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【寄稿】文豪なりきり会議に参加しての感想

「文豪なりきり会議」にご参加くださったご感想をご寄稿いただきました。

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先日Co-musubiの「文豪なりきり会議」に参加してきました。
その名の通り、好きな文豪になり切って、文豪の目を通して世界を見て思ったことを話し合い、みんなで1冊の本を出版するとしたらどんなものがいいかを話合う会議でした。

会議の参加者は、森鴎外、ルイーザ・メイ・オルコット、江戸川乱歩、正岡子規、サン・テグジュペリ(私)の5名。 *

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最初は、召喚した文豪になりきって自己紹介から。
鴎外「ウナギが好きです。天ぷらも好きです。ドイツに留学していて医者でもあります」
子規「結核で若くして死にました。結核の偏見でも苦しみました。東大も中退しました」
というプロファイルから入ってお互いのことを知ることからスタート。

そして、今の世界を見た感想を。
「自分は美食家だったけど、天国から見たら世界は貧困の国があって安全な食がない」
「病に侵された人の尊厳を保つにはどうしたらいいだろうか」
「文学者として、正解ではなくその理由がわかる教育にしたい」
「SDGsは知ることが大事なので、エンタメという形で伝えたい」などなど。

えっ、なんかすごいんですけど・・・。

特になにも誘導はしていないのですが、どうやら、天国という超高い視座から、思想をもつ文豪を憑依させているため、必然的に視野が広くなっていった結果、内容がSDGsに集約されていったようです。

アウトプットも、本ではなくオムニバス形式の動画で配信しようと提案。
主人公も日本人ではなく、地球人。
ストーリーもヒーローが活躍するのではなく、欠けた人同士がつながって助けあう物語に。
なにそれ、めっちゃ素敵やん?

とにかく彼らがスゴイのは「なりきり度」。
YouTube、ドラえもん、SDGsという単語を使う時は、自分が媒介者となって頭の中の文豪に「意味を教え」それを文豪の感想として出してくる。

そこまで徹底するからこそ、新しい視点が獲得できるわけです。

振り返ってみると、私は80%以上、私のままでした。。
正確には「私の意見」を文豪の言葉を借りて伝えようとしていた、という方が正解かもしれません。。大人って・・・

英国在住のブレイディみかこさんの著書『ぼくはイエローでホワイトでちょっとブルー』の中で「他者の靴を履く」という言葉がありました。

他者に共感する力「シンパシー」ではなく、他者の感情や経験を理解する力「エンパシー」を得るには、どんなに臭くて汚い他者の靴(#KuTooのヒールもね)であっても履いてみないとわからない、という意味です。

「他者の靴を履くとは」他者を他者としてそのまま知ろうとすること。自分とは違うもの、自分には受け入れられない性質のものでも、他者として存在を認め、その人のことを想像してみること。


ビジネスではよく、虫の目、鳥の目、魚の目を持て、と言われますが、この「なりきり会議」は「天界の目」を得て、「他者の靴」を履き、みんなでクエストにでます。

他者をとおして自らの問いに気づき、話し合いの中から思いもよらない魅力的なゴールにたどり着く経験は、本当に素敵なものでした。

そんなに難しいことはしていませんでした。
ただ、「気づき」と「何を言ってもいい場」と「深く考える時間」がありました。
これからの時代、本当に必要な教育ってこういうことじゃないのでしょうか。

今回は私が一番学ばせていただきました。
本当にありがとうございました。


【編集後記】

「Co-musubiのような学びの機会が我が子の頃にあったらよかったなぁ」
その想いから、大変お忙しいお仕事の合間に助けてくださる縁の下の力持ちのお一人です。

多彩な方で、素敵なグラレポまで添えてくださいました。子ども達も喜びます。

子ども達が、なりきった文豪と身体を貸している自分とで、意識の中で対話しながら会議をしていたので「頭がとても疲れた〜!」と清々しい表情で感想を話しました。

「疲れた」理由に気づいた瞬間「鳥肌が立った!」そうで、「ことばや録画視聴で得た理解とは全く違う、プロセスを経験して初めて、この学びの中で起きている本質に気づけました。」と感想を聞かせてくださいました。

成果の見えにくいCo-musubiの学びだからこそ、こうやって自ら体験し読み解き言葉に残そうとバトンを繋いでくださる皆様に、心から感謝ばかりです。

本当にありがとうございます。

*今回はおやすみが多く、より少数での濃い時間となりました。

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