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努力、野心、そして忍耐:ヨシップ・スタニシッチの並外れたキャリアパス

割引あり

――以下翻訳(FCバイエルン公式サイトより)

この物語から、ヨシップ・スタニシッチがこれまで立ち向かった数々の困難が見て取れるだろう。 それでも、彼は自分自身の道を進み続けた。そして、この物語は、ミュンヘン生まれのスタニッチが絶えず重ねてきた努力についての物語でもある。 そして今、彼はFCバイエルンとの契約を2029年まで延長するという、一つのマイルストーンへと到達した。 これからの将来は、スタニッチとともに。 しかしその前に、クロアチア代表として欧州選手権にも出場した彼の、これまでのエキサイティングな旅路を振り返ってみよう。

FCバイエルンでの名勝負のひとつ:2023年3月、スタニシッチはPSG所属のキリアン・ムバッペと直接対決し、勝利を収めた。

この日は、ヨシップ・スタニシッチの日ではなかった。 2021年4月26日、それは月曜日の夕方である。FCバイエルンのアマチュアチームは、ホームスタジアムであるグリュンヴァルダー・シュタディオンで1.FCザールブリュッケン(3部リーグ所属)をホームに迎えた。 FCバイエルンのトップチームの選手たちは、その2日前にマインツで行われたブンデスリーガの試合に出場していた。 そこにスタニシッチの姿は無かった。その代わりに、FCバイエルンのリザーブチームの試合にセンターバックとして出場し、3度もミスを犯していた。 試合は、0ー4の完敗だった。

転機

現役時代に世界有数のセンターバックとして活躍したマルティン・デミチェリス監督(当時)は、その2週間前のウニオン・ベルリン戦(1-1)でブンデスリーガでプロデビューを飾った愛弟子について疑念を抱いた。 スタニシッチは、長期的に見てトップチームのレベルに定着することができるのか、低調な状態から克服し、こうした挫折を乗り越えることができるのだろうか?と。そう、彼はできる! 「休暇中に何をしたのかは分からない。 でも、戻ってきた彼は、どのトレーニングでも最も好調で、最もプロフェッショナル精神に溢れ、最高の選手だった」と、誇らしげな様子でデミチェリス監督はその翌年のプレシーズンを振り返った。 これはまさに転機だった。2021年の夏以降、この多才なディフェンダー、スタニシッチは大活躍したのだ。

「サッカーの世界では、どん底にいることもあれば、翌日にはウニオン・ベルリンと対戦していることもある」。スタニシッチは、選手としての波乱万丈さについてこう語る。2021年4月10日のベルリン戦で、彼はトップチームデビューを果たしたのだ。

FCバイエルンへの回り道

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