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【英大学院留学】バスケ部入ったらアジア人一人だった話:中編

皆様お疲れ様です。こむです。

前回前編をアップしてから気付いたら20日も経ってたこのテーマ。

私のイギリス留学体験を語る上で欠かせない経験ですね。

前回留学先のイギリス大学にて、ひょんなことから軽い気持ちで参加したバスケ部のトライアルで、まぐれでファーストチーム入りしてしまい、後に引けなくなった話を書きました。詳しくは↓↓

さて、今回はその後の私のバスケ部奮闘記を書いていきたいと思います。

1.最悪すぎるスタート

そんなこんなでファーストチームの練習に参加することになった私。練習は毎週月曜日朝7時から体育館で実践練習、金曜日にジムで筋トレでした。

新しいチームではありますが、学部2.3回生も多く在籍しており、そのほとんどが1年のころから一緒にプレーしてきた同士でした。

つまり、これまたアウェーなやりにくい状況。

これに加えて私がこのチームに入ったことで、彼女の仲の良い友人がファーストチームからもれてしまったという事実もあり、冷ややかな視線を浴びせられてました。

ほんと一言で言って、【ヒッジョーにやりにくい】。

こんなにアウェーで必要とされてない状況って、今まであっただろうか。

最初の練習で感じたことは、圧倒的なフィジカルの差。彼女たちはでかくて力強くてそして若いから体力がある。

フィジカル面は筋トレセッションでも思い知らされましたが、本当に私は彼女たちと比べ非力でした。

ウエイト有りの筋トレではそもそもウエイトをあげることができないし、ポストプレーの練習では吹っ飛ばされる。(冗談じゃなく2mほど吹っ飛びました。)

パスの威力が強すぎて且つ無回転なためキャッチできない。

まず無回転のパスなんかすんなよって思うところですが、リーグ戦開始が始まって早々目前に迫っていたのでそんな基礎から直させることもできず。

彼女たちに私が合わせなきゃいけないという意識でやろうにも、無理。

まず、ポストプレーなんて私がする機会はない。できればプレーの幅は広がるけど、私みたいなチビがゴール付近で勝負するのは到底不可能。

ドライブしてもレイアップなんてしようものなら彼女たちの長い手でブロックされる。

、、、やばい。自分、話にならない

初日からメンタル折れかけました。

シュートブロックされたり、吹っ飛ばされたりする度に、彼女たちからは"Sorry, but it wasn't THAT bad, right?"(ごめんね、いや、でもそんなんでもなかったでしょ?)←ほぼ嫌味 と半笑いで言われ続け、

畜生メェエエエ!!!と心の中で叫んでいました。とにかく悔しかったし、正直逃げ出したかったです。こんなん、ただの負け戦じゃんか、って。

ま、逃げなかったんですけどね!!

2. ある意味諦める

と、初っ端の練習からメンタル折れかけた私ですが、何度か練習行く毎に段々自分の立ち位置が見えてきました。

まず、ポジション。監督からはチーム内でハンドリングが1番良いいからPG(ポイントガード)をやれと指示されました。

PGというポジションは、言わばチームの司令塔。簡単に言えば、オフェンスにおいてチームが上手くパフォーマンスできるかどうかはPGの技量にかかっているといっても過言ではない、責任しかないポジション。

ハンドリングの良さを理由に挙げられましたが、実際のところは身体的特徴を加味してこのポジションしかなかったのでしょう。

正直なところ、当初素直に思ったことは

やりたくねぇえええええ!!!!」

頭が吹っ飛んでくくらいに首を横に振りたかったです。ただでさえ疎まれてるのがひしひしと伝わってくるのに、チームメイトをまとめるなんてポジション無理無理無理!!!って。
でも、

私"Guess that's the only way left for me to survive here." (まぁ、それが唯一ここで生き残る道だろうね。)

て返したのを覚えています。
監督は期待してるぞって言ってくれましが、どこまで本心で言っていたのかはわかりません。

ということでPGというチームを統率する、1番チームメイトからの信頼を受けなければならないポジションで勝負しなければならなくなった私。

今までのバスケ経験ではPGの経験はなく、いつもSG(シューティングガード)、ウイング的なポジションをやっていました。

ボール運びなんてPGに任せて一目散にコートサイド駆け抜けてましたね。これも私がPGを信頼してたからできたことなんですけどね。

ただ、この監督の一言が何となく私に彼女たちと同じ土俵で、要は彼女達に合わせて努力しようという考えを諦めさせるいいきっかけになったように思います。

決定的なフィジカルの差は埋めようとして埋めれるものじゃありません。元々の骨格からして違うし、骨伸ばそうとして伸びるもんじゃないし、私は10kgの重り背負ってスクワットなんてできない。

チビはチビなりのこざかしいプレーを磨いてやろうと思ったわけです。

ということで、私は今自分に必要なことを考えました。

①PGとしてのスキル、体力の向上
②チームメイトからの信頼を得る

そしてこれを更に細分化↓

①' 自主練でハンドリングやドリブルスキルを鍛える 及び YoutubeなどでPGの選手のプレーを研究、ランニング
②' チームメイトに積極的に話しかける、まずは彼女達のことを知る、得点力、アシスト力の獲得

①'は正直そこまで難しいものではありませんでした。自分でやるだけですから。

彼女たちを見返してやるぞ、というより、彼女たちそれぞれの持ち味をコートで引き出してやるぞ、という気持ちで時間を作って体育館に行ったり、近くの公園で自主練をしました。

②' が1番苦労しましたね。信頼て、目に見えないものではあるけれど、コート上では実に顕著に現れます。

まずはリバウンドをとったらまずPGにボールを預けようとか、PGを起点にオフェンスを組み立てようとか、オフェンスを立て直したい時にPGにボールを戻そうとか、どれだけ一人一人のチームメイトがPGの統率の内にいるかが一眼でわかります。

信頼されてないと、パスなんて回ってきませんから。コート上でボールを託すというのは、本来信頼関係があってこそ成り立つものだと思います。
だってそのボールをバスケットに沈めることで得点になり、奪われれば相手に得点を許すことに繋がるのですから。

ここから私の本当の意味でのバスケ部奮闘記が始まります。

3. 信頼してくださいよ

てなわけで、チームメイトからの信頼獲得のため、やたらみんなに話しかけました

しかしこの作戦はすぐに失敗します。なぜなら、

ジェネレーションギャップ

もちろん文化の差とかもありますよ、でもね、彼女達のほとんどが18〜21歳くらい。対して私当時26歳。

5歳差なんて大したことないさ〜と楽観的に考えていた自分をぶん殴りたいほど共通の話題が見つからない。

彼女たちがよく話していたのは好きなヒップスターとか恋愛ドラマとか彼氏のこととかクラブがどーたらこーたらとか。

私:どーでもいい。

私も学部生の時とかキャッキャやってたなぁ〜(スマブラとウイイレしかしてない)と遠い目をしている内に彼女達の話が右耳から左耳へ通り抜けていく。

いや、どーでもいいとか言ってたら始まんないだろ、ということで大学のこととか、バスケのこととか、それぞれの専攻の話とかを頑張ってふってみるも、そもそも私に対してネガティブなイメージを持っていたであろう彼女達は常に「なんでこいつこんな話しかけてくんねん。」と言わんばかりの顔で私を見ていました。

というわけで話すのがだめなら観察しよう!と早々に戦略を切り替えました。

彼女達のプレースタイルや癖、コート上での性格など、変質者のごとくよく観察

彼女たちをコート上で活かすためには、コート上の彼女たちをよく知らなければなりません。

そしてある意味直接話すだけが彼女たちとコミュニケーション取る方法ではないだろうと開き直り、実力主義且つ経験主義であるイギリスのお国柄を利用して

まずはPGうんぬんよりプレーヤーとして信頼を得ること

を目標に掲げました。

要はこいつにボールを回せば得点に繋がる、と認識してもらうということですね。

プレーヤーに必要なのは、やはり1番は得点力。コートに立つなら得点しなければやはり認めてはもらえない。

もちろん前述した様にフィジカル面で私が彼女たちに勝てることは何一つありません。

ただ、フィジカル勝負だけがバスケにおいて点数をとることではないですから、ゴールから離れた場所で得点できるように3Pを磨きました。

彼女たちが2点ずつ得点するなら、私は3点ずつ得点してやる、ということで、
3Pに加えて、ファールを誘えるようにとシュートブロックをかわせるように、ステップバックやクラッチ等、コザカシィィイッッと彼女達から思われるような個人技を磨きました。

約8年間のブランクと歳のせいでさすがに昔のように体は動かず、悪戦苦闘しましたが、
個人練習の成果が練習で少しずつ見えてくるようになり、彼女達の表情にもそれが表れ始めました。

そんな彼女達の驚く顔を見る度に

「ザマーミロ」×
やってやったぜ!」

と達成感が得られるようになっていきました。

そうするとなんと、彼女達の方から話しかけてくる様になったんです。
今のどうやってやったの?とか自主練どのくらいしてるの?とか。

まさに、してやったり。( ̄▽ ̄)

順調、順調〜♪と調子に乗りかけていたこの時の私は、またこの後すぐに次の壁に激突することなんて知る由もなかったのです。

続きはまた別の記事、後編にて。

お読み頂きありがとうございました!

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