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心理系大学院志望校はどう選ぶ?①

“Fラン”大学でもそれなりに難しい

 以前の投稿「心理系大学院に入るための情報がない?!」でも書いたように、平日の仕事を辞めることにしてしまったので、とにかくどこかに現役合格しなければならなかった。なので、当初はどこでもいいので入れそうなところを見つけようとしていた。Fランと言われる大学(偏差値40以下)の大学院も片っ端から過去問を見たりしたが、楽勝、という学校は一つもなかった。特に心理系大学院は年々人気が上がっていることもあり、どの大学院もそれなりに難しく感じた。

志望校選びの3条件

 志望校を選ぶための条件としては下記を考えたらよい。
授業が昼中心型か昼夜型か夜型か
 社会人が気になる大きな要因は、仕事や家庭との両立。
昼中心の大学院を志望校にするには、平日の日中の時間を自分でコントロールできることが必須だが、志望校の選択肢はかなり広がる。それ以外の方は、昼夜型、あるいは夜間土曜型、または放送大学大学院を志望校にする必要がある。
自宅からの距離
 心理系大学院に行った先輩たちからの情報では、学校には頻繁に行くことになったり、帰りが遅くなることもあるということなので、自宅から1時間前後で行ける大学院を候補にしたい。ただ交通の便がいい大学院は限られるし、人気もあるので、通学時間云々は言ってられないかもしれない。
関心領域を専門とする教授がいる
 教授の顔ぶれや研究テーマだけを見て、この大学院がいい、という判断は難しい。例えば、「児童の発達障害」とか「職場でのうつ病」などといった臨床心理学の主要な領域については、ほぼどの大学院でもそれを専門とする教授はいる。その場合は、その領域の著書(翻訳含む)や論文の切り口や考え方が共感できる教授で選ぶようにすると選択肢が絞られる。
 ただ、上記②で昼中心型大学院には行けない方は、限られた候補となる大学院の教員プロフィールを見て、自分の関心領域に近い教授がいるかどうかを探す、という感じになる。

 こうして見ると、そもそも志望校選びを自由にできるのは昼中心型大学院に行ける場合になる。その場合は、自分が研究したい領域や教授で志望校を絞るようになるが、昼夜型か夜間・通信になると行ける大学院は限定されるので、完全に特定の大学院に向けた対策を講じることが第一になる。

併願する大学院の決め方

 大学院によっては、Ⅰ期秋、Ⅱ期春と2回に分けて院試を行うが、私の第一志望校は秋一発だった。背水の陣であったので、第一志望校一校に賭ける勇気はなかったので、“滑り止め”という余裕はまったくなかったが、第一志望校に落ちたことも想定に入れて、二校受けることにした。(ちなみに受験費は一校あたり¥3万〜¥3.5万。加えてそれぞれに大学の卒業証明書・成績証明書と顔写真及び出願書類の簡易書留発送費がかかる)

 私の場合は、上記の③で第一志望校を決めたが、併願する大学院は、①②には(多少)目をつぶって試験日と試験科目の類似性で決めた。本命校の受験科目と同様の大学院を選び、試験前はそこの過去問を解いた。2ヶ月前から1校ずつ受けるような日程を組んだ。サッカーのワールドカップで言えば、本番が始まる前の“テストマッチ”のような感じ。もちろん勝てばいいが、負けても課題がはっきりする。このことは、知識的には気持ち的にも本命校受験のいい準備になった。ただし、「この大学院に入りたい!」という気持ちは第一志望校に比べると低かったので、志望理由書に込めた熱意は弱かったと思う(それが伝わったのか、第一志望校以外は落ちた…)。 

志望校選びのための必需品

毎年表紙の色が変わる

 毎年河合塾KALSが無料で発行している「大学院入試ガイド」は、自分がどの大学院を目指すつもりであれ、手元に置いておきたい一冊だ。非売品だが入手方法はそれほど難しくない。河合塾KALSに確認したところでは2023年度版は2月頃に発行予定ということ。基本的には河合塾KALSが定期的に実施する入試対策ガイダンスに参加すればもらえる。
【追記】2023年は2月に発行された。ただ春入試が終わる前に印刷されているため、合格者情報は一部反映されていない。

 上記(大阪校舎実施)の案内の写真には2022年度版が写っているが、新年度版になるかは確認されたい。基本はこのガイダンスに出席することが望ましいが、私はガイダンスに出られなかった、と別日に窓口で言って、DVD映像でガイダンスを見ることを条件にもらえた。オンライン参加できるガイダンスもあったはず。そのあたり詳細は河合塾KALSのHPで。

(入試ガイドの読み方は②へ)


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