見出し画像

哲学対話のファシリテーター養成講座に参加してみて

哲学対話とは。


『哲学対話』というものをご存知ですか?
日本全国色々なところで開催されています。

日頃当たり前になっていることをあえて”問い”という形で、対話の中心に置き、参加者みんなでじっくりと考え、意見を交わし合う場所のことを指します。
例えば、”普通ってなんだろう?”、”なぜ仕事をするのだろうか?”です。
哲学に関する知識は必要ありません。

わたしは、約半年前にこの哲学対話というものに出会い、一瞬にして哲学対話のファンになりました。
答えがあるわけではないので、終了時には毎回モヤモヤが残ります。
他の方の考えがどうしても受け入れられなくても、拒絶するのではなく、
・どうしてそのような考えをするのか?
・他の方の表現や文章に、わたしが誤解をしてそうなところはないか?
・そもそも私が当たり前と思っていることは、他の方もそうなのか?
一度受け取ったボールの角度を変えて見てみる。すると今まで自分が見てきた世界が180度変わる瞬間があるんです。

最初はただの参加者として参加をしていましたが、次第にこういう場を作っている方々の頭の中が知りたくなりました。
いわゆる哲学対話のファシリテーターという方々です。
そこで、今度は、ファシリテーター養成講座の初級者編に参加をしてみました。

ファシリテーター養成講座に参加してみて


このnoteは、初めてファシリテーター養成講座に参加して自分が感じたことを忘れないために書き残しておこうと思います。

講座を運営していた講師の方々は、みなさんすごく素敵な方々でした。
『なにを話しても否定しないよ』
『だからといって、考えることは放棄しないように気をつけてね』
わたしが講師の方々から、感じ取っていたメッセージです。

・何を話してもいい。無理はしなくていい。誰も否定しない。
こういうことを口で説明されても、実際に自分がその通りの思えるかは、結局その場にいる人の雰囲気次第だと思います。
講師の方々はみなさんそういうことを心から思ってくださっているんだと伝わってきました。

・考えることを放棄させない。
これは、悪い意味ではありません。むしろ私はすごく有難い圧だと思いました。本講座は、無理はしなくていい=話したくないときは黙ってていいよ。というわけではありませんでした。バシバシ指名をしてきますし、ファシリテーターとして実際にやってみましょう!という時間もありました。
やりたくないかも・・・と思ってしまうことは、正直ありました。
でも、この時間があったから私はより理解が深まったと感じています。
考えることは放棄させないと言われたわけではありません。あくまで、私が個人的に感じていることですので、運営側はそういう意図はなかったかもしれません。

他の参加者の方も皆様良い方ばかりでした。
私からみると今すぐにもファシリテーターとしてデビューしていいのではないかと思わせられました。自分の考え方の穴や、弱点を気づかせてくれたのは、他の参加者の方々のおかげだと思います。

自分の中で感じていた違和感


参加者の心理的安全を確保するためにはどうしたいいか。
参加者が嫌な気持ちにならないようにはどうしたらいいか。
参加者が◯◯って発言をしたらどう返すべきか。
参加者が◯◯な行動を取り出したらどういう対応をとるべきか。

ファシリテーター養成講座ですから、自分が哲学対話をする際に想定できる事案を予め経験者に聞いておきたいと思うのは当然のことだと思います。
参考になる答えをたくさん頂けました。

あえて違和感を口にするとしたら、
『自分は哲学対話を誰のために開催したいと思っているのか?』
ということです。
みなさんがしていた質問はほとんど全て参加者を中心に置いており、自分のことは端に寄せている気がしました。
自分のためにであれば、上記の質問は全て自分がその時に感じた心配事や困りごとを参加者に伝える試みをした上で、その場で一緒に解決方法を探るしかないのではと思っています。なので、現段階で正解も答えもありません。
あえて言うのであれば、質問の回答を聞いても現段階では実現不可能なのです。
そのとき自分がどう感じているか、自分はどうしたいと思っているのか、それによって回答は変わるのではないでしょうか?

そもそも自分を中心に置くファシリテーターは、哲学対話をするのには向かないのであれば、私には不向きかもしれませんね。
誰かために。哲学対話を開催して他人にこうなってほしい。そう思って運営する哲学対話を私はやりたいと思えていません。

気づいたこと


あくまで哲学対話は目的にたどり着くまでの手段である。
哲学対話を通して自分が培った考え方を活かして、他人の話を聞きたい。
あそびと対話カラフルの場合は、その対象は、子どもたちということになるのでしょうか。
子どもたちと話すときに、気持ちを決めつけない、自分の中に当たり前を作らない、子どもたちの話を最後まで聞く。
私自身がそういう人に囲まれたときに心地の良さを感じているから、私もそういう大人が溢れた空間を作りたいのだと感じています。

哲学対話は自分にとってどういう意味を持ちますか?
哲学対話は自分に何を感じさせますが?
どうして哲学対話を開催したい(している)のですか?

今更だけど、講座中にこういうことを聞いてみたらよかったなぁ。
また次の機会にぜひ聞いてみよう。
ということで今日のnoteはここまで、またね。

お知らせ


哲学対話とはどういうものか、こどもとの哲学対話をテーマにした映画を上映します。詳しくはこちら↓




この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?