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通信制大学に編入したものの…②

 公認心理師を目指して聖徳大学通信教育学部に入学し、学生証や教科書が届いた私であったが、その教科書のボリュームとそれを一人でやりきることに心が揺らいでいた。そんな時…
(「通信制大学に編入したものの…①」からのつづき)

通信制だけでは自分には無理?

 公認心理師を目指して、心理学を学ぶ意識こそ高かったが、教科書がドカッと送られてくると、少し現実的になった。「ひえー、これだけの量を一人でやるのか…」。しかもいくつかの教科書のページをパラパラとめくると、当然のごとく決して分かりやすい文章ではない、というよりわかりにくい。知らないことばかり。高校生の時に共通一次(今の共通テスト)用に仕方なく勉強した、宗教や哲学者の名前とかばかり出ている倫理社会の教科書を思い出す。

 これは自分一人でやるのは大変だと思い、予備校とかでペースメークや効率よく学んだ方がいいかな、と考え出す。「心理系大学院 受験」で検索すると、たちまちいくつかの予備校やオンライン講座、通信教育講座などが出てくる。

その中で「日本編入学院」に目が止まった。シニアコースがあり、社会人をかなり意識した内容に関心を持った。というのも、それ以前に他の通信教育講座に問い合わせたところ「社会人になってから入るのは無理だ」と言わんばかりの回答があり、自分のやる気を削がれて、かなり頭にきていたからだ。
「そうだよね!社会人、シニア!!ここには仲間がいるはず」。

無理に公認心理師でなくてもいい!

 さらにサイトを読んだ私は、これまで前提がひっくり返ることになる。そこには「資格としてできたばかりの公認心理師でなく、これまでの実績がある臨床心理士でまだまだ十分だから、無理して学部編入しなくても大学院を目指す方が、社会人にはオススメする」といった趣旨のことが書かれていた。

 確かに!!そうか、そもそも公認心理師も臨床心理士もやることはそう変わらないじゃないか。私は公認心理師の資格を取ることがゴールではなく、資格を取れるくらい臨床心理学を深く学んで、自分の仕事の幅を広げることが目的じゃないか。そうだ、臨床心理士にしよう。このまま大学院を受けよう。大きな転換点だった。
(公認心理師と臨床心理士の選択議論については別稿予定)

人生初の「退学」

 日本編入学院に連絡をして、説明を受けたり質問をしたりして、(一部不安が残ったものの…☞詳しくは「予備校選び③」で)、自分に大きな決心をさせてくれたことが上回り、入学を決める。10ヶ月のフルコースで¥70万以上。この段階では他の予備校とほとんど比較をせずに決めてしまった。というより、どちらが講義がわかりやすいとか、どちらが試験対策をしているかなどを比較するほどの知識がなかった。なので、これをお読みの方でこれから予備校探しをする方のために、別稿で予備校選びの着目点を示したいと思う。

 というわけで、1年後に大学院を受験することにした私は、聖徳大学の学生証はLINEのスタンプ購入を学割で使っただけで返納することになる。一度もレポートを出すことなく、生まれて初めて「退学届け」を大学に送った。手元に残った大量の教科書だったが、これはのちのち受験勉強に生きることになる。



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