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「場づくり」自走のはじめ方

最初の試行イベントを終えた主催者が、自ら歩みを進める方法を整理します。

本稿は、私が講師を務める自由大学の講座「場の主催学」のテキストとして作成しました。

「ゴール」の解像度を上げる

どこかに向かって歩き続けるには、行き先が明らかでなければなりません。

実際に人を呼んで活動をしてみると、人の顔ややることのイメージもリアルなものになっていきます。持続可能な場づくりに欠かせない、参加者と場とが互いに価値を提供して高め合う構造も見えてきます。そういったふり返りをもとに、以下を再定義しましょう。

人の軸:参加者は誰か
コトの軸:どんな活動をするのか、誰にどんな価値を提供するのか
ビジョン:この場を通じて、どんな世界を実現したいのか
相互利益:メンバーは、活動を通じて場にどのような貢献をするのか
コンセプト:この場を一言でいうと?

「原動力」を見出す

行く先が心から行きたいと思えなければ、足も進まないでしょう。実際に体を動かせば、頭で考えていたことと実際の心の動きとの違いも見え、目を向けていなかった自分も見えてきます。そういったふり返りをもとに、以下を再定義しましょう。

目的:この活動を通じて、自分は何を得たいか
動機:自然と体が動き、突き詰められるツボは何か

「次の一歩」を実行する

考えてばかりいると腰が重くなるので、具体的な一歩を実行しましょう。まずは改善版イベントをやることです。

1)次回をいつやるか決める
2)案内文を書き直す

根本的な方向転換をするのでない限り、すぐに次また次と実施していきます。

「道筋」を明らかにする

最初は手探りだったことも、2回目はより冷静に確信をもって実行できます。

第1回目を実現する時、何をどんな順序で実施し、どのような状況において、どのような根拠で、どんな判断をしてきたのか言語化しておくと、2回目以降も実践しやすくなります。

一方、新たな課題も見えてきます。何が次のチャレンジでどう解決するか、仮説も立てておきましょう。

プロセス:いつ、誰が、何を、どうするか、それは何のためか
ハードル:どんな課題が考えられるか、それをどう解決するか

「やらざるを得ない」状況をつくる

独りでやり続けるのは難しいので、「有言実行」で自らをやらなければならない状況に追い込むのも一案です。

前回来てくれた人、手伝ってくれた人、参加したくても都合がつかなかった人などに「次はいつ、どんなことをやる」と伝えたり、SNSで宣言してもいいでしょう。自分と同じような主催者仲間がいるなら、互助的な実践グループをつくるのもお勧めです。

注意:気が向かなければ追い込まない

気が向かないなら、無理に追い込む必要はありません。それよりも、心の声に耳を傾け、「原動力」を洗い直しましょう。原動力がまだ曖昧なら、それを見出す目的の、前とは違う試行イベントを実施します。

まとめ

自走するためのアクションは以下です。

1)ゴールをクリアにする
2)自分の中の原動力に目を向ける
3)次の一歩を実行する
4)道筋チャレンジを明らかにする
5)やらざるを得ない状況をつくる

2回目以降も同じサイクルを繰り返し、ゴールや原動力をよりクリアにしていくのです。

回を重ねるほど経験がたまり、協力者も増え、自身の勢いもつくので、どんどんラクに楽しくなります。新しい仕事や勉強の最初が一番大変なのと同じです。気軽に楽しみながら、一つ一つ歩んでみて下さい。必ず道はひらけます。

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