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【冬のロングコース】デンマークのゲスト講師からのお手紙 (Den Frie Lærerskole/Andreasより)

こんにちは!Compathの安井早紀です。
2023年1月から冬のロングコースを開講するのですが、とても楽しみにしていることがひとつあります。

デンマークにはDen Frie Lærerskole(デンフリーレアスコーレ)というフォルケホイスコーレの教員養成機関があるのですが、その生徒であるAndreasがCompathに3ヶ月滞在して、一緒にロングコースを作ってくれることになりました!Compathとしても念願の機会で今からとても楽しみです。
Andreasからのメッセージをご紹介する前に「Den Frie Lærerskoleって?」を少し紹介します。今月頭に訪問してきたばかりのほやほやの写真と共に。

Den Frie Lærerskoleって?

Den Frie Lærerskoleは、デンマークにあるフリースクールの先生になりたい人たちのための学校です。ここの先生曰く「世界で唯一でスペシャルじゃないかな?」とのこと。

学校敷地は小さめの大学程あり、敷地内には畑や食堂や寮(単身/カップル/家族)もあります。理科室・音楽室・図工室、どれも入った瞬間、創造性へのワクワク!な気持ちが湧き上がる内装でした。学びの環境設計もフリールクールの教員の大事なスキルなので、これももちろん生徒の手に寄るもの。

デンマークで「フリースクール」は大きく分けて3つのものを指します。Den Frie Lærerskoleに通う生徒は、小中学校の学齢にあたる子供向けのフリースクール、14-17歳のティーンエイジャー向けの全寮制のエフタスコーレ、若者や大人向けの全寮制のフォルケホイスコーレのどれかの教員を目指しています。

今年は授業にお邪魔して、Morning Assemblyの意義、日本とデンマークにおけるフォルケホイスコーレの社会的価値についてディスカッションしました。

Den Frie Lærerskoleの大きな特徴のひとつが3年生で1年間実習に行くことです(5年制)。3年生でフリースクールやフォルケホイスコーレの現場に放り込まれて、実践を通じて学ぶことの大きさから「4年生と5年生はひとやま超えてるから別格よ」と語り合ってました。知識と実践のサイクルが回る仕組みになっているの、めちゃくちゃいいですよね。

実習先はデンマークが選ばれることが大半なのですが、海外のフリースクールやフォルケホイスコーレでも可能とのこと(寛容!)。その仕組みを使って、きてくれるのがAndreas(アンドレアス)です。彼は1-3月までCompathに、4月-7月まで陸前高田広田町のCMCへ、2拠点の日本のフォルケホイスコーレを実習生として過ごします。日本に来ることを心待ちにしていて、音楽とアートと料理を愛するAndreas。ロングコースではアートと音楽の時間を担当してくれる予定です。Compathとしても念願の機会で今からとても楽しみです!

Den Frie Lærerskole/Andreasからのお手紙

Andreasはいまアイスランドのフォルケホイスコーレにいるらしいです

Hey Compath School
やあ、Compathのみなさん

I am sitting in Seydisfjordur, Iceland, looking out the window and thinking about you, on the other side of the world - with a great feeling of excitement. I'm very grateful that we will share this future together, and in some ways it still feels a bit unreal to me, since I've wanted to go to Japan for such a long time.
私はアイスランドのセイディスフィヨルズルに座って、窓の外を眺めながら、世界の反対側にいるみなさんのことを考えています。とってもわくわくした気持ちでね。私たちが未来の時間を共に過ごすことをとても嬉しく思っています。同時に、まだ信じられない気持ちでもあります。だって、本当に長い間日本に行きたいと思っていたのですから。

Besides my study to become a folk highschool-teacher in Denmark, I am a musician and an artist, working with noise, improvisation, patience and social practices. The latter will take the most shape in the program that I now am preparing for Compath School. 
デンマークでフォルケホイスコーレの先生になるための勉強をしている以外に、私はミュージシャンであり、アーティストです。音、即興、忍耐、社会的実践に取り組んでいます。後者が、私が今Compathのために準備しているプログラムの主な部分になると思います。

I have a great interest in cooking vegetarian- and vegan food. I especially enjoy Italian, Vietnamese and of course Japanese cuisine! The music I'm working on is mostly instrumental and abstract, both acoustic and electronic. I make hard and fast techno, and at other times quiet and peaceful ambient. 
私は菜食やビーガンの料理をつくることにとても興味があります。特にイタリア料理、ベトナム料理、そしてもちろん、日本料理が大好きです!私が取り組んでいる音楽は、ほとんどが楽器をつかっていて、抽象的です。アコースティックとエレクトロニックの両方をしています。ハードで速いテクノミュージックを作ったり、また別のときには、静かで平和な環境音楽を作ったりしています。

Important to know is that I am a quite social person, I enjoy exchange of knowledge, discussions, advice and continuing recommendations of e.g. films.
知っておいてほしい大切なことは、私はかなり社交的だということです。私は、知識を交換すること、話し合うこと、助言すること、例えば映画なんかをおすすめをすることを楽しみます。

Social studies often is approached with academic and psychological interests in mind, which is fine - yet I'd like the practice of a social community to take form from our own motivations, rather than as an exercise of academia. Therefore I will focus my program on communication, creative output - away from a traditional classroom. My program will concern artistic practices. I even wish we exercise a language through our motivations, and attempt to communicate through intention, emotions and initiative.
社会学は、学問的、心理学的な興味によってアプローチされることがよくあります。それはいいのですが、社会的コミュニティの実践というのは、学問的な実践としてよりも、私たち自身のモチベーションから形作られるほうがいいと思います。なので、私のプログラムでは、伝統的な教室から離れて、コミュニケーション、創造的なアウトプットに重きをおきます。私のプログラムは、芸術に関するものになる予定です。私たちのモチベーションを通じた言葉をつかい、意図、感情、自発性を通じてコミュニケーションを試みたいと思っています。

Ask questions, wonder and embrace curiosity, stay unpredictable, accept abstractions. Influence me and each other, so we can transform and start a movement, going somewhere else than where we started, with each other, for each other. 
問いかけ、不思議に思い、好奇心を抱き、意外性をもち、抽象を受け入れてください。私に影響を与え、お互いに影響を与えてください。そうしたら、私たちは変化し、ムーブメントを起こし、私たちがスタートした場所とは別の場所へ赴くことができるでしょう。お互いに、お互いのために。


冬のロングコースの詳細はこちらから!


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