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自分史:第8章「結婚生活」光と共に生きる


2011年4月。めでたく?結婚式をあげる。憧れの式場で、親族だけの式。親から離れられ、そして愛する人と巡り会え、幸せいっぱいな結婚生活が始まるという幻想を抱いていた。

トラウマが明るみに出るのは、男女関係、結婚、妊娠出産が多いという。
私の場合、見事に結婚でトラウマが発症した。今まで見ていなかった闇を見つめることとなった。今から思えば、夫を「親」として見ていて、「親だから私の言うことを聞いて欲しい」と幼児返りしていたのかもしれない。


そんな私に追い打ちをかけることがあった。一つは、結婚をして金銭的余裕ができたにもかかわらず、「夫に頼るのは申し訳ない」という謎の罪悪感から、再び介護の仕事を始めた。

今度はホームヘルパー。人様の家に上がって、料理や介護をする。施設勤務と違って、私が人の家にお邪魔するので、雰囲気が全く違った。

利用者さんは、ヘルパーに対して遠慮がない。だって、自分の家に上がりこんでくる人だから。

ものすごく怒りをぶつけてくる人がいた。その人の家に行くのが、怖くて怖くてしようがなかった。上司に相談しても、「頑張って、プロでしょ」という返事しか返ってこない。

さらに、会社に都合良く使われ、一日で6件も訪問した時も。もちろん、休憩なしで自転車をこいで頑張った。


また「大丈夫なふり」「都合良く扱われる」というドラマを再上演していた。そして、一年で燃え尽きて辞めた。ホッとした。仕事関係のトラウマは、ここで一旦落ち着いたようにみえた。


もう一つは、原家族との課題。結婚後、父が干渉してくる。そんな父について、母に文句を言って自分の気持ちを落ち着かせていた。

その時はまだ「父の犠牲になっている母が可哀想」「母を救わなければ」という幻想を抱いていた。

でも、仕事で燃え尽きてどん底まで落ちて、「もう一人では解決できない」とカウンセリングを受けることにした。すると、カウンセリングから原家族の闇が次々と浮かび上がった。

初めは父や夫の家族に対する怒りばかりを聞いてもらっていたが、ある日カウンセラーから「お母さんは?」と一言投げかけられた。

その時の私は「???」「何も問題ない」という返事をした。一番の問題は母との関係とはつゆ知らずに。

長い間かけて、トラウマを癒した。一番のクライマックスは父の死。そして、母の子供返り。

父が亡くなった時は、心底ほっとした。「無意識さんのおかげで生き残れた」と喜びの涙があふれた。

だが、母が子ども返りをした。私に甘えてきた。「母親なのにしっかりとしてくれない」「私を母親にした」という強い怒りで、母のことを心底恨むことが出来た。

その時から、母とはより一層、距離をとるように。だけど、逃げても逃げても母親は追いかけてくる。本当に恐ろしかった。

そんなある日、母からの電話で私は切れた。母に母親という役割を求めることをやめた。すると、なんだかスッキリした。インナーマザーが死に、私の中に余白が生まれた。新しい自分が誕生したような感覚だった。

夫との関係も、その辺りから変化していく。「共感してくれない」と夫を親に見立てることが減り、私が適当に話を聞いて、「ただ楽しく遊ぶ仲間が家にいる」というテイになった。


そう、今までは人間関係において「親を投影」していたから、上手くいくわけがなかった。

私の中で「親」という幻想が死んで、自分というものを確立した。11年という長きに渡る月日だったが、結婚生活でトラウマを癒し続けた。

そして、この11年の間の中で、メンターとの出会いが私を大きく変えることとなった。


【声・耳】
今まで「母親が可哀想」という声でほとんど占められていた。
「母に対して申し訳ない」という謎の罪悪感から、自己犠牲をして周りや
自分をモンスター化してしまっていた。

 私の心の傷は「母から請け負ったもの」自分のものにして、何とかしようとしてきた。それは、母が祖母との関係を見ないようにする方向へ行かせた。 

もう、私は自分の声に従う。母からの声は間に受けない。すると、大人同士として向きあっていくきざしが見え始めた。

無意識の優しい声が、私の心をあたたかく包んでくれる感覚が、胸いっぱいに広がった。


・・・・・


光と共に生きてきたのだとしたら、違う物語が生まれます・・・

「インナーマザーは、光と対極の闇。闇に引きずり込まれる恐怖を、何度も体験した。光は、底を打つという体験をさせて、浮上するのを待っていてくれたのかもしれない。

そのおかげで、溺れずにすんだ。そして、浮上している短い間に、光からのメッセージを受けとっていたのだろう」


光は体の細胞一つ一つに宿っている。60兆個の細胞から応援されている!
安心感が胸一杯に広がってゆきます。

人生はまだまだつづきます・・・


*第9章につづく

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