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合言葉は「メガネをかけたままにするな!」効果的な一年の振り返り”新方法”#開催レポート

2018年末、社会人・大学生20名程度で集まり、『行く年!?来る年!?向かう年!!』というタイトルで2018年の振り返りを行いました。その様子をレポート致します。

〜目次〜
◼︎開催の経緯
◼︎参加された方について
◼︎振り返り会の目的〜メガネをつけたままにするな!〜
◼︎ワーク内容
①テンショングラフの記入
②マイマップの作成
③フューチャーロードの作成
④宣誓書の作成
◼︎まとめ

◼︎開催の経緯

年末になると、一年の振り返りと、新年の抱負立てをする方も多いと思います。当たり前のように振り返りと抱負立てをするものの、三日坊主で終わったり、そもそも抱負を忘れたり・・なんてこともあると思います(僕はかつてありました...)何のために振り返りを行うのか、その上でどのような振り返りを行えるのか、考え効果的な振り返りをしたいと考え、開催に至りました。

タイトルの「ゆく年!?くる年!?向かう年!!」には、「ゆく・くる」という受動的ではなく、自分の意思で2019年度に向かっていきたい、そのような想いを込めています。

また、仕事の振り返りなどは会社で行うことも多いかもしれませんが、仕事以外で、かつ仕事以外のことを振り返る機会は実はあまり多くないのではないかと思っています。具体的には、大学生にとっての大学生活、また健康や家族、友人、パートナー関係など、その年に印象に残ったありとあらゆることを振り返り、これからの人生、生活に繋げていきたい、そのような想いもあります。

◼︎参加されたのは、どんな方か?

大学生、社会人計20名程度。
大学生は教育系の活動や勉強をされている方、社会人は人材系、コンサル、IT等のお仕事をされている方に多く集まって頂きました。

◼︎振り返り会の目的〜メガネをつけたままにするな!〜

今回の振り返り会の目的は、一年の振り返りを通して、”自分自身の固定観念に気がつくこと”です。固定観念とは例えると「メガネ」です。

自分自身の”思考のクセ”(=固定観念)をメガネと捉え、メガネを変えることで、物の見方が変わると想定します。
例えて言うのであれば、近視の人が老眼鏡をつけていても、遠くのものをハッキリ見ることは難しいでしょう。逆もしかりです。また、視界が青くなるサングラスをしていた人が、緑色のサングラスをしたら緑色に見えるイメージです。

もう少し具体的な例で述べます。例えば、友達と道ですれ違い、挨拶をしたら無視をされてしまったとします。この出来事を、”その友達が自分のことが嫌い”と捉えてしまうと悲しくなります。事実かどうかは別として、例えば、”その友達が考え事をしていて気がつかなかった” ”昨日悲しいことがあってそれどころではなかった”と捉えると少し、感情が変わります。
また、このことから、自分が相手が自分のことをどう思うか、自分軸で考えがちな志向があることも何となく分かるかもしれません(当日のワークではもう少し深掘りをして、それを導いていきます)

一年を振り返り、出来事を深く掘り下げ、まず自分自身がどのような思考の捉え方をしているか(=メガネをかけているか)を知る、その上で、異なるメガネをかけることで、違う物の捉え方をできることを知り、異なるメガネをかけるためには、どうしたら良いかを考えることを意図しています。

まとめると下記になります。

①2018年を振り返り、自分自身の物の捉え方(=メガネ)を知る
②自分のメガネを変えることができることを知る
③さらに異なるメガネをかけることで、他の物事の見方ができることを知る

◼︎ワーク内容

前置きが大分長くなってしまいましたが、当日のワークの様子について紹介いたします。当日は下記の流れでワークを進めました。

①テンショングラフの記入
②マイマップの作成
③フューチャーロードの作成
④宣言書の作成

順を追って説明いたします。

今回は、4人グループを5個作り、それぞれのグループに企画者側のファシリテーターを配置する形式を取りました。
ファシリテートを通して、タイムマネジメントやワークの意図が伝わるように、グループ内の議論の調整を行う意図でした。

①テンショングラフの記入

就職活動などでよく行うモチベーショングラフと似ていますが、もう少しラフなイメージで、2018年のテンションをグラフで書きます。
その後、そこに出来事を付け足していきます。

3月・4月に、仕事関係で悩み、そのままテンションが下がり、さらに家族関係のモヤモヤも重なり7月まで下がり続けています。
その後、一人暮らしを始めたことを契機に、徐々にテンションが上がり、波はあるものの、現在高まりつつあります。

記入後、グループ内で、各々のテンショングラフを元に、どんな一年だったかの発表をし合いました。

②マイマップの作成

次に、①で記入したテンションマップから一つの出来事を選択して、深掘りを行いました。
出来事をコト(一番左)に記入し、その時どんなキモチだったのか(一番右)に記入し、そのキモチに至ったのには、どのような固定観念(=メガネ)があったのかを、まずは自分自身で考えました。

このワークの元には、先述も致しましたが、もう少し詳しく述べると、ABC理論という考えを元にしています。

各々で記入した後、グループ内でそれぞれの、コト、キモチ、メガネを話し合いました。発表者一人一人に対して、他のグループメンバーが、下記の観点で質問を行いました。

1)どうして、そのキモチになったのか?
2)その捉え方(=メガネ)をした理由、背景は何か?
3)別の捉え方として◯◯はないか?

ポイントは、2の捉え方をした理由や背景まで、深掘ることです。
そこに、その人の思考の癖や固定観念が出てきます。その癖や固定観念が良いか悪いかは置いておいて、まず自分がメガネをかけていること、他の様々なメガネがあることを知る目的で行いました。

上のワークシート例では、コトとキモチを下記に捉えました。

コト=先輩と仕事の進め方でもめたことキモチ=戸惑いと、憤り

そして、自分自身ではキモチの背景にあるメガネを、下記に捉えました。

・仕事には主体的に取り組むべき・仕事で成果を出さなくては(という焦り)

さらにグループ対話を通じ、背景にある固定観念を明らかにしていきます。

・仕事には主体的に取り組むべき→どうして、そう考えるのか?
・仕事に取り組む理由は様々で、その先輩はどのような理由で仕事に臨んでいたのか、自分自身はどうか。

・仕事で成果を出さなくては(という焦り)
→周囲と比較をして、理想像を作り上げる自分がいるのではないか。
そのギャップに自分で苦しんでいるのではないか。

総じて、周囲と比較しがちな自分が明らかになってきました。周囲と比較し、自分の中に、物事(特に仕事)に向き合う上での、”信念”(モチベーションのようなもの)と呼べるものがなく、そこを深く知り、他の人とも話し、自分も伝えることが必要だと感じました。

今回、仕事をテーマに挙げましたが、今回の振り返り会は、仕事も含む生活全体を通した振り返りのため、仕事に限らず、家族や友人関係のこと、プライベートのことなど、対象は何でも構いません。

③フューチャーロードの作成

次に、②で考えた、今までの思考の癖や固定観念のままの自分(2018年)と、新しいメガネをかけた自分(2019年)をそれぞれ考えます。

上のワークシート例では、2018年の自分と、2019年の自分を下記の通りに考えました。

◼︎2018年の自分
・自分の中での”信念”がなく、周囲と比較。
→理想像を作り、ギャップに苦しむ
・自分の中で”信念”がなく、他の人とぶつかることを恐れ、深く話さず、表面的な関係になってしまう
→根底のモチベーションや”信念”が、関わる人と、ズレたまま仕事等が進んでしまい、モメるばかりで、良い結果にも至らない。

”信念”を一つのキーワードとし、仕事に対して、それがなかった故に、自分の姿勢も定まらず、「主体的に」仕事に関われていなかったこと。そして、周囲の優秀な人と比較をして、そのギャップに落ち込んでしまう自分です。

◼︎2019年の自分
・自分の中で「こうなりたい」「この状態でいたい」という”信念”を持つ。他の人と話して、自分の”信念”も伝え、一緒により良いものを作ろうとする姿勢を持つこと。
→そのために、改めて自分の”信念”を明確にし、他の人の”信念”(=なぜその仕事に取り組むのか)を聞き、自分も伝える。また、これは仕事に限らず、友人や家族等の関係にもあてはまります。

仕事も仕事以外の様々な面でも、まず”信念”を持ち、他の人の話を聞いたり、自分で伝えたりもしながら、より良い形を模索していくことに置いています。

④宣言書の記入

最後に、③で考えた2019年度の自分になるために、何をして、どんな障壁が考えられ、その障壁をどのように乗り越えていくか、を考え、発表し合いました。

◼︎まとめ(実際に企画してみて)
今回行った振り返り会は下記の通りにまとめることができます。

①テンショングラフの作成→2018年を感情と出来事の観点から俯瞰的に振り返る。自分がいつ、何に、テンションの振り幅があったかを明らかにする

②マイマップの作成→出来事を「コト」「キモチ」「メガネ」に分けて深掘りし、自分自身がどのような固定観念(=メガネ)を持っているか、他にどのような捉え方ができるかを、内省と対話を通して明らかにしていく。

③フューチャーロードの作成→今後自分が取り入れたい捉え方(=メガネ)を選択し、そのメガネを継続的に掛けるために、具体的な方法を考える。

 ④宣言書の作成→総括として、2019年になりたい自分を考え、そのためにすること、考えられる障壁とそれを乗り越える方法を考えて、宣言。

振り返りを行う上での永遠の課題として、
①行動につながる効果的な振り返りができているか
②振り返った反省や立てた抱負を持続ができるか

があると思います。

①に関しては、起きた出来事から思考の癖や固定観念まで考え、それを第三者の意見を様々に取り入れることで、一定の担保を図れたかとは思います。

②に関しては、正直な話し、やはり一人だと難しいと思います。(もちろん一人で効果的な振り返り〜継続実行までできる方もいらっしゃるでしょう)個人的に、振り返りも一人で実行しようとすると難しい面が多いと思います。(そもそも、振り返ろうという気持ちが起きにくいこと、第三者の視点をもらえないことなど)
継続に関しても、定期的に今回参加いただいたメンバーで集まって、ご飯でも食べながら、報告&フィードバックできる機会を設けたいなと感じています。

今回、企画をし、「次世代コミュニティ研究所」を運営しているWOLSAMというチームでは、月に一回程度の様々なイベントを通じてゆるく、でも熱い、コミュニティを作ろうとしています。ジャンルは今回のような内省系のWSから、キャンプ、ボードゲームやスポーツなどのアクティビティ系など様々ですが、興味あることに参加し、他の人と話すことを通じて、自分自身の感情と素直に向き合える場(=こころのおとを聴く場)を作っています。

今回開催したような内省系のWSは、3月、6月頃にも開催予定です。
ご興味のある方は、WOLSAMのFacebookページに「いいね」を頂けますと大変幸いです!(Facebookページ上で開催情報をお伝えしております)

✳︎WOLSAM 渡邊

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