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海の寄り道 -神秘の青-

不可能なものを除外していった時、どんなものが残っても、それがどれだけ信じられなくても、それが真実なんだ。 by Sherlock Holmes

財布をなくして色々探したら元の足元に落ちてた航海士コナンドイルです。
簡単なプロフィールは以前のnoteを参照ください。

今回は、
・小・中学校、高校の学生
・一般の方
・親御さん
以上の方向けにお送りします。

”夜になぜ海が青く光ることがあるのか?”

この問いを本日は解き明かして行きましょう。

世界中の海を深夜、航海していると突然船の両側の波=八字波(文字通り、船の軌跡によってできる八の字の波)が数秒ほどサッと神秘的に青く見えることがあります。私も二度経験がありますが、一度目は東北~北海道沿岸の深夜に30分ほど穏やかな海面を緑がかった光をかき分けて進みました。残念なことにケータイのカメラの感度では夜に映りませんが、船乗りのみが見ることができる幻想的な風景の一つです。

なぜ、進んでいったところだけ光るのか?
そもそも、なぜ光るのか?

怪しい。。。海の幽霊?

いえ、映画の化け物でも歌の題名でもありません。

その正体は、夜光虫にあります。
ご存じですか?

恥ずかしいことに、船乗りになってから知ったのですが、温暖~熱帯の海に現れて刺激を与えてやると発光するプランクトンだそうです。赤潮の原因にもなるようで、内国航路の航海士、漁師の方々には常識かもしれません。先ほど、一度目は東北から北海道沿岸で述べましたが、二度目はタイ沿岸の湾で見たような記憶がうっすらあります。日本だけの現象ではないようです。
詳しくはWiki先生が解説してくださいます。
虫が原因なんてありえないと思われる方ご一読ください。

はっきり言って、私も初めて見たときは目を奪われ、他人に原因を教えてもらっても全く信用できませんでしたが、船によってかき分けられ上下する波が光っては消え、光っては消えるのを目撃する内に段々プランクトンによるものだと認識できるようになりました。

大昔の船乗りは、海坊主と間違えたのかもしれませんが、私はこんなにロマンチックなのに近くに女の子がいないのをよく悔やんでいました。夜空は見渡す限り星空、海面は光り輝く光景を独占できる航海士は幸せ者ですね。

最後にまとめると、夜、海面がさっと青く光ったら1~2mmのプランクトンの大量の群れが光っていてマリオカートのスター状態になります。皆さんも一度その光景を見たくはありませんか。

皆さんのご活躍を期待しております。Bon Voyage!

航海士コナンドイル

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