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こんなに違う!【コンサル転職】アクセンチュアとEYが同じ職種に求めること

最近ますます人気のコンサル就職。
応募者も多いですが、求人も多いです。各ファームの求人を見ると、ファームが求める人物像が分かるかも?
今回はアクセンチュアとEYの求人を比較しました。
(3~5分で読める記事です。約1,800文字)

1.そもそも職種によって求人って変わるの?

「コンサルファームで同じような案件をやるんだから、求人なんてどこも一緒でしょ?」と思っている方もいるかもしれません。これは違います。
これには近年、(IT)コンサルファームが抱える慢性的な人不足が影響しています。

ファームが最終的に求める人物像は、どこも大きくぶれないと思います。
「売り上げを取り、QCDを守って案件をデリバリーすることができる、そんなPMが欲しい」といったところでしょう。
しかし、近年DX案件など、コンサルファームの案件が増えてきて、アサインするコンサルタントが不足傾向です。

DX案件を上手に捌いた経験を持つ転職希望者なんて早々出てきません。そこで、どうやってそうした案件を捌けるコンサルタント候補を見つけるか、応募してもらうか(つまり求人)に各社の創意工夫が生まれるわけです。

2.具体的にどう違うの?

では、具体的な求人をもとに比較してみましょう。本日はアクセンチュアとEYの製造領域に関するコンサル求人です。

①アクセンチュア <世界先進事例多数>生産・操業の革新を支援するIndustryX コンサルタント (Digital Manufacturing & Operations)

②EY 【Sector_AM&M】自動車・運輸業界向け ビジネスコンサルタント

仕事内容の違い

まずは仕事内容を比較してみましょう。

アクセンチュア
・生産データ分析とKPI予測モデルによる、ものづくりPDCAの確立
・生産及び物流領域におけるクライアントのロボット技術やAI等を活用した自動化や生産管理/計画の最適化

EY
・グローバル自動車会社の業務/システム改革の計画策定・実行支援

表現の違いはありますが、プロジェクトのテーマやプロジェクトで取り組むことを考えると大差ないことが分かります。
どちらもデジタル技術を使った業務を変える企画立案、実行プロジェクトが多そうです。コンペで競合しているかもしれませんね。

応募資格の違い

では、応募資格を比べてみましょう。

アクセンチュア ※太字:注目箇所
【必須(MUST)】
以下のいずれかの経験をお持ちの方
・製造業/エネルギー産業の事業者での業務経験(生産、保全、品質管理等)
・コンサルティング会社での業務経験
・ソフトウェアやSI企業における、システム構築プロジェクト経験
・製造業/プロセス・エネルギー産業向けのプロジェクトマネジメント経験

EY ※太字:注目箇所
【必須(MUST)】
【必須要件(何れかを満たしていること)】
◆マネージャー以上
・グローバルコンサルティングファームにおけるプロジェクト・マネジメント/セールス経験
・自動車会社における新規事業立ち上げ・業務のマネジメント経験
◆シニアコンサルタント
・グローバルコンサルティングファームでの経験
・自動車会社における各種業務の知見・経験
・英語をはじめとした外国語を活用した業務・プロジェクト経験

求める能力が違うことにお気づきでしょうか?
アクセンチュアは「システム構築プロジェクト経験」や「プロジェクトマネジメント経験」など、システムへの勘所がある人が求められるような書き方です。
その一方で、EYは「自動車会社における各種業務の知見・経験」が必須とのことです。

なんで違うの?

DX案件でやることは仕事のやり方自体を変えることです。そして、仕事は業務とシステムの両輪で成り立っています。その両方を持ち合わせた人を獲得することは困難なので、
・アクセンチュアはシステム
・EYは業務
を重視して採用を進めた、と解釈できるでしょう。

3.まとめ

本記事では、同じ職種でもファームによって求人が異なることをアクセンチュアとEYの具体例を使って説明しました。

その背景には、今ホットなDX案件を捌くスキルをすべて持った人がいないことがあります。求められる業務経験とシステム経験のうち、アクセンチュアはシステム経験を、EYは業務経験を重視する傾向がありそうでした。

一緒に働く人の人となりやカルチャーは求人から見抜けませんが、このように求人を見ながら「自分の経験が歓迎されやすいのはどのファームか?」を考えて、転職活動を進めてはいかがでしょうか。

この記事を読んで応募した方がいれば、是非教えてください。

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