目標を達成したときや試合に勝ったとき、自分の成長を感じられたときに一緒に頑張っている仲間から称賛されたり、あるいは切磋琢磨している瞬間はとても貴重な体験であるし、何事にも変えがたいモノだと思います。
極端な話、どれだけお金があって、仕事にやりがいがあってもそれを共有し合ったり称賛をし合えるような仲間の存在がなければ孤独な状態といえるでしょう。
やはり、「金融資産」「人的資本」「社会資本」すべての項目で高めていくことが人生を豊かにしていくために必要な要素だと言われています。
3つの資本を築くためには?
このように3つの資本を形成していくことによって、人生をより幸福にしていくことがわかりました。
とはいえ、どのように形成していくのかはなかなか書籍などの情報だけでは実現しようがありません。
やはり現実の世界において資本を形成している資産家や実業家から生きた知識を学んで行動していくことが大切だと思います。
3つの資本は「幸福の資本論」が提唱している考えですが、私がこの概念を初めて知ったきっかけはワクセル主催・嶋村氏から教わりました。
自身も3つの資本を形成されており、投資家、映画プロデューサーなど実業家として多方面で活躍されており、人生を豊かにしていくための必要な要素を体現されていました。
実際に現実の世界において実現されている方からの実体験を聞くことによってよりイメージ等も湧くと思います。
おわりに
近年よく言われている老後問題については、本書の中で「老後とは『人的資本をすべて失った状態』のこと」のこと指しています。
老後になるということは、会社員でいうと定年を迎えたり、早期リタイアすると給与は無くなり年金以外の定期収入が無くなります。
つまり「働く」という人的資本がなくなります。
人生100年時代と言われるこの世の中で、老後という人的資本を失った状態の期間が長すぎると言われています。
そういった中で老後も充実してゆとりをもった状態で生きていくためには「金融資産」や「社会資本」が必要となることは言うまでもありません。
もちろん、「億万長者やお金持ちにならなければ幸福ではない」「家族や仲間がたくさんいなければ幸福ではない」等と一概に言うことはできないかもしれません。
しかしながらも豊かな人生になっていくためには3つの資本はとても重要な要素であり、かつ切っても切り離せない関係であることは言うまでもないでしょう。
新型コロナウイルスが蔓延し始めて早2年が経過し、これから更に時代も大きく変容していくでしょう。
何が豊かか幸福かは個人の価値観に委ねられますが、どんな時代でもそれぞれが豊かになっていくためには、個々人のこれからの行動にかかっているということは間違いないでしょう。
参考文献
‐幸福の資本論1‐「幸福な人生」を実現するために必要なものとは?
幸福は「3つの資本」のうえに成り立っている? 8つのパターンから「目指すべき人生」を選択する方法
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